第10話 自分の気持ち
「夜野さん、元気だしてくださいよ!せっかく美味しいケーキ食べて幸せ気分になってるんだから!」
ダメな事は分かっているが嘘つけば良かったとも思ってしまっている。
「人肌が恋しい季節なのかもしれないの、最近一人でいるのがすごく寂しくてすぐに落ち込んだりしちゃうんだよね。」
夜野さんは寂しがり屋さんなのかな?俺に出来ることがあれば何かしてあげたいな。
「来週のまた今日と同じこの時間に待ち合わせして、コーヒーでもどうですか?次は俺が奢りますから!」
「いいの!?そう言ってくれて嬉しいな」
笑顔は少し取り戻すことが出来たが、夜野さんは俺の事が好きなのかな..... それとも俺の考えすぎなのかどっちなんだろう。
◆ ◆ ◆
時は経ち約束の1週間後の事。
カフェ・ジャガーの前で立っている女性は夜野さん、遠くから見ても魅力が分かるくらいで立っているだけでも美しいThe大人な女性だと改めて感じた俺だった。
「あ!来てくれたんですね!少し遅れてごめんなさい..... 途中で人身事故があって.....。」
「私も今来たばかりだし、来てくれただけで私は嬉しいよ!今日はどうする?」
ずっと前から待っていたと思うのに優しいこと言ってくれるな夜野さんは。
「今日もお店混んでそうですし、疲れてなければなんですけど夜景見ながら歩くのはどうですか?イベントがやってるかもしれないし!」
前回の約束でコーヒー奢りますよ的な事を言った俺だがバイトの給料日前だった事もあり金欠で500円しか所持金がない。
カッコ悪いところを見せたくないしどうにかお店に入らないで誤魔化そうと必死になっていた。
「凌吾くんがそれでいいならそうしよ!私夜景好きだし」
「夜景好きなんですね!俺もなんですよ!心が落ち着くっていうかなんていうかー」
『カシャッ パシュシュシュッ』とカメラのシャッターを切る音がして振り向いたが「はいチーズ」女子高生が記念撮影をしていただけだったのに悪い事をしているという認識があるからだろうか玲於奈に見つからないかビクビクしている。
そうこうしてるうちに夜景が綺麗なスポットに到着していた。
「凌吾くん!この角度から見るとビルとビルの間に月が見えてすごく綺麗じゃない?」
夜野さん幸せそうだなー夜景見るの好きなんだなーってケーキの時ぶりに夜野さんの幸せそうな顔を見る事が出来た気がしたがまだ2回しか会っていない。
「綺麗ですね!でも..... 夜野さんの方が輝いているし綺麗です..... 好きです!」
幸せそうな顔を見たからか俺は何を考えているんだろ急に告白するなんて、まだ2回あっただけなのに..... 気づいた時には「好き」と言っていた自分がいた。
「え!?急にどうしたの!?嬉しいけど凌吾くん彼女さんいるじゃん」
当たり前のことだが夜野さんはすごく驚いていた。
「ご..... ごめんなさい。もう帰りますね」
なんて最低な事をしたんだ俺は..... 彼女いるのに他の女の人に告白はするし急に帰るし.....
「ピロロン」CLUBで働いている高校からの友人の平本からメールが来た。




