第十二部 第十章 攻撃開始
「セシリアちゃんの師匠さん! 向こうはどうなってるか使い魔を通して見えますか? 」
俺がセシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿に大声で聞いた。
「待ってくれ! 今、鷹の使い魔に見させてる! 」
セシリアちゃんの師匠の契約枢機卿が大声で返事をして来た。
エンシャントドラゴンのはばたく音で聞きにくいのだ。
「ど、どうなんですか? 」
セシリアちゃんが心配そうに聞いた。
「あのハリネズミが凄いびっくりしているっ! 」
「いやいや、そう言うのはいいんですが……」
「ああ、すまん。あまりに凄い驚き方をしてたんで」
セシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿が苦笑した。
「で、どうですか? 」
「植物で相手を絡めとる技のようだな。地の龍のエンシャントドラゴンの身体の中にも植物が浸透していって動けなくなりつつある」
「地の龍のエンシャントドラゴンの口は閉まってますか? 口が閉まってるなら一気に勝負に出たいと思ってます」
「口にも植物が絡みついて開けづらそうだ」
「良し、行くか? 」
俺がセシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿に聞いてイエスに話しかけた。
「罠の可能性は頭に入れて置いてた方が良いぞ」
「両方が戦えるなら紋章が光るはずだし、攻撃だけなら俺の命令を聞くはずだ」
「どうするんだ? 」
「その時はバートランド伯を攻撃しよう」
イエスの疑問に俺が答える。
「え? それは良いの? 」
セシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿が困ったような顔で聞いてきた。
「アルバートは受け入れてますから、逆に喜ぶと思います」
「でも、街の人達はどうするの? 」
セシリアちゃんが心配そうに聞いてきた。
「いや、アルバートの話からすると性格が糞らしいから、間違いなく前回の騒動で自分だけ離れの別荘とかに逃げてると思う」
「ああ、俺がこないだ聞いたアルバートの話からすると間違いないな」
俺とイエスが酷く悪い笑顔で笑い合った。
「何と言うかドロドロしてるよな。この国も」
セシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿が苦笑した。
「とりあえず、ここで一気に行きますよ。勝負どころだと思うので」
俺がそう言うと、木の龍のエンシャントドラゴンを飛び立たせた。
「確かに、急いだほうが良い。ケルト王国の兵士も三分の一くらいやられてる。酷いもんだ」
セシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿がそう呟いた。
まあ、普通に考えて、あのエンシャントドラゴンを見ても突撃すんだから、やはり世上のうわさ通りケルト王国は勇猛なんだろうな。




