じゃ、かるた
前回、3×3の合計9ページを放出したので今回は1話だけです。
いろはにほへと ちりぬるを
わかよたれそ つねならむ
うゐのおくやま けふこえて
あさきゆめみし ゑひもせす
ゐ=い ゑ=え
先日、ウィーの誕生日を盛大なサプライズでお祝いして少し怒られたシヴィです。どうも。
なんだか、ことあるごとにこう言ってる気がしなくも無いけど、時間の流れって早いよねぇ。
ほんの少し前にご隠居さまになったと思ってたのに、いつの間にか年末年始だよ。
日本にいた時なら、年末年始は特番を観て過ごしてたけど、この世界にテレビはないからね。
紅芋と白芋の歌合戦とか、笑ったら一叩きの刑に処される企画とか、格闘技とか観てたけど。
今までなら、年末年始とか関係なくお店の手伝いをしてたから、こんなこと考えなかったんだけど…贅沢な悩みだよね。
そこで考えたのが、
「第一回、カルタ獲りゲームぅ!!」
「わあああ」
例の如く、無気力系じゃじゃ馬忍者姫も居りますが、貴女は家族と過ごさなくて宜しいのでしょうか?
「問題無い。皆んな仕事してる。兄様姉様弟妹も好きに過ごしてる」
「国王様は大変だね」
よし、それじゃあ気を取り直して、ルール説明と行きましょう!
「カルタ獲りゲームって言うのは、僕が作ったカード遊びの事です。今回は僕が読み手と言う役をやるので、みんなは僕が読んだ言葉にマッチする絵札を獲ってください」
「この右上に書いてある文字は?」
「うん、何のヒントもないとわからないこともあるでしょ?だから読む文の最初の一文字を書いてあるんだ」
カルタって言う発想は真似したけれど、それぞれの言葉は僕が考えたんだ。
一応、いろはカルタを元にして作ってあるから、50枚じゃなくて47枚だけど。
本来のカルタは、『いろはにほへと〜ゑ(え)ひもせす』の47文字と『京』を足した48文字なんだけど、この世界に京は無いから抜きにした。
現在じゃ『ん』を追加する事もあるみたいなんだけどそれも抜きにした。
『ん』から始まる言葉なんて、ンジャメナって地名くらいしか知らないんだけど、この世界の人に『ンジャメナ!』って言った所で『は?』ってなるのがオチだからね。
なんか、(地球で)子供の頃に聞いた話だと、沖縄は比較的異国の文化が色濃く残ってるから、沖縄の方言に『ん』から始まる言葉が多いらしいよ。
京って言うのは、拗音を覚えさせるために付けられたって聞いた事があるや。
『きゃ』とか『きゅ』とかのことね?
『京』って言葉があるにも関わらず、何で『けふ』って書いて『今日』だったり、
『てふてふ』で『ちょうちょう』何だろう。
もしかしたら捨て仮名(『ゃ』とか『ぁ』などの小さい平仮名のこと)が存在してなかったのかも。いや、確立されてないって言った方が正確かな?
「それじゃあ一つ練習として読んでみるから、見つけたら遠慮しないで獲っていいからね!」
練習として参加してもらったのは、ウィーとサーモン執事長とサックスとユック、それにルミルさんの5人。
読み札を山から一枚取って……お、これはルミルさんは是が非でも獲りたいのではないかな?
「読みまーす!こほん!…無気力系じゃじゃ馬娘!」
「そこっ!」
お、おおぅ…一瞬だったなぁ。
若干一名を除いて、驚きと困惑を足して2で掛けたような表情でみんなが拍手をする。
僕も同じ気持ちだよ。
まさかさ、まさかだよ。
確かに有利かも?とか、是が非でもーなんて思ってたけれども、本当に一瞬で獲るなんて思いもしなかったよ。
「動いている姫様ならまだしも、止まっている姫様を一瞬で見つけられなくては近衛メイドを名乗れませんから!」
「おおぉ!」
まるで、ふんす!と息を吐くかのようにガッツポーズを取るルミルさんだけど…いいの?
僕が作ったとはいえ、その札を一瞬で獲っちゃう辺りが…無気力系じゃじゃ馬娘って事を認めてるって事だよね?
「さすがルミル」
「ありがとうございます!」
ま、姫様本人が気にして無さそうだしいっか。
「どうかな?何となくわかった?」
「そうですね、何となく」
「えぇ…一応」
うぅーん。読んだ札が良かったのか悪かったのか分からないなぁ…ははは。
まぁ、後はやりながら覚えて貰おう。そんな難しい事じゃないしね。
「それじゃあ皆んな位置についてね!」
百人一首もそうだけど、この手の良いところは読み札は一山でいいって事だね!
絵札とか下の句札は人数によって必要な個数が変わってくるけど、こう言うふうに纏めてやる場合は1人が読むだけで十分だし!
「対戦、よろしくお願いします!」
『宜しくお願いします』
うんうん、やっぱり礼儀って大事だよね?
「読みまーす。コホン……綺麗な庭園、枯山水」
「あった!」
「うぅーん…あ!」
「どこだぁ?」
「むむむ」
やっぱり、自分たちが枯山水の模様を手掛けてるからか、庭師の2人はしっかりと獲ってるみたいだね。
どんな札が有るのかは言ってないから凄いね。
「…そろそろみんな見つけたかな?」
「うん」
「はい!」
「次、お願いします!」
学校でやった事あるけど、その時はどの班も獲れるまで待つなんてことはしなかったなぁ。
時間が決まってるからって言うのもあるんだろうけどね?
その点、此処では時間に縛りなんてないからゆっくりと出来る。
僕は読み手だけどさ。
「じゃ、次読みまーす。…ウィーお姉様大好きですハート」
「ふは〜」
「え!?なにこれ!?僕作った記憶ないんだけど!これ!」
文字を見てみれば『う』って書いてあるんだけど、僕これ作ってないよ!
僕が作った『う』は、『鶯張り廊下』だよ!?
あと、なんか変な声聞こえたんだけど…何?
あ、ウィーが気持ち悪…くはない顔で気絶してるや。
美人ってだけで様になるんだからズルい。
「ちょっとメイド長!メイド長だけズルいですってば!職権濫用も甚だ…聞こえてないわね」
「私もお姉様とか大好きとか言われたい!」
「笑顔百金、言葉千金、両方合わせて万金ね」
ねぇちょっと?新しく言葉作らないでくれませんか?
「今の良いわね!『え』にしましょう!」
「あ、あの、お姉さん方?」
『はい!』
「ひぃ!!」
目がギラギラしてるよぉ!
え?なんで?僕はどこで道を間違えたのですか?
僕を転生させてくれた神様、教えて下さい。
「はいはい。おふざけはそこまでにしましょう」
『はーい』
おおぉ!助かったよサーモン執事長さん!鶴の一声とはまさにこの事だね!
使い方合ってるかな?微妙に違う気がする。
「所で、従来の『え』は何になるのでしょうか?」
「ん?『う』じゃなくて『え』?」
「はい」
「んーと…えがしーーーー」
「今後はメイさんの言った物を『え』としてお使いください」
えぇ!?なんでさ!折角考えて考えて考え抜いて作ったのに!?
確かにまあ、芸人さんのお名前を拝借しようとしましたけれども、この世界にはいらっしゃらないではありませんか?
「良いですね?」
「は、はい!」
何かわからないけど凄みに負けた。ニンニン忍者ともあろうこの僕が!?
まあ良いや。
「ウィーの運搬は済んだかな?」
「はい、自室のベットに寝かせてあります」
「うん、ありがとう」
やっぱりお医者さんを手配して貰うのを考えなくちゃダメだね。何かあってからじゃ遅いしさ。
「よし!じゃあ続きからやっていくぞぉ!」
『おー!』
「おー」
お正月はこうじゃないとね!
忍者集団の親戚が集まって、200を超える人数での大宴会には及ばないけれども、楽しいことには変わりないもん!
確かに、火を吹く人とか天井に立つ人とか牛を丸呑みする人とか居ないけど、火の魔法を使える人がいたり雷の魔法が使えたり、忍者の隠し芸大会とはちょっと違うところも面白いしね!
ん?忍者って何者なの?
次回は18日の13時です。




