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† 独房生活 : 十三日目 †




十三日目



凄いね。『K』の叫びが少なくなってきた。お薬の力って・・・・・・凄いね!


医師と看護師の頑張りももちろんだけど。


「お~い・・・・・・お~~~い!」


ボリュームダウンした『K』の声。とは言え独り言は聞こえる音量。


「お~~~い! ・・・・・・やっぱり・・・・・・ここは違う世界なんだわ! 誰の返事もないもの・・・・・・私の真の力はいつ目覚めるのかしら? 仲間達はどこにいるのかしら・・・・・・とにかく! ここから出なくては・・・・・・どうやって出ようかしら・・・・・・」


今日の『K』は異世界ファンタジーの住人らしい。少しの沈黙のあと・・・・・・、


「いくわよ~~~・・・・・・! えいっ!」


ドガーーーンッ!!! ゴンッッ! ゴンッッ! ガゴンッ!!!


扉を蹴り始めた『K』。ほどなくして小走りで看護師登場。


「どうしました? Kさん? 大丈夫ですか?」


「・・・・・・大丈夫!」


看護師は去っていった。


「・・・・・・ビックリしたわ・・・・・・危なかったわ・・・・・・。敵はいるのね! ・・・・・・私の真の力が戻ってない今は仲間が来るまでおとなしくしていた方がいいのかしら?・・・・・・」


私はぼーーっと『K』の妄想一人芝居を聞いていた。










今日も来ましたヒョロ助タイム♪


もうシカトです! スピリチュアルアタックです!


抱きかかえた膝に顔を埋めた。


「こんにちは~・・・・・・。顔、見せてくださいよ~?」


「・・・・・・・・・」


「・・・・・・ねえ~?」


「・・・・・・・・・」


「・・・・・・じゃあそのままでもいいので・・・・・・で、どうですか? 『生活保護』・・・・・・考えてくれましたか?」


「・・・・・・・・」


「う~~~ん・・・・・・。いつまでも、このままって訳にもいかないでしょう? ・・・・・・まぁわたしはいいんですよ~? ねぇ、○○○○さん?」


「・・・・・・・・」


「ねえ? ・・・・・・顔、見せてくださいよ~?」


「・・・・・・・・・」


切れないな~。この程度じゃ切れないか・・・・・・。一度くらい怒らせてみたいものだ。この、こ憎らしい小動物を。


彼の怒りのスイッチはどこだ? なんだ?


「いいじゃないですか~・・・・・・一度『生活保護』受けてみましょうよ? ・・・・・・ねえ? ・・・・・・顔・・・・・・」


「・・・・・・・・」


「・・・・・・いいんですか? わたし行きますよ? もう行っちゃいますよ~?」


「・・・・・・・・」


「分かりました。・・・・・・また明日来ますね?」


「・・・・・・・・」


「・・・・・・顔・・・・・・見せてくださいよ~~~・・・・・・」


「・・・・・・・・」


「・・・・・・じゃあ・・・・・・また明日・・・・・・」


「・・・・・・・・」


大人げないな~。私三十五歳なのにな・・・・・・。ダメだな~、本当に私・・・・・・ダメ人間だぁ・・・・・・。










就寝時間。


さ~て・・・・・・。今日こそ! 昨日のリベンジです! おっ! いいぞ~・・・・・・今日も寒いぞ~♪


今日は『お布団でぬっくぬく♪』なんて、しないからな! バカでダメダメな三十五歳。熟女。頑張ります!!!


鉄格子に背中を預け、膝を抱えて座り込むこと小一時間。巡回の看護師に、


「どうしました? 眠れませんか? ・・・・・・風邪引きますよ? 布団に入ってくださいね?」


そう言われても入らないぞ~! 負けないぞ~!


・・・・・・・・・・・・・・ブオーーー・・・・・・。


???????????? なんの音かしら??? 上の方から音がするわ~・・・・・・。


??????????????? 何かしら? なんだか・・・・・ぽかぽかする~~~☆ 何かしら? どうしたことかしら~・・・・・・暖かい・・・・・・なんだか背中が・・・・・・暖かいWa~~~~~☆


っておい!!! これ・・・・・・暖房じゃねぇか! 暖房入れられたーーー!!!


ちっくしょうーーーーーー!!!


・・・・・・・・・・・・・あったか~~~い☆



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