*13 待ち合わせの2
今日は、先日結婚式を挙げた高校時代の友人の祝賀会、という名目で集まる予定だった。
新郎新婦は、新婚旅行のついでにこちらに寄ることになっていたし、幸いに友人のほとんどがこちらの近郊に移っていたこともあり、急遽祝賀会兼内輪の同窓会と相成ったのだ。
同じ大学に通い、同じ市内に住む僕と佐伯が待ち合わせをすることになったのは、そのためである。
「そういえば、今日は珍しくスカートなんだね。どういった心境で?」
電車で皆との待ち合わせ場所に向かう途中、向いに座る彼女に聞いてみた。
「たまにはね。こういうときでもないと着る機会もないからさ。学校に履いて行ってもしかたないし」
……そういうものなんだろうか。
「おーい、市田と佐伯ー! こっちだこっちー!」
改札を出てすぐの所に友人達が集まっていた。
その中の一人・朝倉君が手をブンブンと降ってアピールしていた。
「朝倉、恥ずかしいからやめろよ」
と、鷹司君が止めにかかる。
今日集まったのは、先の朝倉君と鷹司君、藤原君に春日さん、今井さんと僕と佐伯の7人。
主役の二人は後で合流する予定になっている。
ここらで友人達を紹介しようと思う。
まず最初に手を振っていた『朝倉純也』。
彼とは柴崎君を通じて知り合った。
目下、S大医学部に在籍中。
そして、朝倉君を止めにかかっていた『鷹司斉』君。
彼も柴崎君を通じて知り合った。
朝倉君とは元々友人だったらしい。
彼もS大医学部に通っている。
ちなみに朝倉君、鷹司君はともに実家が病院なんだそうだ。
『藤原璋吾』君。
朝倉君の友人で、なんでも中学の頃からの悪友なんだそうだ。
彼はお祖父さんから継いだカフェバーを経営している。
そして、『春日美散』さん。
S大の教育学部に通っている。
幼稚園の先生になりたいのだそうだ。
新婦の深沢もとい、柴崎ルミさんの友人の一人。
『今井尚子』さん。
T看護大学に通っている。
中学の頃から僕も知っている。
実は昔の僕の片思いの相手だったりする。
(振られたけど)
その他に佐伯と僕を合わせた面々が、今日のメンバーである。
今日の会場である居酒屋に向かう途中、春日さんの持っているバスケットに気付いた。
「それ、何?」
「手ブラっていうのもなんだから、お祝いのプレゼントを買って来たんだよ~! あたしと尚子ちゃんで選んだの」
そう言って中身を見せてくれた。
中にはバスボムやバブルバーなんかの入浴剤とソープバー各種、オシャレなボトルのボディソープ、更には体を洗うためのタオルやブラシなどが入っていた。
いわゆるお風呂グッズのセットだ。
「男子からは商品券だって聞いたから、消耗品の方がいいかなぁって」
ね、尚子ちゃん? と春日さんが振り返る。
佐伯と並んで歩いていた今井さんが、首を縦に振った。
さすが女の子だなぁ。
なんて変な感想を抱きながら歩いた。




