マーサ、二人にトラウマを植え付けられる
マーセル…いやマーサの衝撃の告白にシシリアとノエルの二人はその内容とマーサの美しさの二つの意味で驚いたが少し間をおいてからそれぞれ言葉を発した。
「マ、マーセ…マーサさんと言うんですね」
「まさか女性だったとは…」
二人の言葉にマーサは「まぁこの事は一部の人しか知らないからな。できれば二人にもあまり言い触らしてほしくはないが」と答える。
マーサの言葉に二人は「わかりました、何か事情があるのですね。言い回ったりはしませんよ」と返した。
「そうか、ありがとな」
マーサがそう礼を言ってからシシリアが言葉を発した。
「それにしても…マーサさん凄く綺麗ですね。それにどこかでお会いしたような…?」
「シシリアさんもそう思いますか?私もどこかでお会いしたしたような気がするんですよね…?」
シシリアの言葉に同調したノエルはシシリアと二人で「どこだったかなぁ…?」と思考する。
そんな二人にマーサは「忘れたか?これを見たら思い出すかな」と言うと荷物の中から白い麦わら帽子を取り出して頭にのせた。
それを見た二人は完全に思い出し「「あ、あの時桟橋でランドさんに介抱されてたと言ってたワンピースの!!」」と同時に答えた。
「思い出したか?」
マーサの言葉に二人は頷くと「まさかあの時の女性がマーセ…マーサさんだったとは」と驚いた。
「そ…それで、私達に話したいこととはなんですか?」
シシリアの言葉にマーサは「ああ、まずは私が女性だということ。それともうひとつはランドのことについてだ」と返した。
「ランドさんの?」
ノエルがそう聞き返すとマーサは「そうだ、まずは前提として二人はランドの事が好きだよな?」と問いかけた。
「「そ、それはその///」」
二人の反応を見たマーサは「まぁ聞くまでもないか」と口にしたあと言葉を続けた。
「私もランドが好きだ。それで同じようにランドが好きな二人には隠し事はしたくなくて今回は自分のことを明かすことにしたんだ」
そう告げたマーサにシシリアは「そうですか、マーサさんがランドさんを好きになった理由はなんですか」と尋ねた。
「あぁ、それは最初は些細な事だったんだが…」
マーサは商人との揉め事や海賊に襲われたときのことを二人に説明した。
「そうでしたか…ランドさんは優しいですからね」
「そうですね、ランドさんですから」
シシリアの言葉にノエルも同意した。
「完全に確信したのはノエル達がランドに頭を撫でられてるときだけどな」
「あぅ///」
マーサの言葉にノエルが赤面する。
「まぁそんなわけで、私もランドには好意を寄せてるから二人には負けないからな」
「望むところです!私だって負けません!」
「わ、私もです」
そう告げたシシリアとノエルはそれぞれ…
(そうか…マーセルさんが女性だったとはね。だけど私だってランドさんが好きなんだもん負けられない…ってあれ?)
(まさかマーセルさんが女性だったとは…でもつまりはランドさんはノーマルってことだよね?そこは安心したと言うか…って、ん?)
ひとまず納得した二人だったがそこで少し引っ掛かることがあった。
そんな二人をよそにマーサは「じゃあ話したいことは話したから私はこれで…」と部屋を出ようとしたが…
ガシッ!
二人に肩を掴まれた。
「ん?」
振り向いたマーサは二人に向かって「何か?」と声をかけるとシシリアとノエルはニッコリと笑い…
「マーセル…いやマーサさんあなたの言いたいことはわかりました。だけど一つ聞きたいことがあります」
「そうですね、聞きたいことがあります」
と言葉を発した。
「聞きたいこと?」
「はい、つまりマーサさんは自分の気持ちを知った上であの時ランドさんの唇を奪ったということですね?」ニッコリ
「代金だのなんだの理由をつけて奪ったということですね?」ニッコリ
二人の纏う気配にマーサは少し怯みながら「え、えーとそれは…」と言葉につまる。
「…ノエルさん」
「はい」
シシリアの言葉を理解したノエルはマーサを後ろから羽交い締めにする。
鍛冶をしてるだけあってノエルの腕力は同年代の女性よりは少し強く、マーサは抵抗もできずそのまま羽交い締めにされたままベッドに仰向けに倒された。そして足のところにはシシリアがなるべく体重をかけないようにしながら跨がり動きを封じる。
「な、なにを?」
不安げに口にするマーサにシシリアはニッコリしながら言葉を発した。
「マーサさん、私達は別にランドさんを好きになった貴女をどうこうするつもりはありません。人を好きになるには制限なんてないですから」
「な、ならなぜこんな…「でも!」…?」
「明らかに確信犯でランドさんの唇を奪ったのは少しショックですので、ちょっと反省をしてもらわないといけませんね?」
そう言うとシシリアは両手の指をワキワキしながらマーサへと腕を伸ばす。
なにをされるか察したマーサは「ま、待って!私が悪かった!だからその手を下げ…「お覚悟!」…!」
マーサの懺悔も虚しくシシリアとノエルによる仕返しが執行される。
その頃一階でのんびりと晩酌をしていたアレックスは上からの…
/アハハハハハハ!も、もうやめ…許し…ヒハハハハハハ!\
/まだまだぁー!\
/シシリアさん、脇腹が効くみたいですよ!\
/ま、待って。脇腹は…脇腹は特に弱…アヒャヒャヒャヒャ!\
そんな声を聞きながら「ホッホッホッ、三人ともまだまだ人生経験が足らんのう」と笑うのだった。
ちなみに暫くくすぐられてぐったりしながら「ハァ///ハァ///」と荒い息をするマーサを見た二人は(なんと言うか…息遣い一つでも凄く綺麗)と見とれていると…
「も、もう許し…て」ウルウル
そう途切れ途切れに口にしながら涙目になるマーサの色っぽさにシシリアとノエルは…
「……」サワサワ
「ヒィン///ま、まだそんな…///」
思わず(癖になりそう///)と先程までの勢いはないが暫くマーサの反応を堪能するのだった。
「「ふぅ」」ツヤツヤ
なにやら達成感のある二人と…
「ハァ///ハァ///」
息も絶え絶えのマーサにシシリアが「そういえばマーサさん?」と声をかける。
「な、なんだ?///」
若干怯えながらマーサがそう返すとシシリアは「ランドさんはマーサさんのことはご存知なんですか?」と質問した。
「あ、ああ知ってるぞ。ちょっとしたトラブルでな」
「トラブル?」
「ま、まぁそれはいいじゃないか」
「…」ワキワキ
「ヒィ?あ、あの実は…」
若干シシリアのくすぐりがトラウマになったマーサは二人に脱衣場での出来事も白状した。
((ランドさんに壁ドンされるなんて羨ましい…))
そう思って二人はマーサの方を見るがマーサがビクッとしたので(流石にこれ以上は気の毒か…)と追加の制裁はしないのだった。




