突発ネタ 皇道派VS因習村
時は1936年2月26日、大日本帝国を揺るがした大事件、史実では226事件と呼ばれる軍事クーデターは「成功」した。
なぜ成功したのか?それはクーデターの首班の一人が2000年代日本からの転生者であったからだ。彼は生まれ持って持ち合わせたチート能力で有象無象を纏め上げ、陸海軍は元より政・経済界にそのシンパを集め一気呵成に帝国の中枢を奪取したのだ。
何が目的か?現代日本人の転生者。その様な人物が何故に軍事クーデター等と言う嫌悪してしかるべき手段を取ってまで権力を手中に収めねばならなかったのだろうか?
更に疑問がある。何故に史実に於いて御自ら鎮圧を指揮すると発言された程、この軍事クーデター事件に衝撃と怒りを覚えた筈のお方が、これを受け入れる暴挙を決断されたのであろうかと言う事だ。
その答えは、この世界に置いて野中四郎が生まれにある。彼は野中四郎と言う役割を振られたにも関わらず、陸軍少将の子では無く、岡山県岡山市の生れでも無かった。彼は同姓同名同年同月同日生れ血液型DNA同じの同位体であるが境遇が史実野中とは段違に悪かった。
転生者野中が産声を上げた場所。それは「因習村」だったのだ!!!
その結果として以下の様な会話が尊きお方となされた。
「えっ?なにこれ?知らない。怖いのだが」
「でしょ。ですが残念ながら真実なのです陛下」
自身の重臣を悉く捕縛し、武器を持って宮城に乱入した慮外者に対し、己の矜持と父祖たちが築き上げた物を守る為、屹然と相対する事を心に決めていたお方は思わず素が出てしまう程の衝撃を受けていた。
慮外者。己を未来からの転生者だと明かし、奇異なる力を見せた、帝国陸軍幼年学校、陸軍士官学校を主席で卒業し将来を嘱望されていた筈の若手歩兵将校野中少佐。彼が帝国を総覧するお方に突き付けたのは、野中が把握した限りの日本全国因習村MAPとその行状、悍ましきやらかしの限りと政治経済への癒着の証拠であった。
序でにその辺の連中が祭ってたり崇めてたりする存在やら、そいつらの副産物が帝国内で流通しているやべぇ現状もオマケについていた。
それは生まれた村の鎮守の森に潜み、10年に一度生贄を要求する「御狒々様」と呼ばれていた怪異をチートパワーで打ち殺し、まあ多分この日本はそう言う伝奇フレーバーがある火葬戦記世界なんだろうと軽く考えていた野中が出くわし続けていた厄介ごとの纏めであった。
「これを朕に見せてどうしろと?」
「大掃除です陛下。真実を明るみに出し、膿を出し切らねば、帝国は内側からよく分からん存在共に食い潰されます。と言いますか、このままだと世界から汚物扱いされて消毒されます。この国、平気で人身御供している村やら化け物を利用して金儲けしている奴ら多すぎなんです」
「うんこれを見るとそうだね。実は皇祖は東征に失敗していたのかな?」
「めんどくさ過ぎて高天原に帰ったと言われても信じられる酷さですから、あり得ますね」
「笑えないなぁ…」
「笑えませんね…」
以上の様な顛末で226事件は政変と相成った。全ては汚物は消毒だされない為だったのだ。
こうして1936年2月26日。大日本帝国は総力を結集して対因習村戦争の火蓋を切る事になったのである。
『奥多摩人喰い村事件』
「俺たちは人喰い人種だぁ!」
「五月蝿い、黙れ。お前たちはただのアカだ。全員逮捕する。抵抗する者は切って捨てろ!警視庁抜刀隊前へ!」
『血液製剤疑獄』
「何をする!儂がどれだけ帝国に貢献したと思って…」
「朝敵が喚くな。例え何であろうと御稜威に服するならソレは陛下の赤子なんだよ。それを捉えて血を抜いてました?お前は陛下より偉いつもりか?オイ!この下衆を連れて行け!」
『鬼哭谷一斉討伐』
「ああ!御社がぁ…サブ!お前なんて事を!」
「ははは!良い気分だな!ザマァ見ろ糞地主!神さま気取りは終わりだ!テメェらの拝んでるのが戦車より強いか試してやるよ!弟の仇だ思い知れ!タ弾装填!あの気持ちの悪い蟲をブチ殺せ!」
『邪宗門反乱』
「なぜだ!なぜ理解しない!日蓮上人が復活すれば、この国は真の鎮護国家になると言うのに!」
「その目が四つ有って腕が六本生えてるのが御祖師様な訳無いだろうが!正気になれ石原ぁ!」
そして事態は拡大する。バトル物のお約束通り、インフレは加速し、世界はデッカい因習村になっていく。やったね!ワールドマップ解禁だよ!
「バチカンから五島列島の異端討伐に協力したいと連絡が…」
「あ…やっぱあるんだ13課…」
「アイヤー!共匪共が殭屍を!」
「租界を死体が練り歩いている!」
「ドイツが青森で聖杯探索をしたいと言ってきているのですが?」
「断れ!あるわけ無いだろうが!」
「それが…最近失われた氏族を自称する村と、キリストの墓と、どんな病気も治す木乃伊が発見されたと報告が」
「何でも有りだなこの国…」
「うん、だからね。君を征夷大将軍に正式に任命する。頑張ってくれたまえ僕は疲れた」
「陛下〜!諦めないで下さい陛下〜!」
果たして大日本帝国はそして皇道派の仲間たちは、この大因習村時代を生き延びる事が出来るのだろうか?




