第十二部 第四章 起きてみたら
俺が目を覚ますとイエスが俺を覗き込んでいた。
「お前、あの話は嘘だろ」
俺が思ってることをイエスに聞いた。
「いやいや、マジだって」
「あり得んだろ。どんな与太話だよ」
「疑り深い奴だなぁ」
イエスが俺に呆れた顔をした。
「な、なんの話をしているのかな? 」
セシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿も起きていたみたいで、寝ていたはずの俺とイエスが会話するのを不審に思ったようだ。
「いや、ちょっとした私的な話です」
イエスが誤魔化したように話す。
「夢で親父が介入してきたら、こいつが参加してきて……」
「いやいや、その話はしない約束だよね」
俺がそう話しだすと慌ててイエスが遮った。
何か、そういう仕草もわざとらしくて胡散臭いんだけどな。
「一体、何の話をしてるの? 」
セシリアちゃんもベットで寝ずにセシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿の隣りで座って寝ていたので起きたようだ。
「親父さんが話ってどういうことだ? 」
セシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿が俺に問いただすように聞いてきた。
「いや、それよりも、ケルト王国の兵士達と地の龍のエンシャントドラゴンと戦闘が始まりそうだそうですよ」
俺がセシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿にそう話す。
確かに索敵で見ると、ケルト王国の兵士達が巨大な力に向かって戦闘隊形で進んでいる。
「それは私も使い魔からの情報で理解しているが、人間の兵士ではエンシャントドラゴンとは戦ってもケルト王国は勝てないし、まして我々にももはやどうすることもできない」
セシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿が悲しそうに俯いた。
「え? 使い魔なんかいるんですか? 」
「え? そっち? 」
俺が別の方に食いついたんでセシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿が困惑している。
「いやいや、そう言うのがいると思わなかった」
「師匠はフクロウとかの目を媒介にして、索敵するの」
セシリアちゃんが教えてくれた。
「へー、それは便利ですね」
「いやいや、そっちの話よりもだね……」
セシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿が困った顔をした。
「と言うか、親父の奴、何が流れだよ。何も起こってないじゃん」
俺が闇の中でじっと俺を見ているモヒカンのハリネズミを見た。
「そこなんですけどね。何を父上殿に言われたのですか? 私が察知できないで夢に介入してくると言うのも変な話なんですが。どうも引っ掛かりますね。何をする気なのですか? 」
モヒカンのハリネズミが完全に雰囲気が変わってる。
自分の知らないところで、俺が親父と接触したことを警戒している様だ。
「いや、俺は無理矢理夢に出てこられただけなんだがな」
俺が困ってそう答えたが、モヒカンのハリネズミは俺を睨むのを止めなかった。




