*16 女同士の会話
「かんぱーい」
初めは女の子と男の子に別れて話をしてた。
私達、女の子側の話はというと、結婚指輪の話から新婚旅行のこと、結婚後の生活のことなんか。
「兄様がうるさい。ってかうざい」
ルミちゃん本人にとっては真剣な話なんだろうけど、それすら惚気に聞こえる。
それから、恋愛の話。
私達友人の中では恋人がいる人がいない。
唯一、カップルだった蓮君とルミちゃんが結婚したから。
「気になる人はいるんだけどね」
なんて、照れる美散。
「え~。美散を断る男はいないでしょ?」
気立てはいいし、何よりも巨乳!!(ちょっと羨ましい)
彼女を振る男はそうそういないだろう。
「う~ん。でも、まだ気になるってくらいだから。そういう尚子ちゃんこそどうなの?」
「最近、朝倉や鷹司と仲が良いと聞いたぞ?」
ルミちゃんが尚子ちゃんにストローを向ける。
ストローの先からメロンソーダの雫が垂れる。(汚いよ)
「え? う~ん。今は実習が忙しくてそれ所じゃないかな? それより、なっちゃんのが怪しいと思う」
「そうだな。奈津が一番怪しい」
「ほんとのとこはどうなの? 市田君と」
三人に詰め寄られる。
うわぁ、目が据わってるよ、皆。
「ど、どうって……」
横目で男性陣を見ると、和やかそうに話をしているのが見えた。
人の気も知らないで。
「そういえば、尚子ちゃんって市田君に告白されたことあったよね?」
不意に美散がそんなことを言う。
「そういえばそんなこともあったな」
「高1の時かな? 断っちゃったけど」
高校の頃なら、まだ市田とはそんなに仲良くなっていなかったはず。
へぇ? そんなことがあったんだ。
再び、横目で男性陣を見る。
「で、どうなの? 市田君とは」
「どうって、特には何もないよ~」
市田の部屋に何度か上げてもらって、泊まったこともある以外は。
こんなこと言えない。
「市田君はなっちゃんのこと、好きそうなんだけどなぁ」
好かれてる、のかな?
嫌われてはいないだろうけど。
意識されてないだけかも。
「いい奴だぞ? 市田は」
考え込んでいる私を見て、ルミちゃんは楽しそうに笑った。
気が付くと、かなりいいペースで呑んでしまっていた。
暑い。
脱いだり出来ないから、尚更。(公の場だし)
ふと、男性陣に目を向けると鷹司君と目が合った。
鷹司君だけではなく、他の男性陣も私を見ている。
不思議に思い、首を傾げた。




