各自で周ってお祭りへ
ランドがウード達男性陣と、気軽な一日を過ごした翌日の朝…
チリリーン…!
「ん…誰か来たな、もしかしてリル達か?」
簡単な朝食を済ませて片付けをしていたランドは、呼び鈴が鳴ったのでそんな独り言を呟きながら玄関に向かうと…
<ランド〜お主の伴侶たる妾が来たのじゃ〜♪
<リ…リルカルト様、まだ朝ですから大きい声は近所迷惑ですよ…
<ランド〜今日はリルを宜しく頼むよ〜♪
<おぉここがランドの家か、中々立派じゃね〜かよ♪
<兄ちゃん起きてるか〜?
<じょ…女性を待たせるなんてダメよねぇ///
<さ…流石はランド殿、あれ程の実力者ならこれ程のお屋敷に…
ドアを開ける前から外から声が聞こえてきた。
「とてもわかりやすい来客だな……ところで最後の奴は誰だろ?」
ランドはそんな事を呟きながら、ドア越しに「起きてるぞ〜」と返しながら玄関の扉を開けた。
ランドが扉を開けると、そこにはランドが(既に声でわかってはいたが)予想した通り、小さな角が生えた無邪気な自分の「婚約者」の少女と…こちらも自分の「婚約者」である艶のある黒い翼を身に着けた女性が他の連れの人々と立っていた。
ランドは自宅の前に並んでいる彼女達に、順番に声をかけて挨拶する。
「おはようリル、今日も元気そうだな」
「うむ、妾はいつも元気じゃぞ♪」フンス♪
「ベルゼーもおはよう、今日は宜しくな。あと今日は人も多いだろうから、俺やリルから逸れないようにな」
「おはよう御座いますランドさん、はいわかりまし…ってなんで私にはそんな事言うんですかぁ〜…」
「だってベルゼーだし…」
「ベルゼーじゃからのぅ…」
「リルカルト様までぇ、私の方がリルカルト様より歳上…「ところでストーデやファシナンテは今日はどうする予定なんだ?」…聞いてくださいよぉ〜(泣)」
涙目のベルゼーの抗議をサラッと流したランドは、そのままストーデとファシナンテの方に声をかける。
「おはよう兄ちゃん、アタイとファシナンテは今日は二人で祭を見て周るつもりだぞ♪」
「仕方なくよ仕方なく、ストーデ一人だと何があるかわからないし。私としても荷物持ちはいた方がいいんだもの(うぅ…本当は私もランドと祭を周りたいけど、リルカルト様やベルゼーがいる前で甘えるの恥ずかしいんだもん///)」
「ファシナンテが一緒なら安心だな、だけど二人とも気をつけろよ。なにせ「建国祭」で人が沢山居るからな、ストーデやファシナンテみたいな見た目の女の子に、良からぬ感情を抱く輩がいるかもしれないからな」
「大丈夫だぞ、アタイはそんなに弱くないからな♪」
「問題ないわ、そんな奴がいたとしても私の能力で撃退よ(心配してくれてるの嬉しい///)」
二人の返答にランドは「まぁ何かあったら近くの衛兵なりに助けをを求めたらいいよ、俺の名前を出してもいい「ランドの知り合いだ」と言えば話くらい聞いてくれるだろうし」と返した。
「兄ちゃんこの街で有名なのか、凄いなぁ…まぁ大丈夫だとは思うけどわかったぞ♪」
「まぁ先日の事もあるしねぇ、ランドの事を知ってたら多少は牽制にもなるわよね(そこでランドの恋人ですって言ってもいいのかしら///…いや…流石にそれは卑怯かしらね…)」
ランドはそんな二人に「まぁそう言っても俺には、権力的な権限は無いけどな」と付け加えると、そのまま今度はバルゼルトに声をかける。
「バルゼルトさんはどうされるのですか?」
「私はランドにリル達を任せたあとは好きにやらせてもらうよ、前回来たときよりも色々と見て周るつもりさ……旦那と一緒にね///」ギュッ…
そう言ってバルゼルトは自分の隣に立っている鎧の腕部分に抱きついた。
ランドはそう言うバルゼルトに「そうですか、楽しめたらいいですね♪」と返しながら、件の鎧に視線を動かす。
「にしても先日簡単には話を聞いたが、まさかお前さんがバルゼルトさんの言っていた「人間の騎士」だったとはなぁ…」
『ガッハッハッハッハ、それに関しては俺の方も驚いたぜ。まさかこうして数千年後に現世に戻って…かつて好きだった女と再会できるなんてよ。しかも息子や孫の顔まで見れた挙句、その孫の婚約者が俺を負かした男だったんだからな♪』
「なんか、改めて文章にするととんでもない事だな。数千年に戦った魔王と騎士が、長い時を経て再会し、自分の孫とその婚約者と世間話してるって今の状況は…」
『まぁ気にすんなよ、それにそれを言うなら「その孫の婚約者は、この世界の創造神と戦女神の息子」ってとんでもないワードもついてくるじゃねぇか♪』
「それに関しては俺も知らなかったから何とも…」
『まぁ今が楽しけりゃそれでいいってもんだ、とにかく俺は俺でバルゼルトとこの雰囲気を楽しむことにするぜ。あの時出来なかったイチャイチャデートってのを体験してぇからな♪』
「やだよぉウォードったら、孫達の前でそんな事言ってぇ///」
『ダハハハハ、それじゃあランドリル達の事は任せたぜ。行こうぜバルゼルト♪』
「そうだねウォード、それじゃあねリル…ランドと楽しく過ごすんだよ。ベルゼーもランドを困らせるんじゃないよ〜ストーデやファシナンテも祭を楽しみなぁ〜♪」
「わかったのじゃ、お祖母様もお祖父様も楽しんでくるのじゃ♪」
「バルゼルト様までぇ〜…」シクシク…
リルカルトとベルゼーはバルゼルトの言葉にそんな反応をするが、バルゼルトは気にせず笑いながら鎧と歩いていった。
「バルゼルト様、幸せそうだな♪」
「そりゃあそうよ、ずっと想ってた男性と再会出来たんだもの(私もランドに言える日が来るのかな…)」
ストーデとファシナンテがそんな会話を交わす中、ランドはリルカルトやベルゼーに話しかける。
「じゃあとりあえず俺達も行くとするか、リルとベルゼーも一緒に祭を楽しむとしよう。ストーデとファシナンテも途中まで一緒に行くか?」
「「行く《ぞ》♪」」
ランドの言葉に二人がそう返してきたので、ランドが「それじゃあ行くとするか…」歩き出そうとすると…
「……あの、私の事を忘れないで頂けませんか…」
そんな声が近くから聞こえてきて、ランド達は「ん?」と声のした方に視線を向ける。
そこにはリルカルト達と一緒に魔大陸からやって来た…もう一人の人物が立っていた。
ランドはその人物をみて「あっ、すまん…」と声を出す。
「バルゼルトさんと鎧のインパクトが強すぎて気が付かなかった」
「妾もランドしか見てなかったのじゃ」
「わ…私もつい…」
「アタイも忘れてた」
「私も気にしてなかったわぁ…」
ランド達の言葉にその人物は「そんな適当な……まぁ別に構いませんけど……」と少し凹みつつもランドに挨拶を口にする。
「お久しぶりですランド殿、10月の時にはご無礼を働き申し訳ありませんでした」
そう言って挨拶をするその人物に、ランドは「俺はもう気にしてないから、どうかそちらも気にしないでくれ」と返してから言葉を続ける。
「それで今回お前も同行してるのは、何か特別な意味があるのかウズーラ?」
「おぉ、自分の名前を覚えてくださっていたとは光栄です♪」
ランドの言葉にその人物改め…魔大陸で会った獣人こと「ウズーラ」は、ランドが自分の名前を覚えてくれていたことに感動する。
「そんな大袈裟な、まぁそれはいいとして…今回リル達にお前が同行してきているのはなにか理由が?」
ウズーラの言葉にランドがそう返しながら改めて質問すると、ウズーラは「左様でございます」と答えると説明を始める。
「タリスカーから聞いているかもしれませんが、この度魔大陸であのディクターが潜伏していた洞窟が発見され、その調査を行ったので御座いますが…」
「らしいな、だから来るのが少しズレることになるとタリスカーから聞いたよ」
「はい、その際にですが…ディクターが既に居ないとしてもそこは奴の潜伏していた拠点であるわけですから、どんな仕掛けがあるかを警戒する必要があるわけです。そしてそういった活動に対しまして、私の能力はとても有効な手段でありまして…」
ウズーラの言葉にランドは「ウズーラの能力…」と少し考え込む。
「えっと確か「予言眼」だっけ、少し後の未来を見ることができるんだったか?」
ランドの言葉にウズーラは再度「左様でございます」と答える。
「私は今回のディクターの潜伏場所の調査の時、この能力を駆使してバルゼルト様達が罠にかからぬように助力させていただきました♪」
「それは立派だな」
「ありがとう御座います♪」
ランドがウズーラの言葉に感心するような声を出すと、ウズーラも誇らしげに礼を述べるとそのまま「それでですね…」と説明を続ける。
「私はその行動をバルゼルト様にお褒めいただき、その行動の褒美として…今回のこちらの国の祭への同行を許されたのです。ディクターの潜伏場所で発見した幾つかの技術をこの国の者に伝達し、それが終えれば祭を息抜きに見て周ってよいという褒美を賜りました♪」
「それは良かったな、ところでその発見した物を伝達する相手ってのは誰だ?」
ランドがそう尋ねるとウズーラは「それについてなんですが…」とランドに言葉を返す。
「ランド殿のお知り合いの中に、「魔導具」について詳しい方はいらっしゃいませんか?」
「魔導具に詳しい人物?」
「はい、今回伝達したいことは「魔導具」に関する技術が大きく関わるので…」
ウズーラの言葉にランドは少し考えると…
「詳しい人物には心当たりがある、どんな技術なのか知らないけどその人なら理解できるんじゃないかな。ウズーラがよければその人の工房の場所を教えるぞ?」
「おぉ助かります、是非お教えください♪」
「わかった、その人の工房はここから……」
ランドはウズーラの頼みに「アレックス工房」の場所を説明して伝える。
「その人に詳しく話をしてみくれ、いらっしゃるかはわからないが…その時は近所の人に尋ねてもいいだろう」
「ありがとう御座いますランド殿、では私はそちらへと向かわせて頂きますので、リルカルト様達をよろしくお願い致します♪」
そう言ってウズーラはランドに礼を述べると、一人でその場から離れていった。
「…アイツ、本当に変わったな…」
ランドがそう呟くとリルカルト達も「うむ《ですね》」と返す。
「ウズーラはよく働いてくれてるのじゃ、本人の能力もあってか城の管理もよくしてくれているのじゃ♪」
「物事を効率良く判断出来るので、兵士達からも信頼されています」
「そうか、まぁリル達が助かってるなら良いことだな」
ランドはリル達の言葉にそう返しながら、「じゃあ俺達も楽しむとするか♪」とリル達と歩き出す。
「ランドランド、妾と手を繋ぐのじゃ♪」
「あ…あの…私もその…///」
「構わないぞ♪」ギュッ…
「うむ《はい》///」
二人の提案にランドはそう返しながら二人の手を握り、二人は嬉しそうな表情を浮かべる。
「リルカルト様達仲良しだな♪」
「はたから見ると親子みたいね(良いなぁ二人とも…///)」
そんな言葉を交わしながらランド達は、今日の祭を楽しもうと街の広場へと向かうのだった。
〜閑話〜
ランド「そういえばリル…」
リルカルト「なんじゃランド?」
ランド「来たメンバーの中にタリスカーが居なかったけど、彼女はどうしたんだ?」
リルカルト「知らんぞ、ランドに伝言を頼んでから今日まで帰って来なかったのじゃ」
ランド「えっそうなのか、数日前に来た時に「伝言代」として酒瓶10本渡して見送ったんだけど?」
リルカルト「そうなのかや、だが帰ってこんかったからのう…」
ベルゼー「どこに行ったんでしょう…?」
ストーデ「タリスカー姉ちゃんのことだからな〜、ランドに貰った酒をどっかで飲み干して寝てるんじゃないか?」
ファシナンテ「その可能性はすごく高いわね…」
リン「のほほんとしたページね…」
作者「まぁ出だしはこんなもんですよ」
リン「ウズーラやバルゼルトさん達の視点も少しは書くの?」
作者「一応そのつもりです」
リン「そ」
作者「あっそれとこの場で一つ言っておきます」
リン「何を?」
作者「大変有難いことに、本作の「総合評価ポイント」がもうすぐ「10000」になりそうなんですよ♪」
リン「そうね、本当に有難いことだわ♪」
作者「そこでなんですけど…」
リン「ん?」
作者「もし「10000ポイント」を達成したら、記念として何か「番外編」を書こうかなと思ってます♪」
リン「番外編ねぇ、誰の話を書くつもりなの?」
作者「そこなんですよ、それをどうしようかと思った結果…」
リン「?」
作者「読者の方にそれを決めてもらおうと思います。この878ページの感想コメントで、「このキャラ(登場キャラ)のこんな話が見たい」というのを書いてくだされば考えますので宜しくです♪」
リン「丸投げかい!」
作者「まぁ書くと言っても出来て三つ位で、あくまでも10000ポイントを超えた場合ですけどね。あっ…あと申し訳ありませんが以下のキャラについては、作者として後々「番外編」を書く予定(?)があるので除きます」
・ウード
・バルゼルト・ウォード
・ウズーラ
・エステル
・イゾウ
・剣舞の心得
アルガス「ち…因みに作者、それは「アハーン♪」な内容でもいいのか?」
作者「うーん…そうですねぇ、「キャラとシチュ」を書いてくだされば可能なら書きます…まぁ書くとしてもその場合アッチ(R-18版)になりますが」
アルガス「うっひょー♪」
作者「まぁとりあえず感想お待ちしてます」
リン「ポイント超えないとか、誰もリクエストしないとかもあり得るけどね」
作者「まぁそうなんですけど…」




