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バニラクラッシュ8

今日は珍しいな、風紀の副委員長が生徒会連中と食うなんて、、、風紀の委員長はどうしたんだ。。

と蓮は思いながら、宝来彼方ほうらいかなた二宮悠一郎にのみやゆういちろう西条颯太さいじょうそうたが食べている様子を他の親衛隊と共に、キラキラした目で見つめていた。“ガンバレ!俺!奴らを見つめるだ!”と蓮は他の人と違って一生懸命に心の中で自分に叱咤激励していた。




授業終了後、蓮は放課後に会議に出席するため、会議室に行った。

すでに会議の場には人が集まっていたがちょうど間に合ったみたいだ。






「みなさん、いつもお疲れ様です。これから親衛隊隊長クラス会議をはじめます。では・・・」


“親衛隊における規律違反についてかぁ。。。”蓮はそう思いながら今日の会議の主題について考えはじめた。月一で行われるこの会議にはほとんどの生徒が恐れる、また役員から嫌われている親衛隊の隊長が勢ぞろいしていた。

ほぼ2年、3年で固められる隊長組にはそれぞれ、穏健派、見守る派、順応派など隊長や役員の性格によりそれぞれ特徴がでてくる。

もちろん、過激派と言われる親衛隊もいるのだ。そう制裁や強姦まがいのことだって起こり得るのだ。


“何百人もいる親衛隊の中で隊長に上り詰めるまでが大変だからね~ほんとうにこいつらはタヌキの化かしあいだぜ。”と蓮はしみじみと思った。






会議も終わり、蓮が帰りの準備をしていると「あら、もうお帰りですか?高木様」


蓮が顔をあげるとそこには、真ん丸の猫の目の可愛い系の男の子が声をかけてきた。蓮は声を可愛くして「そうですよぉ~、サラちゃん。サラちゃんは?」


高木蓮たかぎれんに声をかけてきたのは同じクラスで副会長方隊長更科春菜さらしなはる


皆にサラちゃんと呼ばれていて、誰に対しても敬語なのだ。

「高木様。最近変な噂を聞きませんか?」春菜は周りを気にしてか声を潜めて続けた「会長様のところの親衛隊は穏健派なので、僕はこの噂は君に関係ないと思うのだけれども・・」



「なんの噂なの?」蓮は3週間、夜の仕事が忙しくあまり親衛隊に顔を出していないため本当に心あたりがなかった。

更科春菜さらしなはるは意外という顔をして、回りに人がいないのを確認すると話を続けた。

「なんでも、最近、高性能な媚薬が出回っているみたいだよ。この媚薬は男に興味がない男ですら性的興奮を無理やり引き出すようなのです。親衛隊の下級隊員の方に出回っているようなのですが、この薬は強い副作用があるようです。なので今、親衛隊のOB会が直ちに禁止するようにと求めているようです。」


「その出所はどこなんの??」

「そこが問題なんです。まだ分からないのですよ。どこで配っているのか?誰が渡しているのか?誰も分からないみたいなんです。」


春菜は猫の目を細くしながら「・・・目撃情報によると、現役のどこかの隊長クラスということなんです。薬の受け渡しが、親衛隊の会議場所であったり休憩場所なんです」


なるほど、と蓮は思った。なぜなら今、上げた場所は親衛隊の隊長クラスの学生IDが必要な所なのだ。



蓮はアイドルのように顔をななめにして、春菜を見つめながら「こんなことが起こっていたなんて、、僕も協力するよ」と春菜と約束した。

「お願いしますね。この薬は危険だと思います。一般に出回る前に捕まえましょう」春菜は可愛いらしい顔で力強くうなずいた。


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