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追憶の指標 *

* 視点が別の人になってます。

いつもとちょっと違う感じになってます。(おそらく)

短めです。

?月?日 ???


 名前が出てこない少年が私のテリトリーに入り込んだ。ここはある病院の屋上を模して出来ている。もちろん少年は来たことが無い。出口を探してさ迷っている姿を私は隠れてみている。


 そのドアは出口ではないよ、ただの背景だ。押しても引いても開かないよ。今度はフェンスか、あの時みたいだな。でも、上にはいけないよ、少年。頭打ってさすっている。可愛いな。そろそろ話しかけるか。


「くくっ、少年、元気そうじゃないか。久しぶり、会いたかったかな。」

固まっちゃったね。おっ、こっちに走ってきた来た。それ以上近付こうとすると危ないって。ほら、頭打った。壁叩きながら何か言ってるけど、残念だけどこちらには聴こえなかった。


「少年、悪いがこっちには聴こえないんだ。これから大事な事をいうから聞いてくれるかな。」

そんな首振らなくても良いのに、と思うくらいに頷く少年がかわいく思えた。


「落ち着くんだ、少年。まずはここがどこか教えよう。ここは、私の精神世界だ。」

きょとんとした顔もいいが話を続けないとね。


「それでね少年、私は自分の心を集めていて、私と関わりのあった人の心から少しずづ貰っているんだ。もちろん少年からも貰いたい。うーん、コピーと言ったほうが正確かな。私は1度壊れてしまったようなんだ。だから、私を助けてくれないかい。」頷いてくれたか。少年に手を向け、目をつぶる。


 目をつぶっていても分かる程の光が、私を包んで少年の記憶とともに力が満ちていく。懐かしいな。少年、約束を誤解しているよ。それに危ないな、力をうまく使えてない。さすがに量が多くて1回では無理だった。


「少年、礼を言うよ。ただ、1回では無理だったから、また今度も協力して欲しいな。」

協力してくれるか、ありがとう。


「それより、少年。この世界での戦い方が良く分かってないみたいだね。私が教えられた方法を教えてあげよう。」正座はしなくて良いよ。


「まず、この空間は人の思いから作られていることは知ってる。それなら戦うときはどうやって攻撃してる。何言ってるの、聞こえないんだけれど。あぁ、そっちの声は聞こえなかったね。ごめん、ごめん。話を戻すよ、自分の心から攻撃手段を形成しているよね。気付いた…分からなのかい、簡単に言うと自分を信じきれたやつが勝つんだよ。異界は確かに異界を形成した者に有利に働くけれど、最終的に勝敗を決めるのはそれだよ。」よく分かってないようだね。


「例えばそうだね、ここに何でも切れると思って作った剣と、傷すら付かないと思って作った盾があるとしよう。そして、剣を突き立てようと盾にぶつけ膠着した時、剣の使い手が性能を一瞬でも疑ったら剣が折れてしまうんだよ。ただ、両方が折れずに意志を貫こうとした場合は、材質や腕が決め手になるよ。駄目な例は、そうだな、ドイツ語分からない人が、私はドイツ語分かると思っても分かるようにはならないよ。あっ、後は体の体質、まあ、アレルギーとかは軽くなったりするらしいよ。後、魔法のようなものも使える様になるらしい。それは、こんな魔法を使いたいとイメージすれば出来るようになるそうだよ。」分かってくれたかな。


「分かってくれたようだね。とにかく自分を信じて、強くイメージすることが大切だよ。ただ、自信過剰でも駄目だぞ。そろそろ時間かな。少年、ここには少年がピンチになった時にこれるようになっているみたいなんだよ。だから、私に会いたいからといって無謀なことするなよ。少年、今度会う時は話せるようになっていると良いな。名前をまだ聞いてなかったから、それじゃ。」おいおい、見えない壁叩いてもこっちには来れないよ少年。


「そうだ、少年。君は戦闘用のデバイスしか使ってなかったな。二つ同時に使うと一気に強くなれるぞ。大丈夫、私は生きてる。力を取り戻すか、君が進んで行けばまた会えるよ。きっと」


 行ってしまったな。また1人か。たまにしか人が来ないし退屈なんだよね。それにしても、2年ちょっとで少年も大きくなったな。出会いはまだ思い出せないけど、大切だった人。恋人は居ないって聞いてたし、弟みたいに思っていたのかな。楽しみが増えた。はやくここを出たいな。


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