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第十二部 第一章 プロローグ

 結局、皆も疲れには勝てずに、いびきをかきだした。


 俺も、こういう窮地に頭が働かないと言うのは困るので、素直に仮眠することにした。


 数人分のベットはあるのだが、お嬢様方が占拠して俺は使えなかった。


 自分の家なのに、自分のベットに寝れないとは……。


 とはいえ、ここ数日の展開が凄すぎて、殆ど休めてはいなかったから壁に寄りかかっているうちに倒れるように意識が飛んで寝ていた。


 深く深く眠っていた訳だが、それなのに部屋の奥の一段高い所にある石造りの祠みたいな昔の神殿跡から誰かが出てくる気配がする。


 自分が寝ているのは分かるので間違いなく夢なのだが、所謂、明晰夢って奴か?


 その白いものは人間の形をしだした。


 それは覚えのある姿に変わる。


 親父だ。


 間違いない親父の姿だ。


「ようやく、紋章が出たお前に近づくことが出来た」


 その白い輝いている親父の姿のものは夢の中でそう話す。


「ど、どうゆう事? 」


 明晰夢のせいか、夢の中の俺は、俺が思ったように聞いた。


「地火風水木の龍のエンシャントドラゴンのすべてがもうじき目覚める。お前はそれを互いに争わせろ」


 また、親父はあの話を繰り返した。


「いやいや、ナビゲーターのハリネズミもいるし、そう簡単にいく? 」


「そういう風に流れが変わるようにしてある」


「流れってなんだよ。一体、何が起こってんだ? 全く意味が分かんねぇよ」


「すぐにお前にも分かるようになる」


 親父が意味不明な事を話す。


「全く何を親父が考えてるのか分かんない! 何で、俺がこんなことに巻き込まれてんだかも分かんない! 正直、病気の母さんもあんたは放置してたし、もう俺を巻き込まないでほしい! 」


「もうすでに変化は始まってるから、それは無理だ。役目を果たせ。その為のお前だ」


 親父がそう俺に強く話す。


「勝手な事ばかりを……」


 俺が夢の中だが自分で分かるくらい顔を歪ませた。


「そうですよ、お父さん。少し話が強引過ぎませんか? 」


「は? 」


「え? 」


 いつの間にか夢の中にイエスが居た。


 俺と親父が呆然としている。


「私が横で聞いてても意味不明ですから息子さんが困惑するのも仕方ないと思いますよ」


 イエスがきっぱりと話す。


「いやいやいや! ど、どうやって介入した? 」


 親父の顔が生まれて初めて見る動揺した顔になった。


「お前が俺の夢の話に平気で介入してる事に俺は凄く困惑してるんだが……」


 俺と親父が信じられないものを見るようにイエスを見た。


 やっぱり、こいつ、何かおかしい。



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