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人魚冒険譚  作者: マコト
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森で薬草採取




町の外へと出たユーラは朝出てきた森へと道に沿って進んでいった。ユーラは森の端から出てそのままアークラの方へ行ったため気づいていなかったが、アークラから見るとユーラが思った以上に森は広がっており、どこまで続いているのか分からない程だった。


ユーラがとりあえず森の中まで続く道を歩いていくと、森からは依頼を達成したのだろう冒険者達がワイワイと楽しそうに話しながら出てくる。そんな冒険者達を見てユーラは「仲間がいるのも楽しそうだな〜」と思いながらすれ違い、森へと入っていった。


今日の目的は森の様子を見る事と薬草採取だ。ユーラは集中するように目を瞑りすぅっと息を思い切り吸い込むと勢いよく吐き出す。



「ーーーー」<エコーロケーション>



それは人間どころか他の生物にも聞き取れない、人魚だけの音域。音波は広がり、木や植物、動物、魔物など、物体に当たって跳ね返りユーラにその位置や形を教えてくれる。遠くになるほどあやふやになっていくが、ユーラは魚取りで練習してきた結果、近く(5m以内)であれば詳細な形まで分かるようになった。この技を使うと大物を見つけられたり、目当ての海藻を見つけられたりと役立つのだ。つまり…



「おっ。これかな?」



依頼書に図解が描かれていた薬草を見つける事は難しいことではなかった。


パチリと目を開けたユーラは少し道を外れ、レーネから聞いた森の中でも日が当たりやすそうな場所に生えており、形はヨモギと大葉の中間のようなをした植物が三株程で集まって生えているのを見つける事ができた。依頼書に書かれていた通りに綺麗な状態の葉を選んで摘み取っていく。10枚1束で鉄貨4枚のため、そこまで稼げるわけではないが、塵も積もれば山となる。地道にコツコツはのんびり屋のユーラの得意分野だったりする。


それからもユーラは何回かエコーロケーションで薬草を見つけては一株から取りすぎないようにしながら薬草を集めていく。同時に、何回もエコーロケーションを行った事で森の様子も知る事ができた。森の中にある道は森の浅い所にまっすぐあり、冒険者たちは主に道を外れて奥の方で魔物討伐や採取をしているようだった。そして森の大きさはエコーロケーションでなんとなくわかる範囲よりも広く、ユーラは険者の仕事が無くなることはなさそうだと思った。森の奥に行く程魔物らしき反応が多くあったからだ。これだけの魔物がいるなら、ユーラも討伐なり、素材なりでそれなりに稼いで行くことは出来るだろう。


皮算用はともかく、薬草採取を始めてから時間が経って日差しが傾き、森の中は暗くなり始めている。まだ門が閉まってしまう時間には早いが、ちまちま摘んで回った薬草も合計10束とキリがいい所まで集めることが出来たユーラはアークラへと戻る事にした。


遅めのお昼ご飯でユーラのお腹はパンパンだったはずだが、数時間の探索で再びお腹がすいてきている。薬草を冒険者ギルドに提出した後は宿泊オプションの夕食も食べよ〜!と足取り軽くユーラは森を後にしたのだった。



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