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【悲報】召喚されて処刑決定!。だけど「何にでも化ける」スキルで、ヒロイン2人と逃避行:金曜21時更新  作者: 秋月心文


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ピンチ襲来

「このパーティのリーダーは、茂野くんに、お願いしていいかな……」

……と、香穂 (カホ)。


「あぁ、わかった。あんたの言う通り、そうするよ。よろしくな」


 女子に頼られたみたいに感じて、

俺は少しだけ照れていたので、下を向きながら、そう答えた。


「そこは、あんた…じゃなくて、名前で呼ぼうよ」


「あぁ、すまん。

 じゃ、呼び方は、香穂 (カホ)に、愛水 (ヨシミ)で、ええかな?」


 これまで、女子の事は、名字でしか呼んだことないけど、

「名前で」って、ゆうとったし、ちょっと強がって「名前呼び」してみた。


 でも、正直、自分で言っておいて、照れている。

顔に出てないとええけど……。


「いきなり、名前呼びぃ?」


「名前でって、ゆうたやん。もしかして、あかんかった?」

 

「構わないけど……?」


「それじゃ~、あたしらも、茂野くんじゃなくて、真音マオって呼ぶわ」


――なんだか、2人との距離が近くなった気がした――


「さて、早速だけど、状況を整理して、共有しておきたいと思う」


「うん」

……と香穂 (カホ)。愛水 (ヨシミ)の方は、コクリと頷いた。


 俺は、王都でパクッてきた「地図」を広げる。


 この地図は、不思議な言語で書かれてる。

 初めて見る文字や。だけど、幸いな事に、なんとなく読める。


「この地図は、さっきまでいたとこで、パクッてきた」


「へぇ~、やるじゃん」


「俺らは、今、この森に入ったとこやと思っとる。

 道なりに進んで、出来る限り、日が沈む前に、

 村か、野宿に耐えうる安全地帯に辿り着きたい。

 今後について、何か、意見があったら、聞かせて!」


「看破の能力で、道を調べたけど、

 この道に繋がってる宿までの、時間がわかるみたい。

 ここでは、道なりに徒歩8時間から15時間の間に、

 宿屋か、東屋のようなのがあるみたいで、

 次の宿までは、徒歩6時間くらい」


「建物あるんなら、野宿は、考えんで良さそうか……

 路銀が足りれば……だけど」


 そう言って、パクッてきたお金の袋をジャラジャラして見せた。


「それも、パクッてきたのね」


「価値、わからんけどな……」


「ちょっと見せて……」

 香穂 (カホ)が、看破の能力で、お金の束を見る。

「2部屋だと、3回泊まれるかどうかかな……」


「ちなみに、国境まで、どんくらい、かかりそうや?」


「途中の宿か町が、10個だから、11日ほどじゃないかな」


「結構、あるな……。

 途中で、何か仕事せんといけんな……」


「進んで行く方向は、

 こっち(王都と逆方向)で、当っとる?」

 

「うん」


 そんな、やりとりを経て、俺たちは、道なりに、歩き始めた。


――しかし、スグにピンチに直面した――


 少し前方の方に、大きくて、黒いものが動いた。


 ん……!?、見間違えだと、ええんやけど……


 目を凝らして、必死にそれを見定めようとした。


 あれは……!?


 クマだ……!! やばいやん!!


 しかも、身長5mくらいはあるデカいヤツだ。


……と思っていたら……


――目があった――


 ヤツは、巨体を、ゆらりと、こちらに向いた。


 2人は、まだ、気づいていない。

 さて、どうする……!?


 俺たちは、今、誰一人として、武器らしい武器をもっていない。

 持ってたとしても、直接戦うには、あまりにもデカすぎる相手だ。


 落ち着け……。


 とにかく、落ち着け……。


 俺は、自分に言い聞かせながら、深呼吸をして冷静になろうと努めた。


 そして、頭の記憶を、総動員した。

 クマとの対処法を思い出そうと努力した。


 日本と同じような対処で良いのか保証はないが、

それに準ずる行動をした方が、生き残れる確率を上げれる気がした。


――確か…… クマに出会った時は……


 急な動きはクマを興奮させる可能性があるため、

突発的に走って逃げるのは厳禁。


 静かに行動することが大切で、

クマから目を離さないようにしながら、静かに後退……。


……だっけか。


……と、考えを巡らせている間に、

 愛水ヨシミが、クマに気づき、ビックリして、悲鳴を上げた。

 その上、元来た方向に走り出してしまった。


ちょ……!! 一番、やっちゃいいけない事を……!!


 しかも、このクマは、

 案の定、俺たちの知ってるクマとは違っているようだ。


 こちらに向かって、歩みだすと、頭から、角が、ニョキっと出現した。


 そして、角が、気持ちの悪い紫色で、淡く光り始めた。


う……わ……!!


 どうする!?、見捨てて、囮にするか?

 いや、ダメだろ。

 一緒にやっていこうと決めた矢先、そういうんは、あかんと思う。


 それに、俺も、クマと目が合ったし、俺もやばいんとちゃうか?


――もう、ピンチから、逃げられないと察した――


頭の中は、ちょっとしたパニック状態に陥った……。

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