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第3幕 第10話 【星屑の果て、永遠の楽園で】

かつてアーロンが大陸の北端――

『死の静寂しじま』と呼ばれた不毛の荒野で、

たった一人で世界を書き換え始めた

あの日の記憶とは比べ物にならないほど、

豊かで鮮やかな色彩に満ちていた。


思えば、

すべてはあの理不尽な追放から始まった。

「役立たず」の烙印を押され、

冷酷に王都から放り出されたあの瞬間、

私はすべての絶望を

自らの力へと変換することを誓った。

王国の愚か者たちが

アーロンの力を求めて足掻き、

滅びの淵で恐怖に震えようとも、

私は

彼らのための救済など選ばなかった。

私たちが創り上げたのは、

他人のための虚構の王国ではない。

私と、私を心から必要とし、

互いの魂の絆を

信じ合う者たちのための、

最強にして

最高の国だったのだから。


「魔王か、あるいは開拓者か……。

どんな肩書きであれ、

私たちが歩んだ軌跡こそが、

この宇宙の新しい理となる」

私は玉座からゆっくりと立ち上がり、

無限に広がる星の海へと視線を向けた。

掌の中で眩い黄金の光を放つ魔力は、

もはや一つの奇跡にとどまらず、

すべての生命がそれぞれの居場所を

見出すための優しい導きとなっていた。


「さあ、

新たな航海を始める必要はない。

なぜなら、

私たちが探し求めていた

すべての答えと、本当の故郷は

すでにここにあるのだから」


私のその声に呼応するように、

帝国全体の魔力機関が一斉に

美しい共鳴の音を奏でた。

星々は祝福の光を放ち、

幾千の物語が交差するこの永遠の楽園で、

私たちの新しい生活と、

終わりなき平和の日常がいま、静かに、

そして高らかに幕を開けたのだった。


©[I・G・ε]All Right Leserved.

ここまで読んで下さりました方々に篤く御礼申し上げます。

ありがとうございました。


明日から、第3部に入ります。

明日も、7:30 に、投稿します。

よろしくお願いいたします。

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