10.人を平気で殺す椅子
食べ終えると、二人は腔線大通りを北へ向かって歩いた。
真昼の陽光が、艶消し黒色の路面をほんのりと熱くしている。
尋夢は意識的にそれらの金属帯を避け、黒いアスファルトの上を一直線に歩いた。カックリーは全く気にせず、片足を腔線の上に、片足を路面に置き、ぐにゃぐにゃと歩く――まるで腔線を出たのに的に入らなかった流れ弾のように。
そしてこれまでの手順を経て(「私が初めて螺旋塔に足を踏み入れた年は……」「前に聞いたよ(汗)」)、二人は撃針庁の入口の廊下に立ち止まった。
廊下は昨日と同じように静かだった。「撃針庁」の三文字が、真昼の光の中で暗金色の輝きを放っている。
「で……今の君の推測は?」
「凶器:四人が同時に握ったのではない。四人が前後して握り、その後誰かが誤った拭き方をしたことで、四組の痕跡が混ざり合った」
「?」
「撃槌・撞針。彼は発砲した後、自分の指紋を拭おうとした。しかし慌てていたため、袖で銃全体をゴシゴシと適当に拭いた。その結果、雷管がグリップに残した痕跡、死者が銃を握ったときに残した痕跡、そして彼自身の痕跡を、全て塗り混ぜてしまった。その後安全が銃に触れ、混ざり合った痕跡の上に自分の指紋を重ねた。だから鑑定課が見たのは『均一な分布』であって、『同時握持』ではない」
「撃槌はなぜ銃を拭いたんだ? 彼は自首しに来たんじゃないのか?」
「ここが矛盾点なんだ! 彼が拭いたときはきっとまだ慌てた状態だった。だから拭き方が悪かったか、あるいは誰かに阻止されたか。いずれにせよ、凶器をきれいに拭き切れなかった。服で拭いたのか? 雑巾で拭いたのか? それは重要じゃない」
「なぜ?」
「なぜなら、これはそもそも本当の凶器ではなかったからだ!」
長く長く立ち止まって観察した後――約八分後――手袋をはめ、執务机の後ろに回り込み、一瞬躊躇してから手を伸ばし、あの銃床の形をした革張り椅子の遊底分解孔に指をかけた。
分解孔の奥――そこには黒々とした銃口があった!
尋夢は笑った。全てが繋がった。ほぼ彼の考え通りだ。
「ご覧あれ! これこそが本当の凶器だ!」
普通の銃口ではない。目利きのカックリーは一瞬で見抜いた――精密に加工された特注品だ。長さはわずか三センチ、.45口径、腔線ははっきりと見える!
「これは……」
「椅子だ。人を殺せる椅子」
彼はゆっくりと椅子の後ろから離れ、カックリーに全貌を見せる。銃床の形をした背もたれは内部がくり抜かれ、微型撃発機構が組み込まれている。表面の詰め物をめくると、引き金は右側の肘掛けの下に隠されており、座った人の右手が自然に下がる位置にちょうど来るようになっている。そして銃口が狙っているのは、まさに椅子に座った人の後頭部の位置――もしこの椅子が普通の座り方で使われていれば、銃口は空気を向いており、何も起こらない。
しかし不幸なことに、我々の死者は座った――そして立ち上がった。
「おそらく圧力起動式だろう」尋夢は椅子の肘掛けの本革の表面を指さした。そこは他の部分よりわずかに皮革が弛んでいて、ほとんど見えない継ぎ目がある。「ここにセンサーが入っている。誰かが強く押し込むと、センサーが撃発機構を作動させ、撞針が弾丸を撃つ。弾丸は背もたれの遊底分解孔から露出した銃身から飛び出し、椅子に座っている人の後頭部を直撃する。そういうわけで、死者は最後に机にうつ伏せになっていた。これは四人の容疑者が全員『彼の正面に立って撃った』と主張した矛盾点を裏付けている。真犯人は工作を仕組んだ――誰もが死者は銃で殺されたと思い込み、誰もがあの『凶器』に注意を向け、誰もがあの銃の指紋・弾道・火薬残留を調べるように。そうすることで、誰もあの椅子を調べなくなる」
「……天才だな」
「犯人のことか?」
「違う、君のことだ。どうして思いついたんだ?」
「簡単なことだ。凶器にあまりにも多くの不可能が現れたとき、考えるべきは凶器そのものではない」
「ははは、だから私があのときルシフィット大人に頼んで正解だったんだよな~~~」カックリーは興奮して絶え間なく尋夢の肩を叩き、その場でジャンプして回転した。その瞬間、彼女の瞳は本物の同心円になった――そして突然、動きを止めた。「――ちょっと待って、じゃあ彼らはなぜ自首したんだ? それに本当の犯人はいったい誰なんだ?」
「さっきの続きだが、もし全ての容疑者に同時にあまりにも多くの不可能が現れたなら、『結託』や『利用』があるのではないかと疑うべきだ。ほら、この四人は今のところ、誰一人として死者の手にあったメモのことを話題にしていないだろう? そしてこれが第二部だ――カックリー、我々の『ゲスト』たちは今どこに拘留されているんだ?」
二十分後、撞針市中心警察署。
撞針市中心警察署は腔線大通りと撃槌巷の交差点に位置し、腔線螺旋塔の派手さとは対照的に地味だ。
建物の四隅にはそれぞれ半ば露出した金属柱が立っている。その造形はM16ライフルの銃前端にある三角照準座から取られている。柱は地面から屋根まで伸び、一メートルおきに小さな照準器の突起があり、陽光の下で鋭い三角形の影を落とす。ある者はこの四本の柱を「四方向照準」と揶揄する――どの方向から警察署に近づいても「照準」されるという意味で。
入口は巨大な両開きの銅扉で、銅面に深く埋め込まれた二つの円形徽章――リボルバーの弾倉だ。弾倉の六つの弾室はくり抜かれており、その空洞から扉の先の玄関がぼんやりと見える。ドアノブは二本の平行な金属棒で、ショットガンの銃身から造形を取っている。握ると冷たく、粗く、両手で同時に引いて開けるようになっている。
正面入り口の上には、この建物全体で最も目を引く部分――巨大な金属製の警徽がある。
警徽は一丁のリボルバーで、銃口は下を向き、弾倉の中の六発の弾丸ははっきりと見て取れる。普通のリボルバーと異なり、この六発の弾丸の雷管は赤い宝石で作られており、日光の下では六つの血走った目のように輝く。銃身の下には一行の凹刻の文字が刻まれている。
「正義を撃発し、悪を退殻せよ」
警徽の両側にはそれぞれ一つの壁灯があり、灯傘は薬莢の形だが、灯りの色は暖かい黄色ではなく、惨めな白――ガントピアの人々は言う、あれは「取調室の白」であり、あらゆる嘘を照らし出すことができる、と。
撞針市中心警察署の取調室は地下二階にある。
意図的にそうしたわけではない――(「単なる噂だけどね、実際はわざとなんだって」)――地上の「銃身会議室」や「弾倉事務区」がどうしても手狭で、取調室は地下に押し出されたのだと言う。しかしガントピアの人々は決して空間を無駄にしない。地下二階の廊下は弾鏈の形に設計されている――楕円形のアーチが一節一節連なってできており、それぞれのアーチの内側には異なる警句が刻まれている。入口の最初の一節からこうだ。
「撃発するまでは、お前が主。撃発した後は、お前が囚われ人。」
廊下の両側には四つの取調室があり、扉札は左から右へ順に並んでいる。A室、B室、C室、D室。どの扉も重厚な金属製で、表面には何の装飾もなく、手のひらサイズの観察窓が一つあるだけ――防弾ガラス二重構造で、.50口径の直撃にも耐えられると言われている。観察窓の下には銅板が埋め込まれており、部屋番号と簡単な言葉が刻まれている。
A室の銅板:「沈黙はお前の権利だが、腔線は嘘をつかない」
B室の銅板:「全ての銃声にはこだまがある」
C室の銅板:「引き金を引くのに一秒しかかからないが、弾丸は一生飛び続ける」
D室の銅板:「ここに不発はない」
カックリーは廊下の入口に立ち、D室の銅板を見つめて口を歪めた。「『ここに不発はない』――これだけは本当だな。警察署の人に聞いた話、この四つの取調室ができて以来、48時間黙り通せた者はいないらしい」
「取調技術か?」
「違う、椅子だ。これらの取調室の椅子はどれも特製なんだ――座布団の下に圧力センサーが付いていて、座ると背もたれがゆっくり後ろに倒れていく。後頭部が壁にぶつかりそうになるまで。その角度じゃリラックスも思考もできない。ただ早く話して早く出たいと思うだけ。拷問じゃない、ただ……居心地が悪いだけ。彼らはこれを『腔線取調法』と呼んでいる――自白しなければ、ずっと回り続ける」
「……それってつまり取調技術じゃないか」
「ガントピアに拷問はない。ガントピア憲法第七条修正案は規定している――『いかなる容疑者にも肉体的苦痛を加えてはならない』とな。しかし――『肉体的苦痛を加えてはならない』イコール『快適にさせなければならない』ではない。彼らはこの抜け穴を突くのが非常に上手いんだ」
廊下の奥から、濃い青色の警察制服を着た女性の狼人が歩いてきた。三つ編みは胸元に垂れ、末端は小口径弾丸の薬莢二つで留められている。彼女の手には小型の電子銃があり、ドアの穴に撃ち込むと「カチッ」という音がした。
「撃槌・撞針はA室」警官の声は遠くから聞こえる砲声のように低く響く。「薬莢・抛窓はB室、安全・阻鉄はC室、雷管・撃発はD室。どなたから会う?」
「撃槌・撞針からお願いします」




