第十一部 第五章 これから
「で、これからどうすんの? 」
ジェシーがアルバートに聞いた。
「いや、どうしょうかな」
アルバートが俺を見る。
「いやいや、あんたがリーダーなんだから、あんたの考えを言いなさいよ」
俺が苦笑した。
「と言っても、俺も神聖帝国の話なんてこないだ聞いたばかりだしな」
アルバートが頭を掻いた。
「いや、それ言ったら、俺もセシリアちゃんの師匠の話と師匠の死神さんの話くらいしか知らなかったよ。つーか、知りたくなかった。ズブズブに関わってるとか最悪だ」
俺が愚痴る。
「いやいや、主、貴方は英雄として世界を統べる立場になるんですよ」
「仲間すら否定的なのに、何を言ってるんだよ。俺には無理だろ」
モヒカンのハリネズミに俺がはっきりと話した。
「いやいや、存外あり得るかもしれんぞ」
イエスがにやりと笑った。
「お前は俺がそう言う立場になって甘い汁を吸いたいだけだろうに」
俺が呆れた。
「それは否定しないけどな。でも、歴史を見ても別に人格者がそういうのになるもんでもないし。抜け目のない奴がなるもんだから、そういう意味では素質があるんじゃないか? 」
イエスがにっと笑った。
「でも、それだと腐った世界を綺麗にすることにはならんだろう」
「その自覚が大事なんだ」
「自覚が大事とは言えないと思うんだけどね」
「あんたが世界を統べる立場になったら、ぞっとするわ」
ダリアとノーマがしかめた顔をした。
「そんな話より、まず目先の今後どうするかを話した方が良いのでは? 」
マシューがそう皆に提案した。
「確かにね。それは今回の事を生き延びてからにしましょう」
ジェシーもそう話す。
「なら、とりあえず、エドウィンの事だから隠れ家があるよな」
イエスがもうあると決め切った感じで話す。
「いやいや、何を言い出してんの? 」
「いや、抜け目が無いからあるはずだ。俺の牧場に住まわせて貰う約束をしたとしても、それだけでは安心する男じゃないだろう。泥棒が気に食わなくて家をあっさり爆破するんだ。そういう隠れ家的な家が数軒あっておかしくない」
イエスがにやりと笑う。
そういうとこに気が付くとは、つくづく厄介な奴だ。
「しょうがない。ここから一番近いとこに行くか……。ただ、ここから一番近い奴だとまともな家じゃないぞ? 」
俺がため息ついて話した。
「あるんだ」
「マジか」
セシリアちゃんとアルバートが驚いてる。
「まあ、死神も随分隠れ家を持ってたからな。それの薫陶を得ているのなら、確かに言えている話だ」
セシリアちゃんの師匠のヘンリー契約枢機卿も頷いた。
『しょうがない。まあ一番近いとこは別に無くなっても良いから構わないか』
「おいおい、何だかどえらいとこみたいだな」
「洞穴とか嫌なんですけど」
アルバートとダリアが愚痴った。
また、俺が喋ってたらしい。




