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誕生日?あ、今日か…


 この数日、多くの方が興味を持ってくださる様になってありがたい限りです。

 その中から実際にお読みいただけるのは限られているのですが、日に日に増えていくことに喜びを感じます。


 下世話な話というか、誠にいやらしい話なのですが、ブックマークをして頂ければ幸いです。


 続きは後書きにて…。


 ではどうぞ。



 カルタ大会がカルタ改良提案大会に変わってしまったのは誤算だったけど、それも含めてみんなで楽しい元日を迎えられた事は幸運だったね。


 というわけで、現時刻は午後1時を少し過ぎた所で、少し遅めのお昼ご飯のはずなんだけど…。


 肝心の使用人さんたちも料理人さんたちも見当たらない。

 屋敷の中に気配があるのは分かるけど、なにせ大きな屋敷だから居場所までは…ね。


 地球での身体なら余裕で分かったのは間違いないんだけど、今の僕は精神年齢も肉体年齢の10歳に引っ張られてるお子様だから。

 それを言い訳にはしないけど、成長期に過度な鍛錬とかは禁物だしね。


 あ、そうそう。さっき午後って言ったけど、この世界でも午前正午午後って言って通じるみたいだね。

 地球では…と言うか日本では、明治政府が『改暦ノ布告』って物を発布するまで十二支で時を数えてたんだ。

 それで、ちょうどお昼の12時は午刻の真ん中に当たってたから正午って言われたみたい。

 午刻は11時から13時の間で、12時前は午の前の刻だから午前、12時より後は午の後の刻だから午後って言うんだ。


 ちなみに、使われる事…と言うか、僕もひいじいちゃんに聞いて初めて知ったんだけど、日付が変わる夜中の12時…所謂0時のことは正子って呼ぶらしいけど、午前0時が一般的になってるんだってさ。使い所のない豆知識ね?


「なぁーんて事を考えた所で、お腹が膨れるわけでもないんだよなぁ…」


 仕方ない、呼ばれるまで自室で刀の作成案を練ってよ。

 世間一般に忍者刀・忍刀と呼ばれる物が認知されてるみたいだけど、我が家の歴史を紐解いたらそんなものは無かったんだ。

 まあ確かに、多少(・・)改良されてるところがないとも言い切れないけど、書物に書かれてた分類は脇差だったよ。


 刃渡30〜60cmの物で、家にあったのは長くても50cmいかないくらいだったかな?

 多分、長いと重くなるし隠すのにも難儀するから短めの方が使いやすかったのかも。

 暗殺なんて滅多に…本当に滅多にしないから。

 合戦に参加する時は普通に弓槍甲冑を装備して、打刀(誤解覚悟で言うなら太刀)一振りと脇差しを一振り、あとは火縄銃を一丁持って参陣してたみたい。

 二本差しなんて、江戸時代に入ってから武士の身分を示す為の行為だったんだけどね。


 でまぁ、忍びとして活動するときに使う刀は太刀じゃないんだ。所謂直刀ってやつ。

 ソリがあると壁に突き刺して足場にしたり、地面に刺して柄頭を足場にするのに不安定になるからね。

 あと、脇差しって言うと鍔に(こうがい)小柄(こづか)が無いもののことを言うらしいけど、我が家に有るものは大抵付いてるし、さらには火縄銃1発分の弾と火薬が柄頭に隠されてるんだ。


 ……何でこんな物々しい話になったんだろう。


「シヴィ様、いらっしゃいますか?」

「うん、居るよ!」


 よかった!これ以上刀のことを考えてたら止まらなくなってたよ!


「少々遅くなりましたがお食事のご用意が整いました」

「今行く!」


 もー僕お腹ぺこぺこでござるよ。

 昔の人も言ってたじゃん?腹が減っては戦はできぬってさ。

 でも、こうも言ってたなぁ。武士は食わねど高楊枝って。


 お侍さんってのは、意地っ張りと言うか見栄っ張りと言うか…。



 むむむ。この扉の向こうに大勢の人の気配がするゾォ?これはもしや、改めて新年おめでとうのご挨拶かな?

 おっけー!


「すぅー……やぁみんな!遅れてーーー」

『お誕生日、おめでとうございます!』

「ーーーごめ…へ?」


 誕生日……あ、そう言えば今日だった。

 転生して10年…いやいや、今日で11年になるけど、いまだに前世の誕生日の方がしっくりくると言うか何と言うか…。


 何だか誕生日が2回あるみたいで不思議な感覚。


「ありがとう!」

「その様子ではお忘れでしたね?」

「そ、そんな事ないよ」

「あやしい」


 他国はどうか知らないけど日本では昔は数え年って言って、生まれた年が一歳として、その後は新年になれば…つまりは1月1日になれば一つ歳を取るって考え方だったんだ。

 だから今世の僕も似たような感じなんだけど、なんか忘れちゃうんだよなぁ。


 1月1日の元旦って言うのは覚え易いし、忘れる事なんてそうそうない日にちなんだけど、前世での僕の誕生日は4月1日のエイプリルフールだったから、こっちもこっちで印象が強く残る日にちなんだよなぁ。


 ダディとマミィに失礼なのは分かってるけど。


「そんな事より早くご飯食べよ!折角の料理が冷めちゃうからさ!」

「それもそうですね」

「それじゃあ、頂きます!」

『頂きます!』


 おお!このローストビーフ美味しい!


「んまんま」

「ルー姫様、お口元にソースが付いてますよ」

「んんむ」


 ルミルさんに口元を拭いてもらってる姿を見てると、僕と同い年には見えないや。もっと幼く見える。


 多分…と言うか確実に、僕が異質なんだとは思うけどね?

 むむむ。これだと断言してるのか曖昧なのかはっきりしない言い方だなぁ。



 そんなこんなで僕のために開かれた誕生日会も恙無く終わり、僕に仕えてくれてる人たちは主人の僕に遠慮してなのかお酒を吞まない(僕が知らないだけと言う可能性も十分ある)からすっぱりと終わった。


 お酒…お酒かぁ。

 僕は歴史(とりわけ織豊(安土桃山)時代)が好きなんだけど、良く時間逆行モノのif作品を読むんだ。

 そこで昔の人に転生した現代人は、僕の知る限り漏れなく日本酒を造ってるんだよ。澄み酒とも言ったりするけど。


 はい、そんな訳でお酒作りまぁーす。

 僕自身は前世は下戸だったからあまり吞まなかったけど、親戚一同は酔って忍者隠し(以下略)。



 だけどまあ、とりあえず今日はもう寝よう。

 今日のために頭を悩ませて作ってたカルタのせいで、少し寝不足気味なんだよね。

 前なら二徹くらい訳なかったけど、やっぱり子供の身には負担だよね。


 お酒造りは少なくても三が日が終わってから着手しよう。




 はい、というわけでおはようございますが7回過ぎました。


 いやぁ〜、あっという間だね。

 本当は、三が日をゴロゴロして過ごそうと思ったんだけどさ、僕ってご隠居様じゃん?だから目一杯休みまして、本日は1月8日でござい。


「お酒…ですか?」

「ええ」

「…失礼な事とは存じておりますが、シヴィ殿のお歳でお酒をお造りなると言われましても…」


 初めて会った時から大分時間が経って、ラン商会の王家専属商談役のカランさんとも親しくなってきてるんだけど、流石に僕が『お酒を造る』と息巻いた所で疑問に思うのは当然だよね。


「まあそう言われると思いましてね、造り方の大元を書面にしてみたわけですよ。これを見て判断してもいいでは?」

「シヴィ殿がそう言われるのであれば、外れる事は無いとは思いますが…」


 まあ分かるよ。僕だって、前世で小学5年生くらいの子に『これが新しい酒の作り方だぜ、読みな』とか言われても困惑する自信がある。

 だってお酒の味を知ってるわけないんだから。


「はあ…えっと…お米から作れるのですか?」

「そこにはわかり易いように『お米』しか書いてないんだけど、実際には『麹』ってのも必要になるんだ」

「こうじ…ですか?」


 あれ?知らないのかな?

 味噌とか食酢とかを造る段階でも使うって聞いたことがあるんだけど、味噌を卸してもらってるからてっきり知ってるかと。

 あ、なら書いておけば良かったか。

 でも結局知らないみたいだし、書いてなくても同じかな?


「お味噌とかを作ってる蔵に行って聞いてみれば分かるんじゃ無いかな?米麹を使ってるならそれを転用すれば出来ると思う」

「なるほど。それなら比較的簡単ですね。所で、ここに書いてある『完成品は水の様な見た目をする』とどう言った意味ですか?」

「ん?そのまんまの意味だよ。完成したお酒は、お水みたいに無色透明で濁って無いって意味」


 だから、澄み酒とか清酒とか言われたりもするんだけどね。他にも、昔は仏教僧侶の人たちが『般若湯』と方便を使って飲んでたって言うし。


 作れる様になれば、多分この国の交易品になるんじゃ無いかな?

 お酒っていつの時代でもどの国でも一定数以上の需要があるからね。


 そうそう因みに、この国の成人年齢は男女共に14歳からなんだって。

 だから実は、ウチの兄貴が今年で大人の仲間入りってことになるんだ。

 急性アルコール中毒が心配だけど、そんなにガブガブ吞ませる様なことはしないと思うけど…。


「ふむむむ……分かりました。他ならぬ開発者様の異名を持たれるシヴィ殿の提案です。持ち帰って開発に勤しんでみようと思います」

「うん。僕が成人する3年後迄にはとびきり美味しいのをお願いね?」

「おっとこれは一杯食わされましたな!安普請する気はございませんが、王家にも重用していただいているこのラン商会の名にかけて、ご隠居様のお眼鏡にかなう様な一品…いや、一献を造り上げましょう!」


 なんか歌舞伎を観てるみたいな身振り手振りで大見栄を切ってくれたんだけど、まぁ、僕の口に合うものよりも大衆の口に合うものにしてね?

 前世では甘いものが得意じゃなかったけど、今世では比較的好きな部類に入るっていう身体の変化がわかったから、若しかしたら下戸じゃ無いかもしれないけどさ。

 14歳で蟒蛇(うわばみ)(大酒呑みの事)になりたく無いから、ほどほどに美味しいのでお願いね?


「おおそうでした!何でも炬燵と言うものを作られたとか?魔境とか呼ばれてる様ですが」

「耳聡いなぁ」

「それが商売繁盛の秘訣ですから!」


 本当に、壁に耳あり障子にメアリー(目あり)って言うけどさ、商売の嗅覚すごすぎるよ。


 僕が炬燵を作ったのって2ヶ月くらい前の事だし、まだそんなに数もないんだけど?

 量産?しませんしません。

 それぞれに違った彫り細工をしてるから時間がかかるんだよ。ご隠居生活様々だね。


「ん〜…わかった。僕の部屋に一つあるから現物を見せてあげるよ。魔境の意味もわかるよ」

「宝物庫にご案内いただけると!?」


 いや、宝物庫ちゃいますて。

 確かに商人はんのお目から見れば、ワテの部屋はギョ〜さん詰まってるお宝箱の様に見えるかもしれまへんが。


「おお?ここの廊下、もう痛んでいるのですかな?」

「あ、それはそう言う仕掛けなんだよ。侵入者がすぐに分かる様にね?」

「はっはっは!まさか、この国一番の安全を保つお城と同じ敷地内で侵入者ですか!」


 それが居るんですよ。いやいや、居たんですよ。


「すこし特別な歩き方とかコツがいるけど、それさえ掴めば音はならない仕組みでもあるんだ」

「ほほぉ…確かに。シヴィ殿とメイド長殿は全く音を鳴らしてませんね」


 この位の仕掛けなら教えてもいいけど、それは同時に対策されやすくもなっちゃう訳だから…難しい所だね。


「はい、着いたよ」

「ここがお部屋ですか…おお!これが炬燵ですかな!?」

「うん。入ってみなよ」

「では失礼して…ふぬぅぅ〜」


 百聞は一見にしかずって言うけど、百回見るより一回経験した方がより理解できるでしょ?


 あ、これはダメだ。極楽に旅立ってる顔してますわ。


 暫くはみんなでヌクヌクしよぉ〜。はぁ〜。



 はい、と言うわけでお読みいただきありがとうございます。


 前書きの続きなのですが、ブックマークをしていただける数が増えれば、その分ご新規さんの目に留まりやすくもなると思うのでブックマークをお願いします!


 私自身、小説をよく読むのでこう言う乞食行為が頻繁にある作品だと忌避してしまうところがある事は理解してます。


 書き手としては、創作意欲にも繋がってくるためにブクマをつけて欲しいと言うのもわかるので、たまにこう言うふうにお願いをさせていただきます。


 ご不快に思われたなら申し訳ありません。


 より良い作品を作っていくため、ブクマや感想などを頂ければと思います。


 以上。



 次回は20日の12時です。

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