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Guntopia:異世界ライフリング探偵  作者: Holandes
「第二弾・心理治療」
26/75

10.硝煙の後始末

更衣室は近衛騎士団本部の西翼、廊下の突き当たりから二番目の部屋だった。


片鉄銃騎は右手の親指でドアノブを押し下げたとき、左手はもう最初のボタンを外していた。


更衣室は広くない。

長椅子が壁際に置かれ、座面には濃い灰色のビロードが敷かれている。壁には三列のフックが打ち付けられていた。黄銅製で、間隔は均等。


フックの下の地面には二足のブーツが並べて置かれていた――一足は彼女が普段履いている黒い戦闘ブーツ、靴底の螺旋腔線模様は泥と埃で半分埋まっていた。もう一足は新品で、まだ履いたことがなく、革の表面は新しい、ほとんど目に痛いほどの光沢を放っていた。長椅子の上には一式の整然と折り畳まれた艶消し黒色の鎧――裂鳴。


ワイシャツ、そして黒いタートルネック、そして胸に巻いた弾力包帯。


彼女はまず腿甲を着けた。艶消し黒色の硬化皮革が腰から膝上までを覆い、腰の留め金を留め、掌で腸骨の位置を押し、皮革が身体の嵌まるべき場所に嵌まったことを確認した。

次は脛甲――膝から足首まで、下腿前側と外側だけを覆い、内側は完全に露出させており、歩幅や蹴りの角度を一切妨げない。立ち上がって二度足を踏み鳴らし、靴底の腔線模様が地面に極めて軽い、紙やすりが金属を磨くようなサラサラという音を立てた。

胸甲と肩甲で彼女は一瞬止まった。

タングステン合金板の内張りの冷たさが皮革を通して彼女の鎖骨と肩甲骨に貼りついた。まるで雪原から拾い上げたばかりの銃身のようだった。


彼女が前腕の革ベルトを巻いていると、扉が開いた。


浅灰白色の鎧が襟元から足首までを覆っていた。極めて淡い、冬季の射撃場の積雪に近い白。鈍く、艶消しで、一晩中雪に覆われた後の野原のように、朝の光がまだ当たっていない場所、雪面と空の間の境界線はぼやけていた。

半覆式ヘルメットは後頭部、こめかみ、耳介の上半分を覆っていた。

露出しているのは目だけ。極めて淡い灰緑色で、更衣室の薄暗い灯りの中では照準器の中でまだ点灯していない分画板のようで、感情もなく、焦点も定まっていなかった。


銃騎は彼女を見た。蒼灰色の狼耳が耳介から耳根まで完全に立てられた――彼女は、この人物が理由もなく更衣室に現れるような人間ではないことを知っていた。

この人物の騎士団本部での時間帯は常に固定されている:午前は新兵を訓練、午後は装備を整え、夜は一人で射撃場に明け方までいる。

夜の十時に西翼の更衣室に現れるのは彼女の予定表にはない。


「鏡花姉」

「銃騎、あなたは今でも彼があの五巻の本に書かれているのと寸分違わず と思う? 」

「はい」

「本当に? 」

「……ちょっと低いです」

「銃騎」

「心配しないで。私には自分なりの加減があるから」

「……本当に? 」

「うん。私がどうやって彼を完璧に手玉に取るか、見ていてください」


———————————————————————————————————


夢を見たようだった。しかし全く見えず、思い出せない。


「私としては熟女 の方がいいと思う」

「明らかにロリの方がいいだろ」

「お前それ犯罪だぞバカ! 」


………………


私は目を開けた。目尻が少し濡れていた。


天井の弾鏈骨組みの灯帯が焦点の外側で一連の黄銅色の光斑になった。まるで薬莢の底火が暗がりに一列に並んでいるかのようだった。


弾倉ガーデン。

カックリーの家のリビング。


7:12


私はソファの背もたれに印刷された弾頭兎のプリントを認めた――しかし自分に掛けられた薄いブランケットは知らないものだった。浅い灰色、縁が少し毛羽立ち、そこには小さな薬莢の刺繍があった。


左肩は何かで固定されていた。

触ってみると、指先に触れたのは医用テープの縁と厚いガーゼパッド。包帯の締め付けはきつすぎず緩すぎず、ちょうど傷口を動かさなければ痛まない強さだった。

起き上がろうとすると、左腕に力が入らず、弾頭兎の顔がさらに潰され、笑顔が口元から耳の根元まで裂けた。


リビングには誰もいなかった。


銃床の形をしたローテーブルの上にはあの弾頭人形――カックリーが弾倉ママから持ち帰ったお子様ランチのおまけ――が置かれていた。どうやら見つかったらしい。


テーブルの隣には一杯の水が置かれ、その下にはノートから引きちぎった紙が挟まれており、そこには極めて殴り書きの字で一行書かれていた:

「食べ物を買いに出た。動くな。ガーゼをずらしたらもう片方の肩も撃ち抜く。――カックリー」


ソファのもう一方の座面には一人が座った跡があった。その凹みの深さはカックリーが作ったものよりはるかに浅く、縁は整然として切り取ったようだった――マグシンが座った痕跡だろう……もう冷めていた。


そして携帯電話が鳴った。

カックリーのスマホでも、私の古いスマホでもない。

音源を頼りに、ソファの背もたれと肘掛けの間の隙間に手を突っ込んでしばらく探り、指先に冷たい、滑らかな、金属でもガラスでもない素材の感触を捉えた。


それは彼が見たことのないスマートフォンだった。

磁器の白、艶消し質感。画面が光っており、着信表示:「あなたの女神様がお呼びです」。


出よう。


「ベイビー――!!!!!」


うおおお、なんて甘ったるいオバサンなんだあああああ


「見たよ! お前の扳機市場 での活躍! 一発撃たれて、地面に這って踏み潰された黒鉛鼠 みたいになってたけど、その後のあれはあああカッコよかった! もう感動して温泉から立ち上がっちゃった! 水しぶきがiPadいっぱいに飛び散ったよ! ベイビー、お前は自分がどれだけすごいか分かってるの! 三回目の銃の実戦! 相手はプロフェッショナル! 私の顔を潰さなかった! うふふふふふ――!** 」


楽しそうだな……でもこっちは死にかけたんだぞクソが


「でも次はどうする? 今回は地形 を利用した。幸い敵も賢くはなかった ――お前もよく分かっているだろ? こういう傲慢な性格の人間は二種類に分かれる。一つは愚かな者、もう一つは確かに確かに強い者**だ」


まあ、確かに、その通りだな


「だからお前は早く訓練しろ 。射撃、魔法、両方だ。射撃はカックリー に手取り足取り教わって 、最初は.22口径から始めろ。いきなり大口径に手を出すな。魔法はマグシン っていう小変態 に理論を補ってもらえ。あの蛍光グリーンのベスト は不細工で私がお前の魔法の才能を取り上げたくなった けど、まあ役には立ったみたいだな**」


? 彼女はマグシンを知ってるのか? 俺に魔法の才能があるのか?


「お前に目標 を一つ与える。次に私が来たとき――日程は未定 、明日かもしれないし、来月かもしれない ――確認する 。そのときまでに、お前の射撃レベル は最低級 のままじゃダメだ。少なくとも一階級は上げろ 。魔法は少なくとも標準の防弾法陣 を完成させろ。あの不細工な代物じゃないやつを。この二つが両方達成できたら―― 」


もし達成できたら――


「――私からの秘密の小さなプレゼント をあげる。私の、プライベートな 、お前だけが見られる、絶対に非公開の……あらゆる写真よ。あらゆる。分かってるでしょ。私がマカロン海岸でビキニを着てるやつ、温泉でバスタオルを巻いてるやつ、そっちの高校の制服を着て桜の木の下で振り返って笑ってるやつ――あれ超――可愛い。自分で送るのもルール違反だと思ったくらい」

「ルシフィット大人」

「うん?** 」

「私はいつ家に帰れますか?」


沈黙。


「もしもし? ベイビー何て言った? 電波が悪くて―― 」

「ルシフィット大人」

「――あまり聞こえない――そっちに雑音 が入ってない? カックリーの家のソファ古すぎて クッション交換時期だし―― 」

「ルシフィット大人。私の中間テスト が」

「ああ! 私のマカロンが冷めちゃう! ベイビー先切るね! しっかり練習しろ! またね――! 」


プツッ。


……切られたな……どうやらこのスマホは今回の任務限定の連絡用アイテムってわけか……回収されるのか? 前回……

え?

前回ってあったか?


玄関から鍵を鍵穴に差し込む音がした。弾丸の形をした鍵と弾倉の形をしたシリンダーが噛み合い、「カチッ」という音がした。扉が開いた。


「ルシフィット大人から電話があった? 」

「うん」

「銃の練習をしろって? 」

「うん」

「帰してくれない? 」

「うん」


カックリーは手に持ったビニール袋をローテーブルの上に置いた。


「次にあったら言え。お前に使った金は私に経費精算 しろって」


———————————————————————————————————

三十分後。


「何見てるんだ? 」私は薄いブランケットを畳み、ソファの肘掛けの上に置いた。

「教学ビデオ」


彼女はスマホの角度を変え、少しだけ見せてくれた。

画面にはガントピアの銃器チャンネルのインターフェースが映っていた。太い金のネックレスをしたドワーフがデザートイーグルを手に持っており、動作は四倍速でスロー再生されていた:「『排莢装填・高度な花式テクニック――装填祭特集』 」


カックリーはプログレスバーを戻し、ビデオを再再生した。

スマホをローテーブルの上に立てかけ、あの薬莢の胴体、弾頭の頭のお子様ランチのおまけがスマホスタンドとして徴用された。

彼女は白いニットの袖を肘関節まで捲り上げ、ローテーブルとテレビボードの間の空きスペースにしゃがみ込み、右手に一発の空薬莢を握り、親指と人差し指で薬莢の中ほどを摘み、弾頭を上に、底部を下に。


「排莢口から飛び出した薬莢は空中で一周半回転 する」ドワーフのアンカーがその動作をスロー再生でデモしていた――左手で銃を構え、後ろへ遊底を引き、弾丸が排莢口から飛び出し、空中で一周半回転し、弾頭を下に向け、排莢口へ戻る。「弾頭は必ず下向き、底火は上向き。そうして押し込むときが一番スムーズだ」


「俺と戦ったあの人は死んだのか? 」

「死ななかった。命は結構硬かった。今は警部の監視下で治療を受けている」

「それはよかった」


彼女はビデオを閉じ、一丁の古い銃を取り出し、弾倉を抜き、套筒を引き、弾腔に弾丸がないことを確認し、その空薬莢を弾倉に詰め、弾を装填した。


胸の高さまで挙げ、銃口を上に向け、急速に引き動かした。


弾丸が飛び出し、空中で二回転し、弧を描き、薬莢の底縁が彼女の親指でこすれ、滑り出し、床に落ち、三回跳ね、テレビボードの下の隙間に転がり込んだ。


彼女は少し苛立って、テレビボードの前に這い、腕全体をボードの底の隙間に突っ込んで、しばらく探った。


そして私の視線が、思わず下へ向かった。


白いニットの裾が灰色のプリーツスカートのウエストバンドから一節滑り上がり、短い一節の後腰を露出した。腰窩が脊柱の両側に浅く窪み、臀部は灰色のプリーツスカートの布地に包まれ、腰の弧から下へ、両側へ展開し、スカートのひだの下にも丸みを帯びた、膨らんだ、まるで二つのバレーボールのような輪郭がなお見て取れた。


ちょっと待て! 俺は何をしてるんだ! 早くやめろ!


彼女は立ち上がり、見つけた弾丸の埃を吹き、再び弾倉に詰めた。


二回目の試行。弾丸が排莢口から飛び出した――一周回転した、一周半ではない。弾頭が上、底火が下、排莢口に戻る位置は約二センチずれており、彼女の右手の親指の関節で遮られ、弾け、ソファの下に転がった。


「もう、うざい」

ソファの前に這い、顔全体を地面に貼り付け、右腕をソファと床の間のあの腕一本しか入らない狭い隙間に突っ込み、指を暗いカーペットの上で探った。


弾頭人形と私はローテーブルの縁から半顔を出し、苦い顔で彼女を見ていた。

ちょっと待て、お前は見るな。私は弾頭人形を元の方向に戻した。


今回は両膝を地面につけ、ふくらはぎを揃え、太腿と胴体の間を鋭角に収め、全身の重心を前腕に押し付けた。

灰色のプリーツスカートの裾が腰から両側に広がった。

中央で、彼女の臀部はスカートの裾と重力によって二つの相反する方向から同時に引っ張られ、布地の張りと垂れの間に露呈と遮蔽の中間の曖昧な領域を形成していた。

スカートのひだは臀部の最も膨らんだ位置で膨らみ、灯りの下で周囲より色が半トーン明るくなり、まるで布地自体が伸ばされたときに一歩退いて、その下の形状の輪郭をより明確に差し出したかのようだった:二発の砲弾、丸みを帯び、膨らみ、中央の天然の隙間が二つの弁を分け、まるで弾倉の中の隣り合う二つの弾室の間の隔壁のように――隔てるが、隔離はしない。


なんてこった……なんて素晴らしいお尻だ……俺は――


触れた。抜くときに彼女のニットの袖口には一团の灰色の毛玉が付着していた。カーペットのものか、弾頭兎のクッションのものかは分からない。


三回目。弾丸が飛び出し、一周半回転し、弾頭を下に向け、着地点――正々と排莢口の真上に落ち、弾頭のテーパー面が排莢口の縁の面取りに引っかかり、〇・一秒も満たない間懸かり、それから横に傾き、彼女の親指に倒された。


よし! 三顧の礼を果たせ!


「もう回さない」

!!!

そして彼女が突然勢いよく振り返った、私は視線を戻すのが間に合わなかった!


幸いカックリーは何も言わず、ただ蠱惑的な笑みを浮かべた。そのままリビングの中央にしゃがみ込み、両手を膝の両側に垂らし、灰白色の逆立った髪は頭頂から三分の一ほど塌げ、まるで雨に濡れた綿の塊のようだった。


「今日は何も見てない。新作祭、一年に一度だからな」


彼女は頭を上げ、顎を膝の上に乗せ、赤い同心円の瞳孔は今は暖かい黄色の、あまり明るくない色だった。

どうしよう、慰めるべきか?


「私、去年からあのラピッドローダー が欲しかったんだ。去年行ったときは売り切れてた。今年はわざと早く行った のに、結局屋台の端っこにも触れなかった 。四発同時に押し込める、一発一発手で押さなくていい、レビューを見たけど、確かにかなり良さそうだった**」


右手も膝の上から上がった。両手で空中にさらに長いものをジェスチャーした――一本の管だ。


「延長管。標準の管は六発入るけど、これに換えると九発入る。三発の差は、近接戦 では生きるか死ぬかの違いだ」


そして彼女の右手は縮み、左手の甲の上でジェスチャーした――「ラバーグリップ。トリガーガードの後ろに付けるやつ。滑り止め、防振、冬は手が冷たくない。去年からあのデザインが気に入ってたんだ。普通の黒じゃなくて、腔線 模様のやつ。私のブーツの底の模様と同じ だ」


それが何なのか分からないよ……言われてもな……


「結局何も買えなかった。屋台がどこにあるのかさえ見えなかった。それなのに、今ではお前に俺の尻を見られたりして 」

「な――見てない! 」

「見た! 」

「見てない! 」


カックリーは何かを思い出したように立ち上がり、膝の上に存在しない埃を払い、下駄箱のそばに歩き、一番上の引き出しを開け、そこから無地の、濃い灰色の、プチプチで包まれた長細い荷物を引き抜いた。

「お誕生日おめでとう」

「は? 何の誕生日―― 」

「これは賠償 だ」

「賠償? 」

「聖女様と勇者様を危険な目に遭わせた 、警備責任を果たせなかった ことへの賠償」


カックリーはスマホを差し出した。画面の文字はガントピア公文書の組版で、各段落の先頭には弾頭の形の箇条書き記号が付いていた。

最後の段落は赤いフォントでマークされていた:「展示品の破損は第三者の行為によるものであり、かつ主観的悪意は確認されなかった ため、腔線省商貿調停委員会の裁定により、係争物品『黎明滅点 』(展示品番号GT-134-NC-047)及び『不発 』(展示品番号GT-134-NC-023)を当事者に移転し補償とする。本裁定は最終裁定 とし、上訴不可 」


「とにかく、この銃は今からお前のものだ。ただし保証なし 、包装箱なし 、説明書なし 。付属品は全て自分で買うこと――弾倉アダプター 、グリップ交換パーツ 、メンテナンスツールキット 、専用ホルスター 、予備の魔石。でもそれでもお前は大儲けだ。私が羨ましいよ」

彼女はプチプチを荷物から剥がした。一層、二層、三層目で、艶消し黒色の銃身がプチプチの隙間から露わになった――光を飲み込む。リビングの暖かい黄色い灯りが銃身の表面に当たっても、あたかもその黒に吸い込まれたかのようで、一切の反射**を残さなかった。


「しっかり持て。失くしたら二本目はないからな」


その銃はやはりとても重い。銃身の左側、転輪軸の真上約一指幅のところに、極細の、サンセリフの黒いエッチング文字がリビングの暖かい黄色い灯りの中でほとんど見えなかった――彼は銃を傾け、灯りの入射角がちょうどその金属表面の一片を擦るようにして、ようやくその文字を辛うじて識別できた。


DAWN NULL。


長く長い夜の終わり。そして引き金を引くときに闇を引き裂く最初の光。


「黎明滅点」

「この文字が読めるのか? 」

「英語くらいは分かる。高校生だからな」


カックリーはもうしゃがみ戻っていた。彼女はテレビボードの下からあのどこへ転がったか分からない.45口径弾を探り当て、吹き、弾倉に詰め、弾を装填し、また銃を構えた。


勢いよく引いた。


弾丸が排莢口から飛び出し、一周半回転し、弾頭を下に向け、着地点――正々と排莢口の真上に落ち、極めて軽く脆い、まるで薬莢と遊底面が完全に密着したときのような「カチッ」という音を立てた。


カックリーは一秒間呆けた。

もう一度――一気に、さっきより少なくとも倍速く。


また成功した。


彼女はその場に立ち、手にあの古い銃を握り、灰白色の逆立った髪が頭頂からあらゆる方向へ突っ張り、まるで一群の驚いた鳥がまだ止まる枝を見つけていないかのようだった。頭を私の方へ向け、笑った。得意げに手にした銃を振った

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