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第19話 侵攻作戦

翌日



目を覚ました提督は軍服に着替え基地の司令室の椅子に座る。



机の上には数十枚程の書類が置かれている。

早速仕事に取り掛かろうと書類に目を通す。



コンコンコン



「閣下、私です。」



「………入れ。」



ガチャリ



「おはようございます閣下、お紅茶をお持ち致しました。」

ジェイダムはティーカップを持ってきた。



(おや、この展開は夢の内容と同じだぞ?)



「閣下、本日のお紅茶はこのジアプス原産の高級茶葉にステラサーペントとゆう「ブフゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ」

夢で見た紅茶と全く同じ説明に夕べ見た夢が予知夢であると理解しアルベロは思わず取り乱してしまった。



「閣下、どうされました!?何処か具合でも?」

アルベロの予想外の取り乱しように動揺したジェイダムは思わず持っていた紅茶をひっくり返してしまった。



紅茶の入ったカップは放物線を描きそのままアルベロの頭に直撃し中の紅茶をぶち撒けた。



「アッチャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」

それもその筈、先程ジェイダムが入れたばかりのアツアツの紅茶である。

ジェイダムは直ぐにハンカチでアルベロに掛かった紅茶を拭く。



「閣下、大丈夫ですか?本日のお紅茶は王族ですら滅多に飲めない最高級品でしたのに………」



「いい!いらんいらん!それより報告があるのだろう?話せ。」

報告の内容は夢で見たので分かりきっているが報告を受ける前から知っていたのでは不自然なのでジェイダムの口から報告させる。



「お紅茶より報告を優先させるなんて………閣下熱でもおありですか?本日はお休みになられては」



「熱などない!それより報告を早く!」



「………分かりました。先日バニヤ軍鎮守府を偵察にゆかせた艦長からの報告書になります。」

先日バニヤ軍鎮守府へ向かわせた軍艦が戻ってきたのでバニヤ軍の対応などが書かれた報告書を手渡した。



「え?軍艦帰ってきたの?沈められなかったの?」



「なにゆってるんですか閣下、テルバニヤみたいな小国に我々に歯向かう度胸などありませんよ。まぁ、もし沈められれていれば報復として戦争の口実ができるので沈められていればよかったのですが、閣下今日はどうしたのですか?やっぱり熱が「ないわ!他に用がないなら下がれ!」



「………失礼いたします。」

ジェイダムは一礼し司令室を後にした。



アルベロはジェイダムが持ってきた艦長の報告書に目を通す。



「………やはり、領海侵犯してきた我々に対してバニヤ軍にできることとゆえば警告程度なものか。とはゆえこのまま何もしなければバニヤ軍の海軍力はこれからドンドン上がってゆく………国際社会からの非難は避けられないがこれ以上バニヤ海軍が力をつける前に攻撃に出るべきだな。」

アルベロは[テルバニヤ侵攻作戦]と書かれた書類にサインをし判を押した。





____________________





肉松が鎮守府にやって来て2週間が経った。



肉松もすっかり鎮守府に慣れ海兵達と仲良くなった。

海兵の皆は陽気で気さくでコミュ障気味の肉松にも積極的に話しかけてくれるお陰で肉松も皆と話す事ができた。



肉松にとって海兵の皆は兄貴のような存在で、逆に海兵の皆にとって肉松はかわいい弟分のような存在となり、たったの2週間で信頼関係が築き上げられていた。



「ここの所、パロネア海軍はやけに静かだな。」

見張りの海兵がそう呟いた。

この時、この兵士は知らなかった。

今呟いた言葉でフラグを立ててしまったことを………



「………ん?何だ?何やら影が見えるような……」

見張りの海兵は望遠鏡をのぞき込む。

その光景を見た海兵は顔を真っ青にして非常ベルのスイッチを押し鎮守府内に放送で呼び掛けた。



ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ



『緊急事態発生!緊急事態発生!パロネア軍の艦隊が鎮守府目指して来ているッ!!!』



放送を聞いた海兵達は直ぐ様迎撃の準備を整えた。

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