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第42話 リエゾンたち 後編

 西地区の一件目。鍛冶組合の集積場に向かう。


 屑鉄の本来の宛先として、最有力の候補だ。一対一の入れ替わりなら、ここにミスリルが着いているはずだ。

 組合員の立会いで、今朝届けたヤシマの灰色コンテナを開けた。


 中身にはみっしりと木製の小箱が積まれていた。石鹸、ロープ、ランタンの替え芯。

 どこからどう見ても雑貨だ。本来の宛先は蝋燭通りの寄合あたりか。


「注文と違う」


 組合員が眉をひそめた。


「知っている。回収する。注文の品は追って届ける」


 これで確信できた。

 コンテナは一対一の入れ替わりではなく、一本ずつずれて流れている。玉突きで誤配が起こっている。

 おそらく起点の荷の配送先にミスリルがあるはずだ。


 だが、玉突きの起点がわからない。

 修正前の表さえあれば。


 ペクに大急ぎで出力させた候補表を見る。

 出庫時刻で綺麗に整列されたデータが並んでいる。

 もとの並びは不明だ。


 あらためてペクに呪いの言葉を吐きそうになり、寸前で飲み込んだ。


 データ処理に特化したような人材に、物流の管制までやらせていることがそもそもおかしいのだ。

 ペクの技術順応は、ITを完全にブラックボックスとして扱うことで成り立っている。

 ペクにとって端末は、現実を映し、入力どおりに現実を動かす魔法の箱なのだ。

 ロジスティクスがどうやって表に反映されているかという経路の理解とはほど遠い。


 呪うなら、ペクではなく人選と体制を呪うべきだった。呪ったところで、ミスリルは出てこないが。


 煙草を取り出そうとしてポケットを探るが、見つからなかった。

 端末室に置き忘れてきたようだ。

 呪わしいことばかりが続く。とにかく今日はそういう日だ。


 コンテナの回収を手配していると、ナイリザから電話があった。


『ヌエロ、着いたわよ』


 時計を見る。ハシュラが飛び出してから、約一時間半。上出来だろう。


『あなたの姿で現れて、同意書と確認書は一瞥しただけ。リストを受け取って、もう出て行ったわ』


「早いな。任せて問題なさそうだったか?」


『バレるか、っていう意味なら、バレないわね。絶対』


「そんなにか? 喋ってもか」


『喋っても。考え方が、完全にあなただった』


 薄気味悪いことを言う。

 記憶や人格は複製されないという話ではなかったのか。


『リストをどの順番で回るか、確認したのよ。即答だったわ。最初はザファル商会』


「理由は」


『「今の時間帯ならザファルは不在のはずだ。できればあの顔は見ないで済ませたい」』


 ナイリザは俺の声真似をして言った。正確には、俺に擬態したヌエロの声真似を。


 判断は正しい。

 ザファル商会は取引規模からいって最優先だし、会頭不在の時間に番頭へ口上を通す方が話も早い。俺でもそうする。

 ただ、理由がピンとこない。

 俺なら、個人的な好悪で訪問の順番を決めたりはしない。と、思う。


『あれは完全にあなただったわ』


 ナイリザは繰り返した。電話の向こうで、少し笑っている気配がした。


 * * *


 二件目は、蝋燭通りの寄合が契約している貸し倉庫だった。


 空振りだった。

 ここは単なる中継点で、着いた荷は順次、寄合に属する商人のもとへ送られる。今朝のコンテナは、もう出た後だという。


「今日の荷はもうないな」


「どこに送った?」


「どこ、どこかな。おい、今朝ここにあったコンテナはどこに送った?」


 倉庫番が奥に怒鳴ると、荷積み台の陰から怒鳴り返された。


「知らねえよ。持って行った奴に聞けよ」


「持って行った奴はここにいねえだろうが」


「ははは、ちげえねえ!」


 埒が明かない。

 寄合筋の再配送先は数十軒ある。どのみち、そこまで追う余裕はない。倉庫番に「戻り便があれば止めろ」とだけ言い置いて、次に向かった。

 未確認が一件、積み残しになった。


 * * *


 三件目は、ダラハール家の倉庫だった。

 気が重い相手だ。貴族家というのは、当主から使用人まで権柄ずくで、こういうときにまず話が通じない。


 と、思いきや、倉庫の入り口で使用人頭が待ち構えていた。


「先ほどは、ご丁寧なご説明をいただき、ありがとうございました」


「はあ」


「主人ラズワーンも、カトウ殿が自ら参られた以上は、検品に滞りなく協力するようにと申しておりました」


「……そうですか」


 謝罪したのだろう。俺が。


 検品は驚くほど滑らかに進んだ。使用人頭は帳面まで先に揃えていた。

 コンテナの中身は樽詰めの何かで、ミスリルではなかったが、確認自体は五分で済んだ。

 ヌエロは仕事が早い。有能だ。

 俺がどんな顔でラズワーンに頭を下げたことになっているのか、そこはあえて考えないことにした。


 四件目に向かおうとしたところで、ナイリザから着信が入った。


『ハルガと連絡が取れないわ』


「いつからだ」


『二時間前に「東の三件目に入る」って連絡があったきり』


 トラブルか。揉めるなら連絡するよう言い含めたはずだ。だが、二時間音沙汰なしはおかしい。


『三件目は川沿いの倉庫。倉庫渡しだから、受領は荷主じゃなくて倉庫業者ね。たぶん、ガラは良くないわよ』


 ハルガの言葉が浮かんだ。

 「スジは通させます」。

 嫌な予感がする。


 ハイラックスの鼻先を東に向けた。


 * * *


 川沿いの倉庫は、石積みの半地下に木の庇を継ぎ足した、うなぎの寝床のような建物だった。

 軒先に男が三人、暇そうにたむろしている。

 刺青はあったりなかったり。蜘蛛ではない。

 盗賊ギルドとは別系統なのだろう。それはそれで話が通じない。


 帳場の奥に、ハルガの背中が見えた。

 無事だった。


 卓について、倉庫の親方らしき、鰓と鱗のある中年男と向き合っていた。

 その脇に、携帯式の文机を広げたエルフが座っていた。

 代書人だ。その手元で、書き上がったばかりの帝国語の文面が乾かされている。


 ハルガが、筆を受け取ろうとしていた。


「待て」


 声より先に体が動いた。卓に割り込み、文面を上から押さえる。

 読める単語だけ目を走らせた。

 ヤシマ側の手違い。多大な迷惑。ハルガの顔に免じて検品の許しを。償いは追って必ず。


 署名欄は、まだ白い。間に合った。


「カシラ」


「後にしろ」


 親方がこちらを睨みながら声を荒げた。


「あんたは」


「ヤシマの加藤。この男の使用者だ」


 紙を代書人の文机から抜き取り、四つに畳んで内ポケットに入れた。代書料は払う、と付け足す。親方の眉が上がった。


「話がまとまりかけてたんだがね。おたくの荷が居座って、うちの床が塞がってる。人足も割いたし、確認にも手間をとられた。

 こういうのは、まず誠意ってものを形にしてもらわんと」


 始まった。

 誠意、迷惑、若い衆。単語を入れ替えながら、同じ話が三周した。要求額を言わないのがこの手合いの手口だ。

 こちらに言い値を出させ、出た額を土台にまた積む。


 三周目の途中で遮った。


「払うのは検品立会いの場代だ。銀貨二枚。今、この場で」


「二枚? あんた、うちの迷惑をそんな端金で」


「保管と遅配の迷惑については、ヤシマとして追って正式に対応する。窓口は俺だ。今日払うのは場代だけ。ただし条件がある。受領書を書け」


 親方の口が止まった。


「……受領書?」


「銀貨二枚、検品立会いの場代として受領した。日付と名前。それだけでいい。代書人もいることだしな」


 親方は代書人を見て、軒先に集まる人足たちを見て、それからハルガを見上げた。

 ハルガは俺の後ろに黙って立っていた。荒事で足が止まらない男が黙って立っていると、それだけで壁になる。正しい使い方をすれば、こいつはちゃんと機能するのだ。


「……二枚な」


 受領書と引き換えに銀貨を渡し、コンテナを検めた。木箱に収められた検査片。封緘は無事だった。

 荷馬車を一台雇い、荷捌き場へ回送させる。


 倉庫を出て、川縁を歩きながら聞いた。


「なぜ呼ばなかった」


「カシラの手を煩わせてはいけないと」


「揉めたら呼べと言ったはずだ」


「あれは、試されているのだと」


 真顔だった。指示を試練として聞く。真面目さが一周回って指示違反になっている。


「金は使っていません」


 ハルガは、そこだけは胸を張って言った。


「会社の金は、権限なく動かせません。ですから、私の顔で、と」


 金の規律だけは正しく入っている。だが、正しいのはそこまでだ。


「いいか。お前が署名しかけたあの紙は、お前の借りにはならない。ヤシマの借りになる。ヤシマに非があると、ヤシマの人間が書面で認めた。そういう紙だ。値段が書いてないから、向こうの言い値でいつまでも取り立てられる。帳簿に載らない借金を、勝手に作るな」


「……はい」


「潰れるのはお前の顔でも俺の顔でもない。ヤシマの看板に泥が付く」


「おお」


 ハルガは目を見開き、深く頷いた。


「ダイモンは、汚せない」


 代紋。

 訂正しようとして、やめた。枠組みは間違っているが、中身は正しく伝わっている。


「……通じたなら、それでいい。それとな、ハルガ。揉めたら呼べというのは、報告と連絡と相談のことだ。ヤシマでは、それが『仁義』だ」


「報告、連絡、相談」


 ハルガは一語ずつ噛みしめるように繰り返し、胸に拳を当てた。


「胸に刻みます」


 何かが違う形で刻まれた気がしたが、刻まれないよりはいい。


 * * *


 結局、西も東も、開けた荷はどれも当たりではなかった。

 雑貨、樽、検査片。ずれた荷は一つずつ元の列に戻っていく。肝心のミスリルだけが、どこにもない。


 追い切れなかったのは二件。寄合の中継倉庫から再配送された先の知れない一件と、担当者不在で確認の取れない一件。

 時計は17時を回っていた。第四便まで一時間を切っている。


 荷捌き場に戻ると、門の内側に見慣れない荷馬車が停まっていた。

 その脇に、ギンネが腕を組んで立っていた。露骨に不機嫌な顔だった。

 荷台の上で、ハシュラが手を振っている。


 荷台には、ヤシマの灰色コンテナが載っていた。

 側面に、赤いタグ。


「……ミスリルか」


「封緘番号、合ってたよ」


 ハシュラが紙切れを突き出した。ペクの候補表の写しだ。番号の一つに、爪で引っ掻いたような印がついている。

 こいつは数字だけは読める。


 事情は、二人の言い分を突き合わせると、こうだった。


 寄合の中継倉庫から再配送された行方知れずの一件は、蝋燭通りの、ギンネの息のかかった店への付け荷だった。

 ハシュラは伝言を終えて端末室に戻り、そこで、ナイリザが電話口で読み上げていた宛先の屋号に聞き覚えがあることに気づいた。それで、ペクから候補表を奪い取り、断りも入れずにギンネのところへ走ったという。

 一方のギンネは、ギンネで荷を止めていたようだ。届いた付け荷の重さが、頼んだ覚えのある荷とまるで違う。おまけに封緘に赤いタグ。妙な荷を軽々に開けるほど耄碌はしていない、と未開封のまま留め置いていた。

 そこへハシュラが飛び込んできて、番号を読み合わせた。


 開封はされていない。封緘は無傷。再計量と外装確認だけで、そのまま送れる状態だ。


「ギンネさん、恩に着る。手間賃と詫びは」


「要らんとは言わんがな」


 ギンネは荷馬車の縁を杖で打った。


「ヤシマともあろうもんが、荷札ひとつまともに打てんのか。うちの若い衆を昼から一人潰したんじゃぞ。

 次からは、手を抜くな。現物を確認させえ。」


 言うだけ言うと、ギンネは若い衆に荷馬車を引かせ、振り返りもせずに帰っていった。

 背中に頭を下げた。

 手を抜くな。現物を確認しろ。まったくその通りで、返す言葉もない。


 ハシュラがコンテナに肘をつきながら言った。


「な? アタシ、役に立ったろ」


「次はやる前に言え」


「連絡つかなかったじゃん」


「ならナイリザでもいい。一言でいいから入れろ」


 ギンネだから良かった。行き先によっては、ハルガと同じことになっていたかもしれない。

 ヤシマの件で動くなら、指揮系統は遵守しなければならない。

 結果が伴っていても、コンプライアンスを踏み抜いたら契約解除。最悪は損害賠償だ。


「はいはい」


「返事は一回だ」


「はい」


 それから、少し間を置いて、付け足した。


「……よくやった」


 ハシュラはにやりと笑って、エアマックスの爪先でトン、と砂を蹴った。


 直ちに再計量と封緘確認を行い、コンテナをゲートに送り出す。

 時刻は17時41分。

 ぎりぎり間に合った。


 * * *


 物流担当の相原に報告を入れると、飛び上がらんばかりの勢いで感謝された。

 オフィス内に安堵が広がる。

 その様子が、電話越しにも伝わった。


 それがかえって頭と気分を冷やす。

 どれだけ感謝の言葉を並べられたとて、この場に日本人は俺しかいない。


 折り返すようにゲートから連絡があった。

 第四便は定刻に出たとのことだ。


 端末室に戻ると、地獄の続きをやっていた。


 ペクは端末に齧りつき、二十六件分の出庫データを一件ずつ現物照合の結果で打ち直している。今度は詰めずに、間違いの経緯ごと注記で残せと指示してあった。納得のいかない顔で、それでも指は動いていた。

 ナイリザは固定電話を肩に挟み、赤ペンで伝票の山を潰している。


 そして、窓際に、俺が立っていた。


 くたびれたワイシャツ。緩んだネクタイ。無精ひげ。

 俺の煙草を咥え、俺のライターで火をつけ、煙を吸い込んで、鼻腔から吐いた。


 なるほど。これは、かなり来る。


 擬態行為同意書と、免責確認書。あの紙面の意味が、腹の底からわかった。


 戸惑いは一瞬だ。そこに俺がいるのは、俺が同意して、俺が指示したからだ。何も不思議はない。

 だが、わかった後も、不快感はじわりじわりと続いた。

 灰の落とし方。煙草を口から外すときの指の角度。吸う前に一度、大きく息を吸う癖。

 見覚えはないのに、身に覚えのある一挙手一投足。


「何をしている」


「報告待ちだ」


 俺の声で、俺の口調で返ってきた。


「なんで俺の煙草を吸ってるんだ」


「俺ならそうするからな」


 反論の言葉が見つからない。

 ヌエロは煙草を灰皿の縁に置くと、静かに報告を始めた。


 訪問先七件。応対者の氏名と続柄。頭を下げた回数、計十四回。「申し訳ございません」九回、「ご迷惑をおかけしました」十一回。金銭授受なし、約定なし、正式な対応は追ってヤシマより、と全件に伝達。ザファル商会は会頭不在、番頭に口上のみで、折り返しの返答待ち。

 過不足のない、完璧な報告だった。回数まで数えていたことを除けば。


「いい加減、擬態を解け」


「解けない。折り返しが残っている。呼ばれれば、このまま出る。一度解くと、今日はもう組み直せない」


 筋は通っている。通っているから、余計に腹が立つ。


「ならせめて、もう少し似せろ。俺はそんなに無表情じゃない」


「自覚ガナイダケネ」


 一瞬だけ、声の色調が変わった。

 俺のものではない、乾いた砂のような声。


 ハシュラが吹き出した。ナイリザは受話器を肩に挟んだまま、こちらを見ないように肩を震わせていた。ペクだけが真顔でキーを叩いていた。


 折り返しの電話は、それから十分ほどで来た。番頭からで、出直し不要、了承済み。

 ヌエロは短く「業務完了」と言った。俺の声だった。


 輪郭が、緩んだ。

 と思った次の瞬間には、灰色の、上背のよくわからない人影が立っていた。

 顔はあった。あったはずだが、目を離した端から思い出せなくなる。


 人影は一礼し、吸いさしの煙草を几帳面に揉み消して、出ていった。


 灰皿に、俺の吸殻が一本増えていた。


 * * *


 デスクチェアに、背中から沈み込んだ。

 徒労に終わった検品周りとヌエロのインパクトで、体より頭が疲れている。


 ハシュラが寄ってきた。


「メモリ」


「今それを言うか」


「片付いたら見るって言った」


 言った。革袋から三枚のメモリカードを出す。

 ネットワークに繋がっていない、壊れてもいい端末はないか、ペクに聞いた。

 瞬時に得体のしれない旧式モデルを差し出されたので、順にメモリを挿してゆく。


 一枚目、認識しない。物理的に死んでいる。

 二枚目、空。フォーマットだけされている。

 三枚目、拡張子のない断片ファイルの群れ。いくつか開いてみたが、文字化けした帳票の残骸のようなものが表示されるだけだった。


「ゴミデータだな。三枚まとめて、銀貨半枚にもならん」


「はあ!?」


「メモリ自体も古い。この容量じゃ使い道がない」


 ハシュラが何か言い返そうとしたとき、部屋の隅で手が挙がった。


「僕が買う。銀貨一枚」


 ペクだった。


「……お前、反省してるのか」


「してる。それとこれは別」


 あまりに堂々としていて、二の句が継げなかった。


「こんなもの買ってどうする」


「どうもしない。古いデータ。集める」


 読めないもの、動かないもの、用途のないもの。それでも集める。

 何か言おうと思ったが、やめた。ペクにはペクの美意識があり、私的な宇宙があるのだろう。


 ハシュラは一瞬ペクを警戒するように見たが、銀貨一枚と聞いて、あっさり三枚を卓に滑らせた。


「銀貨一枚……」


 パーカーの内側に銀貨をしまいながら、ぼやいた。


「走り回ったのになー。ミスリル見つけたのになー」


「メモリの査定と働きは別だ。帳簿が違う」


 俺は煙草に火をつけた。

 久々の一服。少しだけ気持ちに余裕ができる。


「今回の分の報酬は、別に出す」


「マジで」


「期待するなよ。ヤシマの懐からは出ない」


「期待しとく」


 ハシュラはにやついたまま、窓枠に飛び乗った。ドアから出ろ、と言う気力は残っていなかった。


 端末室には、キーを叩く音と、赤ペンの走る音だけが残った。


 事故報告書の書式を、頭の中で組み立て始める。

 最初の行に「所掌外」と書けないことだけは、確かだった。

次回は7/25(土)更新予定です。

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