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4月(最終話)

【4月】


 春休みが明けた。

 久しぶりに一緒に下校する私たち。


 「来ますかね? 新入部員。」

 「きっと来るよ。君も頑張って部室を綺麗にしたしね。願いはきっと天に届く!」

 「来なかったら、化石とかまた戻しても良いですかね?」


 駄目です。許しませんよ。


 • • •


 「俺、今朝身長測ったんですよ。遂に170cm超えました!」


 そういえば大きくなったなあ。もう私と目線が同じ高さだ。


 「よっしゃあぁ! 先輩に勝ったぁぁっ!!」

 「私も伸びたかもよ?」

 「そんなバナナーッ!!」


 大きくなったけれど中身は変わらないな。まあ、この子はこのまま変わらないでいてくれると嬉しいかな。


 「ということで結婚しましょう。」

 「まだ保留。」

 「そんなバナナ。」


 モラトリアムは継続中だ。でもいつかはきちんと応えよう。


 「ドコダカドンコ ドコテントン…」


 ただ、今はまだ、この心地良い距離感を楽しみたいの。


 「ドコダカドンコ ドコテントン…」


 「ドコ…ん?」

 「ドコダカドンコ」

 「ドコダカドンコ?」

 「ドコダカドンコ ドコテントン」

 「ドコダカドンコ ドコテントン」


 「「ドコダカドンコ ドコテントン、ドコダカドンコ ドコテントン…」」


 二人でへんてこなリズムを刻む。

 うん、楽しい。

 本当に『可笑し』な子だ。



 今年もよろしくね、後輩くん。…いや、


 「今年もよろしくね。『幸多くん』。」



 「え…それって…!」


 気が付いたかな?




 「ホワイトデーにあげたガンダム、鞄に付けてるんですね。って、ツノ折れてるじゃないですか!!そんなバナナーッ!!」




 ……しーらない。




おしまい

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