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祈るということ  作者: 吾井 植緒
邪神編
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来訪というもの

頑張ります

大神官が現れた!

神官団を連れて仲間になりたそうに見ている。

仲間にしますか?


いいえ

いいえ←


なぁんちゃって!冗談だよ!

心を読まれたのか、大神官の視線がギン!となったから、日和ったんじゃないよ。ホントだよ。

わたしと大神官の仲じゃないか、これくらい常識だろ、常識!

いつまでも心の中でヘラヘラしていると、更に視線が強くなりそうなので、そろそろキリっとしよう。


「ミコ様、邪神との戦いでは勝手な事はしないで、大人しくしていてくださいね。」


釘を刺された!もうミコビーム開発を察知しているのか。恐ろしい男だ…。


それと、公国の銃騎士団もやってきていた。

隊服がカッコイイのなんの!

下は白の詰襟で上から被るのかな、青地にゴールドの縁の袖無しの布が前後を覆っていて、そこに公国のユリの花の紋章があしらわれている。腰のベルトはホルスターを兼用しているのか、短銃の魔銃が差し込まれてて、長銃というか、隊服に似合わない近代的なアサルトライフルっぽいのを片手に掛けている。スラリとした長い足にぴったりフィットの黒いズボンと編み上げブーツ!帽子はなんて言うんだろう、鍔広で羽が付いてて、カッコイイ!


この隊服だと短髪もロン毛も似合いそうだな、顔次第だけど。等と思って銃騎士団を見ていると


「義姉上様、意外とミーハーなんですね。」


王子様が囁いてきた。

うるせー、制服フェチなだけだい!


神殿騎士は白い隊服でシンプルだからな。普段から鎧着てるし。

蛇王は黒の上下で面白味が無い。

公子は典型貴族服だし。王子様は普段Tシャツにスキニーパンツだし?…いや、違う。今日は違う。


紺の詰襟で真ん中に白銀のラインが入っている。多分真ん中で止めるタイプなんだろう。丈が長く下から開くタイプだ。

腰のベルトは剣帯と兼ねて二本。斜めなのが心にくい。

そして、白いズボン。汚れたらどないすんねん。


「汚さないのが、我ら騎士団です。」


黒いブーツもピカピカや!眩しい!

かっくぃいいい!流石王子様や!


びっくりして、インチキ関西弁が出てしまった。

今日は全体合同演習なので、正装したそうだ。


みんな気合い入っとるのう。

こっそりミコビーム開発どころではないわ。

ミコ様として見守らなければならぬ。


ぴょこんと現れたボクっ子も手に鈎爪を装備している。


「ボクは前線出ませんからね。ミコ様に、もしも邪神が迫ったら直接攻撃できる要員が居ないと困るんで。」


まあ、そんな事態にはならないでしょうが、とボクっ子は周りを見て付け加えた。

まあそうだろうな。帝国軍のマッチョダンディ、公国の銃騎士団、神殿騎士団、大神官率いる神官団(リジー隊含む)の大所帯だもんなぁ。

邪神といえど、突破は難しいんじゃないのか。


「あ、ちなみに邪神はドロドロのウネウネです。」


王子様が擬音で邪神を表現した。ピンとこない。


「マガツ神なんて、そんなもんですよ。汚泥と触手の巨体できます。」


冗談ではないらしい。真顔だ。


「なんと禍々しい。」


見てもいないのに、大神官は想像力が豊かである。


そんな和気あいあいの空気の中を神様の叫び声が切り裂いた。


(ァ゙ぁ゙ああああああああああああああああ!!)


(ミコ、来た!!!)


『邪神が来た!各自戦闘態勢に入れ!』


(なんとか帝国から離れた砂漠に落とした…あとは頼む)


『お任せください!神様!』


わたしの返事にみんなに緊張が走る。


「神様のお告げですか?」


大神官は流石冷静である。神官団と神殿騎士に指示を出しながら、わたしに聞いてくる。


『帝国から離れた砂漠に落としたそうだ。急ぎ進軍しなくてはならない。』


「ミコ様は!後方!ね!」


はいはい。分かってますよ、ボクっ子。


「とりあえず帝国で斥候を出す。位置を確認しないとな。」


蛇王、流石頼りになる。


「魔銃騎士団は帝国の後方から攻撃となる。新型の試し撃ちだ。思いっきりやれ!」


公子が別人のようだ。騎士団を鼓舞している。そして騎士団の士気も高い。


「神殿騎士団は先陣を切る。暴れるぞ!」


団長の言葉に騎士達もおおー!と応じる。

セイは緊張した面持ちだが、大丈夫だろうか。その背中を王子様が叩いた。


「義姉上様には指一本触れさせない。そうだろ?」


「当たり前だ!」


敬語じゃないセイの言葉、始めて聞いた!

頑張れ、みんな!

邪神を倒すんだ!


いざとなったらミコビームで…。


「ミコ様はこっちです。」


にゃ~。大神官め。ネコつかみするなぁ!


「あ、コラ!」


「ワンワン!」

「ぶぎゃーお!」


ボクっ子の静止を振り切って、ライとユキが現れた!なんてこった!城で大人しくしてなさい!って珍しく言うことを聞かない!


「仕方ありませんね。神獣様がいれば、ミコ様も大人しく後方にいるでしょうし、このまま連れて行きましょう。」


大神官め、図ったな!


「私は何もしていませんよ。ただ、神獣様にも考えがお有りになるのでしょう。」


スーン、と真顔で言われ、わたしはライとユキを抱え、ぐぬぬと唸るしかなかったのである。

くそう、なんとしても皆で無事に邪神をコテンパンにするぞ!

ミコ様の意外なフェチが。

しかし描写下手なミコ様なので、伝わらないことをもどかしく思っていることでしょう。

とにかくカッコイイ隊服なのです。

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