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3月

【3月】


 「これはなぁに?」

 「ホワイトデーのお返しです!」


 ガンダムの食玩(ガム1枚入)ですね。


 「君が作りたいだけだよね?」

 「一緒に作りましょう!」

 やれやれ。


 でも予想はしていたの。だから私はあらかじめ自分用のクッキーを買っておいたのですよ。ちょっと高級なの。

 これみよがしに、カバンからその箱を取り出す。


 「あーっ! 食べたい!!」

 あげないよ。


 「そんなバナナー!」

 少しは反省しなさい。



 反省したら、カバンの中にあるもう一つをあげよう。


 • • •


 「それにしてもね。」

 「なんですか?」

 「君の物、増えたよね? この部室。」


 模型、化石、図鑑、虫取り網に虫かご、カブトムシの幼虫...、幼虫!?。

 およそ文芸部とは関係の無いものばかりだ。


 「もうすぐ4月。入学シーズンです。新しい部員が来ます。」

 「来るんですか?」


 来てほしい。



 「ここ、文芸部。新入生がこれを見たらビックリします。なので、私物は家に持って帰ってください。」

 「そんなバナナぁーっ!!」


 期限は春休み明けだよ。



 それにしても、相変わらず私にぺったりくっついて座る後輩くん。あったかい。

 肌寒い日もあと少しだろう。

 また春が来る。

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