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第十章:帰還と新たな関係
交渉は成功し、戦争の危機は回避された。
二人が王国に帰還すると、民衆から大喝采を浴びた。
「クラリッサ様!エレナ様!お帰りなさい!」
「平和をありがとう!」
アルベール王子は城門で二人を出迎え、深々と頭を下げた。
「王国を救ってくれて、感謝する。そして……誤解していたことを詫びたい。君たちは、ただの令嬢や聖女ではない。真の王国の宝だ」
その夜、祝賀会が開かれた。
エレナは上品なドレスを、クラリッサは(少しだけ控えめな)華やかなドレスを着て出席した。
「ねえ、気づいた?」
クラリッサがささやいた。
「王子様、あんたのことを見る目が変わったわよ」
「え?そうですか?私はただ、自分の役目を果たしただけです」
「バカね。あの熱い視線、恋心よ。でも……まあ、いいわ。私も別の騎士に目をつけたし」
エレナは驚いてクラリッサを見た。
「騎士に?でも、あなたは王子様に……」
「ふん、王子様なんてどこにでもいるわ。あの騎士、あの筋肉、あの笑顔……最高よ」
二人は顔を見合わせて笑った。
そして気づいた。
いつの間にか、お互いを「敵」ではなく「味方」と思えるようになっていた。




