第40話 Cupid・Lovers②
【Cupid・Lovers
■ 勝利条件
•全3ターンのポイント制。最終的な獲得ポイントが多いプレイヤーの勝利。
■ セットフェイズ
•各プレイヤーは「白紙」1枚と「恋人持ち」2枚の計3枚のカードを使用する。
•カードを伏せた状態で、机に用意された「3pt」「2pt」「1pt」の3つの枠に1枚ずつ配置する。
■ ターンの流れ
① 【選択】 プレイヤーは、相手の配置した3枚のカードから1枚を選び、矢を立てる。
② 【ハズレの公開】 選ばれなかった残りの2枚のうち、必ず「恋人持ち」のカードが1枚オープンされる。
③ 【変更の選択】 プレイヤーは、矢を立てるカードを「最初のまま」にするか、「残ったもう1枚の伏せカードに変更」するかを選ぶことができる。
■ ポイント計算(正解発表)
•「白紙」を射抜いた場合 = その枠のポイントを獲得。
•「恋人持ち」を射抜いた場合 = その枠のポイントを減点。】
・1ターン目 先攻:硬
[3pt][2pt][1pt]
卓上に置かれた3枚の女のカード。このうち1枚は裏が白紙。
石川猫芽は硬の顔をジッと見つめている。
玉木硬はどこにカードが置かれるかを考えていた。
硬「このカードです。」
[3pt][2pt][1pt]
↑
硬は「1pt」に置かれたカードに矢を置いた。
黒服「では、石川様。恋人持ちカードを1枚公開してください。」
[3pt][恋人][1pt]
↑
黒服の声でめくられたのは「2pt」のカードだった。
残ったカードは「1pt」「3pt」。オールインに挑まず、ギャンブルではなく色仕掛けでお金を集めていた。つまり、彼女はリスクを恐れるタイプ。
そんな彼女が3ptに白紙を置くとは考えられない。
硬「変えません。1ptです。」
猫芽「変えなくていいの?モンティホール問題だよ?数学的に見れば変えた方が当たる確率は高くなるよ?」
猫芽のニヤついた顔はどこか焦っているようにも見えた。
硬「いいえ。変えません。これは心理戦です。あなたが3ptに置くとは思えません。」
猫芽「ッチ」
[3pt][恋人][ ]
↑
開かれたカードは白紙。
黒服「おめでとうございます!めでたくここに新たなカップルが誕生いたしました!!キューピッド成功です。」
硬「良し!!」
猫芽は鬱陶しそうに黒服を睨むと次の自分の番を誇示するかのように矢を1本握った。
硬:1pt 猫芽:0pt
・1ターン目 後攻:猫芽
彼女の性格は読み切っている。彼女は“臆病者”だ。
[3pt(白紙)][2pt][1pt]
硬は「3pt」に白紙のカードをセットした。
硬「どうぞ、構いません。」
猫芽はジッとカードを見詰めている。
そしてゆっくりと矢を突き立てた。
[3pt(白紙)][2pt][1pt]
↑
選択したのは1pt。臆病者の選ぶ1pt。
硬は「2pt」のカードを裏返す。
「3pt(白紙)」「恋人」「1pt」
↑
硬「2ptは恋人持ちです。さぁ、どうするんですか?変えますか?」
彼女は考えるように口元を手で覆った。
数秒の沈黙の後、彼女が口を開いた。
猫芽「変えない。1ptのまま。」
「3pt(白紙)」「恋人」「恋人」
↑
黒服「残念。キューピッドならず…仕事を失敗してしまった石川さまは神からのお叱りを――」
猫芽「さっきからうるさいんだよ!いちいち世界観の説明すんなポエムジジイ!!」
黒服「ポ、ポエ…」
黒服は悲しそうな顔をしてうつむいた。
硬は机の下でガッツポーズをした。
硬:1pt 猫芽:-1pt
よし、まずはリードを取った。これは大きいぞ。
猫芽「何ニヤニヤしてんの?まだ1ターン目。勝った気にならないで。」
猫芽に目を向ける。彼女の口元が何故か歪んでいた。
*
亮「良し!硬君のリードだ!」
翠「うん。確実に相手の性格を読んで戦っている。騙されデートをした甲斐があったね。」
御子柴亮と鈴間翠は画面を見つめていた。
亮「これは勝てるんじゃないか?」
翠「まだわからないけど、少なくとも現状は硬ちゃんの有利だ。下手な話、次のターン相手がミスをして3点差がつけば、あとは1pt選択で勝ち確だよ。」
亮「良し!これはいけるぞ!勝てば硬君も宝石《Gem》クラス入りだ!」
翠「…」
翠は嫌な予感を感じていた。宝石《Gem》クラスがこんな単純だろうか…
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