第74話 まーたやっちゃいましたてへてへ
チュンチュン、チュンチュン……
「……ほう、それで元凶である『レインボーワイバーン』を討伐してきたと」
「はいビドフさん、一晩中戦って、それで何とか帰ってきました、いやあ大変でしたよ!」
「いや王都でも下見ついでに魔王を倒したと聞いたが」「まーたやっちゃいました、てへてへ」
朝まで戦っていた相手はむしろホーリーサキュバスだけどある意味!
眠気眼だった受付嬢リャームさん、ルミナスさんの部下ね、
が進化したジマーをじろじろ見ている、彼女の説明もしないといけないのだが……
「では、討伐した証拠は」
「ファロラとジマーのアイテムボックスに、あっジマー進化しました!
デーモンからグレーターデーモンに、それでこんな大人なセクシー姿に」
きっちりセクシーポーズをしている、
胸がもろび出そう、ちゃんとした服を買ってあげないと。
(シグリヌさんより胸が大きいってどういうことだよ)
あっ、ファロラがアイテムボックスから、
レインボードラゴンの頭だけ出して見せた、
腰を抜かすビドフさん、これで信じて貰えただろう。
「た、確かに、昔これは魔物図鑑で見た」
「信じて貰えましたか」「しかしグレーターデーモンの方は、もっと恐ろしい顔じゃったが」
「あーそれはおそらくオスの方ですね、きっとメスはセクシー特化なのでしょう、おそらくは」
ていうかファロラの鑑定でそう出ているんだから。
「アタシは色香で人間を惑わすタイプよ!」
「だそうです」「ううむ」「それで倒したワイバーンはどこへ」
「これだけの規模じゃと近くの大きい街、そこのギルドから助っ人を呼ぶか、もしくは……」
とルミナスさんを見るビドフさん、
少し頷いて眼鏡を直すルミナスさんが答える。
「その都市へ持っていくかですねっ!」
「ああ、例の歓楽都市じゃ、人手はふんだんにおる」
「結局、行く事になるんですか」「そうじゃの、呼びに行くよりその方が早い」
まあ僕も早く行きたいし、
ほぼ何も無いここで待つより、
その歓楽都市とやらで最後の補給をするのも良いかも。
(教会もあるだろうし、顔出しだけするかあ)
他に何があるんだろ。
「ビドフさん、その都市について色々聞きたいのですが」
「何でも答えてやろう」「冒険者ギルドがあるってことは周囲にダンジョンは」
「これといったものは無いのう」「狩場は」「特には」「じゃあなぜ冒険者ギルドが」「歓楽都市じゃからの」
まあ人の集まる所には必要か、
そんなにたくさんの職員が必要とは思えないが。
「都市自体には何が」「何でもあるのう」
「特筆するようなものは」「大陸最大の娼館がある」
「間に合ってます!」「男娼もあるがの」「余計に用は無いです」
まず僕にそっちの趣味は無いっていうか、もはや人間では……
あとウチのサキュバスの餌にするにはリスキー過ぎる、おそらく命まで吸い尽くす、
ジマーはどうだろう、興味あるのだろうか、まあティムモンスターのためにそこまでするのも、ね。
「じゃあ行っても戦闘は無さそうですね」
「闘技場はあるぞ、そこの運営が商業ギルド、戦闘士の受付が冒険者ギルドじゃ」
「なるほど、でも大型ワイバーンの解体は」「そんなに大きけりゃ闘技場でやるじゃろ」
決闘ばっかりしてきたから、
たまには観る方も悪くないかもね。
「つー訳でA級冒険者『ホーリーアンライヴァルド』へ依頼じゃ」
「とりあえずメンバーへ同意を、シグリヌさんは」「ふむ、まあ良いだろう、服も買い足したい」
「ルビアさんは」「セルフィ様が行きたいのでしたら」「僕はそこまででも、でもまあ素材解体はして欲しいなと」
魔の谷ではどうやってるんだろ。
「リムラさんは」「出来るだけ~、沢山の教会でご挨拶は~、したいですね~」
「そっちかあ、ファロラは?」「それだけ大きな街ならティムモンスター用の服も売ってるんじゃない?」
「まあ、ありそう」「ジマーの服とかあったら買ってあげたいし」「いやグレーターデーモン(メス)の専用服はさすがに」
あったらびびる、ちびる、
普通の衣服で大丈夫だろう、
しっぽ穴は空けなきゃいけないだろうけど。
「んじゃまあ依頼を受けます」
「そうか、では早速、今から頼んだ」
「えっ、僕たち徹夜なんですが」「馬車の中では眠れんか?」
まあ、それで良いか、
いつのまにか馬車の引手、
騎士団員3人も揃っているし。
「わかりました出発しましょう、宿屋に荷物残してたっけ」
「一応、全部回収してあるわ」「さすがファロラ、じゃあ行こうか」
「ところでセルフィ」「はいシグリヌさん」「例の女冒険者はどうする」
ガーデンオブリリーズか、
その言葉にビドフさんを見る。
「あのおなご達なら、おそらくまだ、ぐうぐう眠っておるぞ」
うん、置いて行こう。




