表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ローカル航路エプリオン線の嗟嘆  作者: 紫 和春


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

75/130

第75話 質問

 翌日も、少佐による尋問、もとい拷問が行われる。

 取調室は、拷問がしやすいように机が片づけられ、拘束具が置かれた。

 そしてその拘束具に、3人がそれぞれ拘束される。


『一体何が始まるというんです?こんな大げさな飾りまで出してきて……』

『まさか拷問する訳じゃないだろうな!?そんな事をしてみろ!お前らの首が飛ぶぞ!』

『まったく、穏やかではないな』


 それぞれの反応が見られる。

 それを、前日同様に捜査本部へ中継していた。


「しかし長官、いいんですか?こんな大々的にやってしまって……」

「今回ばかりは、確実に首謀者を捕まえねばならない。そのためには、多少の傷は負うつもりでいるからな」

「はぁ……」


 陸軍省長官の言葉に、刑事の一人は静かになった。

 まず最初に拷問を受けるのは、フェリデスト少将である。


『昨日ぶりだな、少将』

『あなたのせいで、顔の傷がまだ痛みますよ』

『そいつは良かった。そうじゃなきゃ、拷問やっている意味なんてないからな』


 そういって少佐は、フェリデスト少将の前にある椅子に座る。


『それじゃ今日もこの質問をする。今回のクーデター、お前が関与しているのか?』

『していないと言ったら、どうなります?』

『こうなるな』


 そして容赦なくぶん殴られるフェリデスト少将。


『ブッ……!』

『まぁ、このまましゃべられなくなるのは困るからな。他の物も用意しているぜ』


 そういって、アタッシュケースのようなものを持ち出す。


『さて、どれを使おうか』


 アタッシュケースを開き、何かを取り出そうとしている。その音は金属音で構成されていた。


『良し、これを使おう』


 そういって取り出したのは、ペンチのような物であった。

 そしてそれを使って、フェリデスト少将の爪を掴む。

 そして問答無用で爪を引っぺがした。


『あああっ!』


 フェリデスト少将の悲痛な叫び声が木霊する。


『はっきりと言ったほうが良い。すっきりするからな』

『……さっきから言ってるだろう、僕は知らない……』


 それを聞いた少佐は、ため息をつくと、アタッシュケースを持って取調室を出る。

 そのまま、ニュルブク少将のいる取調室に入った。

 勿論、ニュルブク少将のいる部屋も中継されている。


『どうも、少将。気分はいかが?』

『気分もクソもあるか!この枷は一体なんなんだ!?早く解放しろ!』

『その前にやらなくちゃいけないことがあるんでね』


 そういって、挨拶代わりにぶん殴る。


『グッ……!』

『どうだ?クーデターの事について話す気は起きたか?』

『そんなので起きるわけないだろ……!』


 吐き捨てるように、ニュルブク少将が言う。


『そうか、ならこれを使わざるを得ないな』


 少佐は爪剥ぎ用のペンチを取り出す。

 そしてそのまま、ニュルブク少将の爪をはがした。


『ぎゃあああ!』

『今はこれだけにしてやる。気が変わったら言ってくれ』


 少佐は取調室を出る。

 そして最後に、ロッティラージ中将の元に向かう。


『中将、ご機嫌はいかが?』

『悪くないな。この拘束具がなければね』

『それは誠に残念だ。こうして話す機会を与えているというのに』

『昨日の話の続きだろう?俺は何も知らない。それだけだ』


 その直後、少佐は中将の顔面をぶん殴る。

 しかし中将は、顔が横を向くだけで、何もダメージが入っているようには見えない。


『昨日も思ったが、良いパンチだ。将来は格闘技をおすすめする』

『そいつはどうも。腕っぷしは部隊一番なんでね』


 そういって少佐は少し迷った感じをするものの、中将にはそれ以上何もせずに取調室を出る。

 そして少佐は、捜査本部へとやってきた。


「どうだね少佐?現在までの手ごたえは」

「今の所、一番怪しいのはニュルブク少将だな。殴られてもなお、自分の身の保障ばかりを考えている。おそらく、3人の中で一番クロに近いな」

「なるほど。では、アレを使って自白するか確かめてくれ」

「了解」


 そういって、少佐は捜査本部を出る。

 その時、一人の刑事が手を上げた。


「長官、一ついいでしょうか?」

「質問か?してくれたまえ」

「このような手段を用いて、本当に正しい情報が出るんでしょうか?」

「どうだろうな。しかし、少なくとも、そこに情報がないことは明らかだろう。そうやって可能性を一つずつ潰していくのも、大事な仕事だ」


 そういって、陸軍省長官はモニターの方を見る。

 ちょうど、少佐が別のアタッシュケースを持って、ニュルブク少将の取調室に入った所だ。


『少将、今度は痛みを伴わない方法で本当の事を話しようじゃないか』

『な、何をするつもりだ……!』


 少佐がアタッシュケースを開け、注射器のようなものを取り出す。

 そして謎の液体を注射器に入れると、そのままニュルブク少将の腕に突き刺す。


『お、おい!やめろ!何をするつもりだ!』

『少しばかり正直になってもらおうと思ってね』


 直後、ニュルブク少将の体の力が抜けたようにうなだれる。

 そのまま数分ほど待つと、少将は起き上がる。

 しかしその顔は、どこか魂が抜けたような感じであった。

本日も読んで頂きありがとうございます。

もしよろしければ下の評価ボタンを押していってください。

また感想やブックマークもしていただけると幸いです。

次回もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ