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マイペースな冒険者は今日も受付嬢に怒られる  作者: のんびり生きていきたいおっさん


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ドンク、本人の前で虚言を吐きアルガス達におちょくられる

フォルクスに声をかけられたメンバー以外が解散して屋敷に戻った後、浜辺ではドンクへの尋問が始まった。


ちなみに逃走の可能性を懸念してドンクは元々縛られた上から更に初日にアリスを縛っていたノエルとアレックスの合作の縄(サイクロプスでも千切れない)で巻かれている。


そこにいるのはドンクを除けばアルガス、フォルクス、セーラ、メリッサ、ランド、マーセルである。


「さて、それで再度確認するがコイツの名前は?」


フォルクスがマーセルにそう尋ねるとマーセルが答える。


「ドンクだ、海賊の頭がコイツをそう呼んでいたし自身で「このドンク様から」とか言ってたしな」


「なるほど、つまり先日のぼったくりをしようとした商人の元締めか。そして街の商人が言ってたみたいに海賊とも繋がりがあったんだな」


「ああ、コイツが海賊の頭に「まて、バルチャー」と言ってたのを聞いたぞ。昔からの付き合いなんだろうな」


マーセルの言葉にフォルクスは「ふむ、そうなると他にもなにかやってそうだな。どうするアルガ?」とアルガスに投げ掛ける。


「とりあえずは明日一番にゼル達に頼んで衛兵を呼んできてもらおう。その後はコイツの商会の家宅捜索だな」


アルガスの言葉にドンクは心の中で焦りを見せる。


(不味い、家宅捜索なんてされたら今までのジャビィやダブダとの取引や粉飾決算の書類が見つかる可能性がある。どれも見つかると不味い情報だ、なんとか…なんとかしないと…ん情報?そ、そうだ!)


なにやら閃いたのかドンクは「ンーンーー!」となにやらを訴える。


「なんか言いたいみてぇだな?」


「猿轡だけ外しましょうか」


アルガスの言葉にセーラがそう言うとランドが猿轡を外した。


猿轡が外れたドンクは「き、貴様ら俺にこんなことしてただですむと思うなよ!」と口にする。


ドンクの言葉にフォルクスが「どうすまないんだ?」と問い返す。


それにドンクは「お、俺は凄い奴と知り合いなんだ!俺に何かあったらそいつが黙っていないぞ!」と告げた。


「「凄い奴?」」


ドンクの言葉にその場の全員が反応する。


「そ、そうだ。貴様らも「狂双剣のジャビィ」は知ってるだろう!?」


ドンクの言葉にアルガス、セーラ、フォルクス、メリッサが…


「ジャビィ?」


「あの指名手配されてた?」


「元山賊の?」


「あの凶悪犯の?」


と反応する。


ランドは「はぁ…あのジャビィねぇ」と口にするだけだった。


唯一この辺りの人間でないマーセルは「誰だそれ?」と首をかしげる。


マーセルの反応にフォルクスが説明した。


「ジャビィってのはな、元々山賊の頭だったんだがある時依頼を受けた冒険者パーティーに組織を壊滅させられた後に逃亡しこの国で指名手配されてた男だ」


「組織を壊滅させられたなら大して驚異じゃないんじゃないか?」


「それがな、逃亡したときにSランクの剣士を含んだベテランのパーティーを全員惨殺して逃亡したんだ」


フォルクスの説明にマーセルは息を飲む…


「そ、そんな恐ろしい奴なのか」


「ああ、だがソイツも少し前にある冒険者によって討伐された」


「え、そんな恐ろしい奴を倒した冒険者がいるのか?」


「まぁな」


フォルクス達の話を聞いていたドンクは…


(く、コイツらも討伐されたのは知っていたか。あわよくばジャビィの名前で脅せばいけると思ったが…それなら次の手だ)


そう思考するとドンクは言葉を発する。


「そ、そうだ。流石私有地を持つ程の有力者だな情報も強いか」


ドンクの言葉にアルガスが返す。


「それで、ジャビィを知ってるからなんだ?聞いての通り討伐されたと解ってる奴なんか脅しにならないぞ?むしろお前がジャビィと繋がってたというなら更に罪が重くなるが」


アルガスの言葉にドンクは「ち、違う!俺が言いたいのはそこじゃない!」と口にする。


「じゃあなんなんだ?」


問い返すアルガスにドンクは「そ、そのジャビィを倒した冒険者だがあのジャビィを倒したほどの奴だ。ジャビィよりも強くて恐ろしいと思わないか?」と告げた。


ドンクの言葉にアルガスとセーラとフォルクスは「まぁ確かに」と返す。


メリッサは「そういえば討伐されたとは聞いたけど誰だとかは私は知らないなぁ」と口にする。


そんなメリッサにアルガスが「そうか、メリッサは知らなかったか」と口にするとメリッサに「あのなメリッサ…」と何か耳打ちをした。


それを聞いたメリッサは「え、そうなのかい?」と少し驚いた。


そんな二人の行動を見たドンクは(よ、よしよし…流石にこの辺りまではジャビィの名は知っていても討伐した冒険者のことまではまだ流れていないようだ。これならハッタリでどうにかなるぞ)と思案し自分の言葉を更に続けた。


「お、俺はそのジャビィを倒した冒険者とも知り合いなんだ!俺に何かあればソイツも黙っていないぞ!それが嫌なら俺を大人しく解放した方が身のためだぞ!」


ドンクの言葉にマーセル以外のその場にいる全員が「………」と無言になる。


事情を知らないマーセルは「そ、そんな凄い奴と知り合いだと流石にアルガさんたちでも不味いんじゃ?」と慌てた。


アルガス、セーラ、メリッサ、フォルクス、そしてランドは無言で顔を見合わせる。


するとアルガスが何か思い付いたのかニヤリと笑うと…


「な、なんだと!?お前そんな凄い奴と知り合いだと言うのか!(棒)」


とわざとらしく慌て始める。


長い付き合いでアルガスの考えを察したフォルクス達は(まぁ、たまにはいいか)と思考するとそれに乗っかった。


「マ、マジかよ!?コイツがそんな凄い奴と知り合いだとは!(棒)」


「なんて事なの!あぁ恐ろしいわ(棒)」


「ど、どうしよう?そんな奴と敵対するのは困るよ!(棒)」


フォルクスの言葉に続いてセーラとメリッサも同じように乗っかった。


四人の行動にランドは「えーと…」と頬を掻いている。


マーセルも「元Sランクのこの四人でもこんなに狼狽えるなんて…」と慌てていた。


それに気をよくしたドンクは(や、やった!ランドと言う奴がどこのどいつかは知らないが成功だ、俺は助かるぞ!)と内心で喜んでいた。


そしてアルガス達に更に言葉を発した。


「そういうことだ!わかったなら俺を大人しく解放しろ!今なら許してやるぞ!」


ドンクの言葉に(わざとらしく)動揺したアルガスは「ち、ちなみにその冒険者の名前とランクはなんなんだ?」と尋ねる。


ドンクはその質問に「その冒険者の名前はな…(名前はわかるがランクは知らないな…まぁジャビィを倒すやつなんだからSランクだろう)」と少し思考し溜めをおいてから告げた。


「Sランク冒険者のランドと言う男だ!」


ドンクの言葉にアルガス達四人は…


「「え、Sランク冒険者のランドだってぇ!?(棒)」」


と更にわざとらしく驚愕した。


マーセルは「…は?」と少し呆気にとられる。


ドンクは動揺した四人に気をよくし更に調子に乗って「そうだ!Sランクのランドだ!そいつと敵対したくなけりゃ俺を大人しく解放しろ!」とのたまう。


そこでアルガスがセーラとメリッサとフォルクスに目配せをしたかと思うと三人も頷いて四人で言葉を繋げた。


アルガス「そんな…コイツの知り合いで…」


セーラ「Sランクの冒険者で…」


メリッサ「名前がランドだなんて…」


フォルクス「本当に…」


四人「いつの間にお前はSランクになったんだ(だい)ランド(君)!?」


そう言って四人はランドの方を向いた。


ランドはそんな四人に「チームワークバッチリですね皆さん…」と苦笑いした。


そんな中でマーセルは「え、今コイツが言ってた冒険者ランドってやっぱりランドの事なのか?」と驚き…


ドンクは「……は?へ?」と間の抜けた声をあげる。


そんな二人の反応を笑いながら見ていたアルガスは「そうだぞマーセル。さっきコイツが言ってたジャビィとか言う極悪人を討伐したのはこのランドだ」と告げた。


「で、でもコイツはさっきSランクって…?」


「あー、多分名前は知っててもランクまでは知らなかったんだろ。さっきフォルクスが言った通りジャビィはSランクの剣士まで殺して逃げた奴だからな、そんな奴を倒せるのはSランクだと思ったんだろ」


アルガスの言葉にセーラも「半端な情報で私達が動揺するとでも思ったのかしら」と口にする。


「全く馬鹿だね、でもジャビィを倒したのがまさかランド君だったとはね(惚れ直したよ///)」


「ったく、お前も悪い奴だな。いちいちコイツの戯言に付き合ってやるんだからよ」


「まぁそう言うなよ、滑稽で面白かったじゃねーか」


フォルクスの言葉にアルガスはそう言って笑うのだった。


そんな四人を見ていたドンクは「き、貴様ら!俺をからかっていたのか!」と激昂する。


それにアルガスが「お、わかるか?いい余興だったぜ!」と笑顔で返したあと言葉を続ける。


「まぁそんなわけでお前はもう終わりだ。ジャビィのことをそこまで知ってるなら繋がりがあったんだな、そこんとこも詳しく明日衛兵に家宅捜索で調べてもらうぜ」


アルガスの言葉にもはや成す術はないと悟ったのかドンクは真っ青になって泡を吹いて気絶するとランドによって簀巻きのまま物置小屋に運ばれた。

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