第十二部 第九章 木の龍のエンシャントドラゴン
俺が外の大木の横に立った。
ふらふらしながら、良くわかんない足取りでモヒカンのハリネズミが横に来た。
これで大丈夫なのかよくわからん。
だが、これでやるしかないのも確かだ。
そう必死で自分に言い聞かす。
「木の龍のエンシャントドラゴンよ! 我が呼びかけに答えよっ! 」
俺が声を張り上げた。
と当時に俺の紋章が輝きだして、近隣の木々が震えるように揺れた。
そして、葉のついた枝がツタのようになって集まりだした。
それは纏まってドラゴンの身体に変わっていく。
横の大木だけでなく、山全体から植物が集まってきた。
それは緑と木の渦だった。
目の前にそれは現れた。
あの地の龍のエンシャントドラゴンに匹敵する巨大さだ。
「乗るぞ」
俺が言うと、俺とモヒカンのハリネズミを乗せて立ち上がった。
「あ、俺も乗せて」
「私も」
イエスとセシリアちゃんがそう話す。
「気を付けるんだぞ」
セシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿がセシリアちゃんに話しかける。
セシリアちゃんは俺に役目を譲ったのを随分と気にしているようだから、それも心配しているのだろう。
「私達は羊達と追いかけるから、セシリアちゃんは無理しないでね」
ジェシーもそう笑顔で話しかけた。
「本当にお前に対する配慮が無いな」
「言わないで……」
イエスの一言一言が心に刺さる。
「あの……申し訳ないですけど、セシリアちゃんの師匠さんも一緒に来てもらえますか? 」
俺が申し訳なさそうに頼む。
「え? 」
「何で? 」
セシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿とセシリアちゃんが少しびっくりしたようだ。
「いえ、貴方の使い魔の力をお借りしたいのですが……」
「いや、そういう事なら協力させてもらうよ。君にも随分と迷惑をかけているし」
俺の説明でセシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿が笑って了承してくれた。
「さあ、木の龍たるエンシャントドラゴンよ。相手の地の龍のエンシャントドラゴンの居場所は分かるか? 」
そう言うと、俺の索敵で最大級の力を感じる方へ向いた。
間違っていないようだ。
「良し! お前の最大級の攻撃をそれに発射しろっ! 」
俺が叫んだ。
「え? ここからするのか? 」
セシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿が驚いた。
「いやいやっ! それはどうなん? 」
「無茶苦茶だろっ! 」
アルバートとダリアが叫ぶ。
「いや、これで良い! 近づいたら、向こうも攻撃できるようになる! ここからの最大攻撃が最適解だ! 」
イエスが叫んだ。
「その通りっ! 木の龍のエンシャントドラゴンっ! いけぇぇぇぇっ! 」
俺が叫ぶと同時に、木の龍のエンシャントドラゴンがその植物で出来た翼を拡げた。
それと同時に口を大きく開けた。
そこに緑色の光が集まる。
「オオオオオオオオオオオオオッ! 」
木の龍のエンシャントドラゴンは雄たけびを上げて緑色の光の玉を発射した。
その緑の光は地の龍の光の輪よりも早く凄まじい勢いで近隣の植物を巻き上げて引き込み渦のようになって地の龍のエンシャントドラゴンに向かった。
「エドウィン、相手が弱体化するまで近づくなよっ! 」
イエスがそう叫ぶ。
「分かってる。だから、セシリアちゃんの師匠さんについて来て貰うんだ」
俺が頷いた。
もう少しで全部の方も投稿します。
よろしくお願いいたします。




