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生者か死者か  作者: 近道メトロ
第二章:街へ
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閑話3:リーシャ待ちのジェスロ達

 二人は防壁から出て車で商人ギルドへ向かっていた。リーシャの家を買うためだ。


「ジャックの金は問題ないのか?」

「あぁ、これでもあいつが指定した分の一割も使ってない」


 ジャックはこの二人の冒険者にリーシャの世話を依頼した謎の男だ、二人とも彼とは依頼で初めて会ったので詳しいことは知らず、その底なしの財力に疑問を抱いている。


「俺達への報酬ですら破格なのにどうやってあれだけの財力を手に入れたのやら」

「それが黒い手段だったとしても俺達にゃ関係ねぇだろ」

「……そうだな」

「それに間違いなく貴族だしな、金持ちの道楽は俺にゃさっぱりだ」

「あぁ」


 ジャックの二つ目の依頼を受注した後正式な書類が渡され以下の様なの事が書かれていた。

 護衛対象を死亡させないこと、ガーディアン等の装備類を万全にしておくこと、衣食住全て揃えておく事。

 出費は白金貨千枚枚まで許可。

 報酬は金貨五十から二百(ただしリーシャの状態によって更に増減あり)


 白金貨千枚枚、魔王を倒すような偉業をなしたところで貰える白金貨は精々十数程度だ。

 それを百倍も上回る財力、異常としか言い様がない。


「どこまでやって達成なんだ?」

「どこまでもだろ、とりあえず武器全種とガーディアンの追加装備……これ今日の間に終わるのか?」

「後家具もだ、まぁ期限は書かれてないから適当にリーシャに依頼を受けさせながらやればいいだろ」


 そんなことを話している間に商人ギルドの前に着いた、冒険者ギルドよりは人が少ないがそれでも商人が護衛と共に行き来しておりまあまあの人数が居た。

 ジェスロとルイスは近くの適当な駐車場に車を停めてルイスを車に待たせジェスロは商人ギルドへ入る、彼らは商人ギルドの会員ではないため商人ギルドの駐車場が使えないのだ。

 商人ギルドの中は受付がガラスで仕切られており向こう側では職員が忙しなく資料を運んでいるのが見える。

 ジェスロは受付へと話しかけた。


「Cエリアの防具屋の隣の土地はまだ空いてるか?」

「少々お待ちください」


 そう言うと手元にあるキーボードの様なものをカタカタを操作しだした。

 この街は五角形の壁に守られており時計回りにぐるぐると中心に向かっていくようにしてAからJまで分けられており中央はKに分類されて土地が管理されている。

 上で言った通り防具屋はCにあり、Aを北とするとCは南東側に位置しCとHの間にある大通りに隣接した所に有った。


「空いています」

「そこを買いたい」

「では契約書と支払いを」


 ジェスロは契約書に署名してジャックの依頼書と共に受付へ渡した。受付は依頼書へ確認してジェスロへと返した。


「契約完了、契約書はジャック・ベックマンに渡されます、宜しいですか?」

「それで問題ない、それと建築家は居るか?」

「少々お待ちを……今はいらっしゃいませんが六時間程すれば一人、ベベ様が戻ります」


 べべ、二十才という若さで建築のメモリースキルを手にしてこの街では一二を争うほどを腕を持っているとされる女性だ、その分依頼料も割高だがジャックの金がまだまだあるのでそこは無問題だった。


「そいつで構わない」

「承りました、べべ様がお戻り次第お伝えします、待機させる場所は何処が宜しいでしょうか?」

「今買った土地で待たせておけ」

「分かりました」


 ジェスロは車に戻りルイスにやった事を話した。


「じゃあ次は追加装備だな、どれくらい要ると思う?」

「べべには地下を作ってもらうつもりだからそこに入るだけだな、まぁどれもリーシャの奴が戻って来なきゃ決められんがな」

「だよな」


 二人は車に乗り冒険者ギルド待つ事にした、街の中の依頼なら通信で依頼達成を報告が入るので依頼待ちならここが一番早いのだ。

 そして五時間ほど経った頃リーシャの依頼達成の報告が来た。

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