狩り
今回相手の職業は出しません。次かその次に掲示板やりたいのでそん時にいろいろ出します。その掲示板回がいつ出るか分からんけど。
始まりの森は普段とは一風変わった異様な空気が流れていた。
森の中とは思えない血の匂い
そして普段ならいるフォレストウルフの遠吠えが一切聞こえず静寂に包まれている。
そんな森の中を何事もないようにクルトは歩いていく。
「ガルム倒されてないかな?一応特級も何人かいるみたいだしな……様子見に行きたいけど戦闘音一切しないんだよな」
始まりの森は半径3キロ直径6キロの円状の形をしたエリアである。割と広い為適当に歩いているだけじゃまず出会えない
(そもそもガルム見つける前にプレイヤー残り14人倒して称号手に入れないとだからそんな余裕もないんだけど……しょうがない、そらちゃんに頼むか……)
そらちゃんにフレンドコールを掛ける
「そらちゃんやっほー」
「どうしたのおにぃ?何か問題でもあった~?銃なんて初めて作ったから少しおかしいとこあっても許してね~」
「いや銃の事じゃないよ、全然使い心地いいし」
「じゃあ何の用~?」
「いやぁ、始まりの森でかいからそらちゃんに索敵お願いしたいなと思って……だめ?」
「いいけど、スナイパーライフル使わないの~?」
「ん?いや既に使ったけど?」
「あれ?うまく発動しなかった~?魔力通しながらスコープ除けば2キロ先まで自動で標準合わせてくれるようにしたんだけど~」
「え?魔力通すって何?」
「あれ?おにぃまさか魔力操作取ってない~?」
「取ってないな」
「魔法使い職には必須なんだけど……【魔力操作】は文字道理MPを自在に動かすスキルで、魔法を放ったあとに放った魔法の操作が出来たり、物に魔力を流すことで物の耐久や性能を少し上げるんだけど……身体強化のスキルではないから体を強化とかはできないけどね~」
「へぇ便利なもんだな!」
やばい普通に知らなかった。そんなスキルがあったとは……
「魔力操作は本来、魔法職が杖に魔力を流し魔法の威力をあげる物ものだから大抵の魔法職は持っているものなんだけど……まぁおにぃだししょうがないか」
「お兄ちゃんその言い方ちょっと傷つくなぁ、泣いちゃうかも」
義妹の一言でおにいちゃんちょっとナイーブです
「まぁいいか、私が始まりの森索敵してプレイヤーの場所教えるからそっちに向かって~」
「おけ、じゃ頼んだよ!」
そらちゃんは超級職、覚醒職が来た時の対抗手段として森の近くに待機しているため直ぐに索敵をしてくれた。
「おにぃから見て右斜め前方向600mくらい先に12人、2パーティーが合流してるみたい」
「おけ、ちょっと行ってくるわ、一旦通話は切るわ、片付けたらもう一回掛ける」
さてさて、狩りを始めますか。
音を立てないように静かに目的の場所に向かう
そして目的のプレイヤーたちが視界に入る。12人という事もあり、移動速度はだいぶ遅い
「よっこいしょっと、さてまず最初は誰から落とすか……」
スナイパーを構え、初弾で落とす敵を見極める、最初に落とすべきは特級、居ない場合はヒーラーかタンク逃げられるとめんどくさいのから叩く
そして一人の剣士が目に入る、他のメンツとは明らかに雰囲気が違う、装備がすごいとかではなく誰が見てもわかるくらい圧が違う
「あれ特級だよな……初弾で落としきれるか?」
とりあえず、不意打ちである一発目の相手は決まった
二発目以降は列の真ん中あたりにいる、ヒーラー二人、その近くにいるタンクを優先して狙うとするか。
特級といえど400m離れている俺に気付いた様子はない。
(そらちゃんの索敵どんだけ広いんだよ……生産職でしょ……)
「初の特級だし万全を期してMP300くらい突っ込むか…」
音もなくスナイパーの銃口から高速の弾丸が打ち出される
ぱぁんんん
「命中」
特級の頭がはじけ飛ぶ
「うーんどうしよMP300も使う必要なかったか?200くらいに抑え解けばスナイパー後二発は打てたな」
まぁやってしまったものはしょうがない
「さて、実弾の方も撃ってみるか」
特級の頭がいきなりはじけ飛んだことで向こうの一団は慌てている
よいしょ
ばぁんんんんん
「実弾は少しうるさいな……」
狙っていたヒーラーの頭に直撃する……が
「ありゃ?あんま効いてないか?」
頭に直撃したのにほとんどダメージを食らった様子はない
「うーん、銃ってステータス関係ないっぽいな……どうするか」
恐らく銃はSTRのステータスでの攻撃力アップなどの補正が付いていない、弓などの武器は自分の力で矢を発射するのに対して銃はあくまで火薬を爆発させ、弾丸を飛ばしているに過ぎないつまり道具で物を発射しているためステータスが反映されていないっぽい
俺のSTRは0ではあるが、だからと言って上げたら急激に威力が上がる用には見えないのでおそらくあっていると思われる。
「うーん、銃って魔法銃以外使えなくないかこの世界?モンスターの装備とステータスと言う概念がある世界で鉄でできた弾丸撃っても大した威力にはならんか」
MPで撃った弾丸の威力は高いのでおそらく魔法扱いでINTで威力が上がっていると思われる。
「意外と銃に厳しい世界だな」
さて、実弾効かないってわかったし、近接にシフトチェンジかな
「【MP自動回復〔微〕】のおかげでMP150はあるし5人まではやれるな」
森の中を一気に駆け抜け、警戒態勢に入った残りの11人に近づき
気付かれないよう
木の上からそっと狙いを定める。
初弾が一番重要なのだ。
「一発」
ハンドガンにMP30を込め、仕留めそこなったヒーラーの頭を正確に打ち抜く
「二発」
もう一丁のハンドガンでもう一人のヒーラーも打ち抜いた
ひゅん
「おっと」
いきなり飛んできた矢を体を捻りギリギリで避ける。
「何者だ!?」
「やあやあ、初めましてぇ、私、狂人と申します」
クルトとしてプレイする時とは違う狂人としてプレイする時の口調で残った9人に自己紹介をする。
「狂人?聞いたことないな……しかし特級と上級職をやれるのだから二陣プレイヤーという事も無いはず第一陣にそんなプレイヤーがいたか?それに銃だと!?」
ぶつぶつと考察を垂れる、おそらく狩人系の上級職
「一体何が目的だ?」
「PKですよぉ?仲間やられているのに分からないんですかぁ?仲間も弱ければ頭も弱いんですかぁ?救いようがないですねぇ」
相手に考える時間を与えないよう軽く挑発をいれる。
正直俺が第二陣のプレイヤーであることは戦闘前には知られたくない……今は第二陣の応援キャンペーン中だから第一陣の攻撃は二陣に効かない。
だからばれたらまず間違いなく逃げられる。
「ふふ、それもそうか」
考察垂れていたおっさんが冷静を装いながら会話を続けてくる、情報がほしいのだろう。正体がわかれば懸賞金を掛けたりすることでPKKを襲わせられるとでも考えているのだろう。
頭に青筋がでているけど
「まぁ、なんか情報が欲しそうな顔しているからぁ、一つだけ教えてあげようかぁ……私はこの世界のラスボスであり人類の試練です」
「人類の試練?」
クエストか?と言う小さな声が聞こえる。
そしておっさんがまた考察をし始める。
だが会話は終了だ、おっさんが考察垂れていたりしたおかげで約1分の時間が稼げた。それだけで十分である。
【MP自動回復〔微〕】の自動回復は1秒で1MPが回復する
60MPも回復すれば
MP150
五人はやれる
さてと一発一殺でやっていこうか……
まずタンクの二人を二丁のハンドガンで同時に仕留める!
異変に気付いた狩人が全員に指示を出す
が遅い
「ダブルキルってとこか」
タンク職であろうとヘッドショットならワンパンだな
★
☆上級狩人職 視点
「っち、やられた……バッファーは剣士職、狩人職にバフを、魔法職は範囲魔法で攻撃してくれ」
おいおい勘弁してくれよ、タンクとヒーラーから叩かれるとはな……おまけに一番の戦力だった俺のフレも一番初めに持っていきやがったし
ガルム討伐の為に集まった寄せ集めチームなのに、連携なんてとれるかよ……あぁついてねえ、昨日なんて財布電車に忘れるし、今日も朝に携帯の画面壊れるし、マジで不幸すぎる……
なんで息抜きにFROやったらこんなハプニングに巻き込まれんだよ……
「くそが、【鷹の目】、【ロックオン】、【追尾】」
【鷹の目】は目を瞑ることで周囲の状況を障害物関係なく上から見ることが出来る、そして【ロックオン】弓が自動的に敵に照準を合わせてくれる。最後に【追尾】これは文字道理放った矢が自動追尾する。現環境で最も使われているコンボだ
「食らいやがれ」
ローブの男に対してそのコンボを決める
「お?なんだこれ」
相手は銃というこれまで使用を確認されたことのない武器を使う。
おそらく、最前線組で超級クラスそう思っていたからこそ今の反応に驚いた。
「知らない……?」
相手がこのコンボを知らないことに……これは現在の上級狩人職の十八番でありやり込んでいるプレイヤーなら誰もが知っていることだ。
「おぉ、この矢追ってくるのか……」
本当に知らない?コンボには続きがあるがそれを警戒しているそぶりは見受けられない……
そして、相手は気づく様子もない……
「決まった!」
相手がこの時点で気づいていないなら確実に仕留められる
「【颯撃ち十連】」
高速で10発の矢を放つ
相手は初めに撃った矢に気を取られている
「ほぉ、凄いな」
相手は今放った10本の矢を見て関心している、そして回避しようとするが
「もう遅い!」
相手の後ろには10本の追尾弾
そう、はじめに追尾弾を撃った後すぐさま【鷹の目】、【ロックオン】、【追尾】付きの【颯撃ち十連】を放っていた。
これは単純な仕掛けで【追尾】は視認しながら撃った相手を追尾するスキルであり、【鷹の目】を使った状態ならどんな方向に打とうと相手を追尾する。
だから自分の真後ろに矢を放ち自動追尾で相手の後ろまで矢を飛ばしただけである
この単純な仕掛けはいつ攻撃が飛んでくるかわからないので対処の難しく、知っている相手であっても警戒しないといけなく為意識が削がれるのだ。
相手の後ろにも前にも追尾性能の矢が10本
勝ちを確信した。
そして予想道理相手は矢に貫かれる。
★
「ふぅ、一時はどうなるかと思ったがまさかこのコンボを知らないなんてな……さて、このことを他のチームに伝えてガルム討伐に戻るか……」
何人やられたかの確認の為、戦闘で気にする余裕がなかった味方を確認する。
自分含め残り人数3人あの戦闘の中6人持ってかれた。
「とりあえず、そこの二人他のチームに連絡取れる奴いるか?」
残っている二人は高校生くらいのバッファーの少女一人と剣士の少年一人
どうやら同じ学校のクラスメイトらしい
「僕のフレンドは他のチームには居ません」
「私はそもそもフレンドが多くないので……」
「俺もいない、仕方ない3人でガルム討伐は不可能だ他のチームと合流するため一旦森を出るぞ!」
「「はい!」」
こんなおっさんのいう事を聞いてくれるとは……中々いい子たちである。
「さっ、森を抜ける為に、通って来た道を引き返すぞ!」
通ってきた道を引き返し、今回の作戦リーダーである騎士長リアムのクランメンバーがいる始まりの街の西口を目指す。
殿に剣士の少年を置き中央にバッファーの少女、そして前に俺が入り警戒しながら森の出口を目指す
人数も少なく走りながら移動していたことで4分足らずで森の入り口が見える位置までたどり着く
「よし、そろそろ出口だ」
後ろに二人の少年少女がいる事を確認し安堵しながら急いで出口に向かう
しかし
「やぁ遅かったね?」
現実は甘くなかった
「どうしてお前がここに……??」
先程俺が確かに撃ち抜いたはずのローブの男が待ちくたびれたと言わんばかりに行く手を阻んでいた。
「PKならデスペナルティで最低3時間、お前の場合9人殺したことで最低30時間近くは牢屋から出られないはず……」
「うーん、デスペナルティって死んだら食らうんだよぉ?生きてるのに食らうわけないでしょ?」
「そんなはずない……確かに20本の矢がお前を貫いたはず、防げるわけがない……」
「そうですねぇ、でも私は生きていますしぃ」
「いくら何でも死んで復活するなんてありえない……まさかユニークジョブ??」
「いや、ちがいますよぉ?そもそも一回も死んでないですしぃ」
死んでないなんてことありえるのか?相手は超級職……耐久が高ければ耐えられる……しかし相手の装備は初期の魔法使い職のローブ……
そこで違和感を覚える
初期装備……?相手は本当に超級か?なんであのコンボを知らなかった?もし超級ならわざわざやられたふりをする理由は?
冷静になって考える。そもそもなんで超級だと思った?それは上級職と特級職がやられたからだ……じゃあ何故その断言をした……銃と言う未発見の武器を使っていたから。
その弾は?銃声がしないことからMPで放つ魔法銃……
「MP……?」
超級職ともなればMPを気にせず銃なんて乱射できるはず
そして初期装備、MP、死んでいない……ばらばらのピースが組み合わさる
「第二陣?」
「大正解!!」
冷静になればわかることだ相手がMPを気にしながら戦っていたことも……この一つがわかるだけで有利に事を運べたはず……いつからだ……いつから俺は冷静さを失った?
「PKですよぉ?仲間やられているのに分からないんですかぁ?仲間も弱ければ頭も弱いんですかぁ?救いようがないですねぇ」
突如相手の男が話し出す
「この言葉私がいつ言ったと思いますぅ?」
「俺がお前の目的を聞いた時だ……」
「じゃあ、その前にあなたが言っていたことはぁ?」
「狂人……?聞いたことが……ないな?上級と特級をやれる……のだから第二陣プレイヤーではないはず……!?」
まさか
「ようやくわかりましたかぁ……あのあと私があなたの仲間の死を侮辱するような形で目的を言ったことであなたは考えることを放棄し俺が第二陣である可能性を捨てた、それがあなたの敗因ですぅ」
なるほど…あの時点で既に決着はついていたのか……
相手の銃口が俺を捉える
「じゃあおつかれぇ」
音もなく俺の視界は暗くなった……
疲れた




