『冷気と殺気は突然に』 作:あき
学校も終わり放課後、夕暮れ。
いつものように零紗と一緒に帰る。
...と言っても、まだ2回目なんだけどな。
「まさか、あのあと委員長が早退するとはな...。」
「あら。貴方の決意が遅すぎたからでしょ?」
「いやいや...。そもそもお前らがなぁ...。」
「おい!!そこのキザ野郎!」
突然、背後から謎の男の叫び声が聞こえた。
てか俺の台詞を遮るなよ!なんで誰も最後まで言わせてくれないんだよ!
「後ろのキチガイ、貴方に言っているみたいよ?」
「あ、俺かよ。てか誰がキザ野郎じゃ!!」
零紗の言う通り、後ろを向くと確かに俺に言っているようだった。
相手は俺と同じ歳くらいの男...というかウチの学園の生徒だ。
その隣には同じくウチの学園の女子。
え?なんで同じ学園ってわかるか?
そりゃ制服が同じだからですよ。
「天河。キサマに決闘を申し込む!」
「「...はい?」」
思わず零紗と同時にリアクションをとってしまった。
このご時世に決闘とは。
「いや...すまんが、俺はおま「いまこの場でなぁ!!」」
だから人の言葉を遮るなあぁぁぁっ!!!!
文字通りいまこの場で決闘を開始しようとしてくる謎キチガイ銀髪野郎。
奴の右手にはいつの間にやら形成されていた剣の様なものが!
それを振りかぶり俺を目がけて振り下ろす。
が、これまた瞬時に剣を異空間から取り出せる零紗の能力でぎりぎりキチガイ野郎の攻撃を受け止めた零紗。
「彩希!もう少し気を張りなさい!」
「す、すまん!」
確かに、いまのは零紗がいなかったらマジでやばかった...。
このキチガイ、ガチで俺を殺りにきてやがる...!
「おにいちゃんのジャマするなら...コロスよ?」
不意にキチガイ野郎の後ろから更にキチガイが!!
さっきの隣にいた女子がキチガイ野郎と同じような剣...というか、どうやら氷を剣状にしているらしく、それを構えてこちらへ突進してくる。
キチガイ野郎と鍔迫り合い状態の零紗を目がけキチガイ女が突撃。
「シんじゃえよ!!」
「ちっ!」
零紗はキチガイ野郎を蹴り飛ばしキチガイ女の突撃...氷の双剣を見事に捌き距離を取る。
が、これはいま相手の計算通りだと思う。
このキチガイ氷兄妹を挟むように俺と零紗がいるわけだが。
この状況を挟み撃ちと取るか分断されたと取るか...。
と思った俺の思考回路が読まれでもしたのか次の瞬間、氷兄妹がとんでもないことをしてくる。
「「秘儀・絶氷壁!!」」
氷兄妹を分かつように巨大な氷の壁が地面から出現する!
つまり俺と零紗、完全に分断された...!
「これでキサマはひとり...さぁ、存分に死合おうぞ。」
キチガイ女に対しキチガイ野郎の氷の剣は刀。
冷気を纏った氷刀を構え俺を睨み付ける。
「...こりゃあ、やばいっすなぁ。」




