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初恋  作者: 五十嶋春
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あの日

「あの日」というのは私が中学二年生のときだ。その日は翔音さんと勉強会をしていた。私が翔音さんを家に招いて私の部屋で一緒に勉強をした。その頃の私は社会科が大の苦手でかつ点数が悪かった。翔音さんはというと、こんな私とはむしろ逆である。社会科が得意でいつも成績は五だった。そんな翔音さんに私は教えを乞ってという感じでその日に至る。翔音さんの説明はとても分かりやすかった。授業を代わりに翔音さんがしてもいいのでは?と大げさと思われそうだがそう思ったことはあった。勉強にひと段落ついた後、翔音さんから私が翔音さんに対する思いの返しとしてアニメの再現をされた。私はそこで欲張ってしまい、抱きしめたいと言ってしまった…。…恥ずかしい…死にたい…。

『いいよ。』そう翔音さんは言った。翔音さんは思っていたより小さな体ででもどこか大きい何かがあって、ドキドキした。それはすぐに終わった。夢のように覚めてしまった。すると翔音さんは

『言葉書くから私が帰るまで見ないでよ!』そう言った。なので私はそれまでは見なかった。帰りに私は翔音さんを家まで送った。すると翔音さんは私を指さしこういった。


『I LOVE YOU』


「え…?」一瞬、何を言っているんだ…?え、いま私…告白された…??えーい、今、気持ちを伝えるんだ!!英語でここは返そう!そう思い私は言った

「I LOVE YOU TOO」と。

家に帰って先ほど翔音さんが書いたものを見た。そこには『I love you』と書かれていた。混乱してしまった。さっきと言い、翔音さんはアニメの告白シーンを再現して私にそのアニメのセリフでからかっているのか…。いや、どっちだ…??あー、しかし、私も勢いでI love you tooとか言ったぞ!?その日はあまり眠れなかった。

またあるときは、自分の欲を少し解放させた。私はベッドに寝転んで翔音さんは上から私を覗き込むように私を見る。翔音さんは恥ずかしさを隠すように少し笑っていた。私は、恥じらいを捨ててじっと翔音さんを見つめた。そして自然と私は右手を伸ばして翔音さんの右頬に触れた。このときだけは時間がゆっくりと進んでいるような気がした。

回想終了。そんな訳で、約二年前、翔音さんに告白をされた?のである。今思うと翔音さん自身の言葉で告白をされた訳ではないのでアニメのシーンを再現され、アニメのセリフで言われただけなので、私には分からなかった。恋人って何をするだろうとかいろいろ考えていたものである。

「あの日どういう意味であんなことを言ったんですか?」ずっと頭の隅にあった。それでも聞きたかった。翔音さんはニヤニヤしながら『それは聞かないほうがいいよ~?』とはぐらかした。

「えええぇ…。」本当に翔音さんは分からない。翔音さんはとあるアニメの(告白をされた?再現アニメのとはまた別である)セリフをまた言った。今でも、どういう意味なのか分からない。

 高校二年生になって、また翔音さんに同じこと言っても翔音さんにはぐらかした。私が今まで関わってきた人の中で唯一「分からない人」なのだ。私はいつも最悪の想定ばかり考えるので、「後輩としての…好き…だったのだろうか…はは…きっと…そうなんだろう…な…」自分の声を聞いているとか細くなっていた。私は翔音さんのことを諦めた。答えを聞かずに、逃げたのだ。

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