アンビバレント
そこから約半年はLINEでのやりとりであった。翔音さんはLINEの返信が遅いと感じていたので1度法則性を見ようと試みていた。その結果、最低でも一週間から二週間のペースで返信が来ることが分かった。
ある日、LINEで翔音さんは友達がいないという寂しいことを言ってきた。確かに翔音さんの代はコロナ禍真っ只中だったので交流はないというのも分からなくもなかった。(私がいるじゃん!!)と最初は思ったがそれを返信として送るわけにもいかず「もっと話したいですよ。」と返すことにした。今は翔音さんのことを知ることから始めよう。翔音さんは大学では法学部だったので法律を専攻していると思っていたが、法学部の新聞学科という広告関連のことを専攻していた。そして、第2外国語としてドイツ語をとっていた。私は韓国語をとりたかったが私の学科にはなかったので諦めた。ふと、私は翔音さんとしたいことが頭に浮かんだ。
「そういえば、翔音さんと出かけたのって映画見たぐらいしかないな…。誘ってかっこいいところ見せたいな。」いきなり遊びに誘ってがっつりしすぎてはいないだろうか?いや、そこまで気には留めないだろうか?いや、しかし、すでに想いを私は翔音さんに伝えているから変に思われてしまわないだろうか??ずっとアンビバレンスして悩んだこと1週間、覚悟を決めて「翔音さんとお出かけしたいです!!」とメッセージを送信した。
すると翔音さんからは『それはぜひとも!!私もお出かけしたいよ!!』と返信が来ていた。私は、抱き枕のくましろーを抱えて喜んだ。誰にも見せられないなこの姿。その後の返信でやり残したことを果たしたい、サイクリングに出かけたいと伝えた。翔音さんはその約束を覚えてはいなかったが。サイクリングは新しくクロスバイクを購入したようなのでこれは仲間が増えて嬉しかった。
お互い前期の授業の課題を終えて夏休みに入った。そこで漫画の続きとおしゃべりをしようとなった。日にちは8月16日、16時にファミレスに落ち合ってそこで談笑することになった。
その日の前日、ある夢を見た。起きた瞬間、私は不安になってしまった。
「これが、予知夢だったらどうしよう。先輩に嫌われたくないよ…。」その内容としては、私が先輩を許可なく抱きしめたらすごく嫌がられてめちゃくちゃに怒られた夢だった。先輩のあんなに怒った顔を今でも、鮮明に覚えている。
時間経過して、私は少しでも先輩に振り向いてもらおうとイヤリングを作っていた。これで振り向いてくれるとは考えてはいない。ただ、アクセサリーを私は一切持っていなかった。よく友人の誕生日プレゼントにイヤリングを作って贈ってはいるのだが自分用として作ったことがなかった。いつものイヤリングのパーツを買っている立川のパーツクラブに寄った。この時期は確か友人と遊びに行ったので5月辺りだっただろう。友人がすごくワクワクしながらパーツを購入していたのを覚えている。夏は銀色が定番だが欲しかったパーツが金色だったので、イヤリングパーツも金色を購入した。月のパーツがとても綺麗だったので月をメインとしたイヤリングを作った。自分で自分のものを作るという感覚は久しぶりだった。美術の授業くらいだな。パーツを組み立てるリングが少し壊れてしまったり。多少失敗してしまったが、それも良い味だろう。先輩は気づいてくれるだろうか。どう思ってくれるかな…?




