第73話 この後、色々とどうしよう
森に落ちたレインボーワイバーンの上に乗っかる僕ら。
「いやほんとでかいな、ホーリードラゴンを思い出すよ」
「うむ、おそらくワイバーンで最大クラスであろう」「よく潜んでいましたわ」
「地中にでも~、潜っていたのでしょうか~」「スキルで森に擬態してたようよ」
鑑定でそこまでわかっていたのか、
配下の配下の配下に人間とか色々襲わせて、
最終的に森に引きずり込んで食ってたりしたんだろうか。
(にしてもこれ、どうしよう)
綺麗に穴を空けているが、
やはり出血が酷く嫌な臭いが、
これでも肉とか食えるんだろうか?
「ええっとファロラ、まさかこれ丸ごとアイテムボックスに仕舞えたりは」
「やるだけやってみるわ、無理だったらまず初めに、4等分くらいにしましょ」
「最悪、首だけ斬って頭を持ちかえるのも……うえっ?!」「全部、入っちゃった」
ほんっとうにファロラは底なしだな、色んな意味で。
(王都の冒険者ギルドで、さんざんアイテムボックスへ積んだ上でのこれである)
いや、まだまだ上位ワイバーンの屍骸が落ちている。
「んじゃまあ次はイビルワイバーン、ハイワイバーンも全部はいいや」
「どんどん仕舞っちゃうわね」「アタシも手伝うわ」「あっ、ジマーも運んでくれるんだ」
「なんだかアイテムボックスが使えるみたい」「えっジマーまで?!」「……確かに新しいスキルで入っているわ」
とファロラが改めて鑑定、
まあこのレベルの魔王なら持っていてもおかしくないか、
グレーターデーモンなんて災害級の魔王だぞ、全世界を挙げて討伐するレベルだ。
(どう言い訳をするか、いや、もともと従魔登録されているんだし)
ただ、想像していた恐ろしいのとは違う、
どエロエロだ、いやほんと並のサキュバスなんて目じゃない、
ホーリーサキュバスと真逆の、いかにも悪そうな、人間の血をワイングラスで飲み干しそう。
「何よジロジロ見て、それより首輪がキツいわ」
「あっ可哀想、リムラさん」「はい~、ゆるめてあげますね~」
「それと服も締め付けてくるわ」「でしょうねえ」「では私の着替えを」
シグリヌさんの声に、
ファロラがアイテムボックスから出す、
とりあえずは応急処置的にね、て目の前で着替えてるううう!!!
(ナイスボディが目の毒だ)
そうか僕はもうサキュバスじゃないと駄目なんじゃなく、
魔物じゃないと駄目なのか、今更だが優秀な餌だな僕って、
いやいくらジマーが大人の身体になったからってそんな、ねえ。
「さあアタシも回収するわ」
「うんジマー、アイテムボックス持ちが2人だと多分、便利だ」
「あとは容量ね」「ええマスター、マスターくらい入るとアタシは嬉しい」
グレーターデーモンになったからかな、
ティム主のファロラをマスターって呼んでいる、
御主人様とかじゃなく、まあいいか別に特に害は無い。
(そうこうしているうちに、目についた上位種は粗方回収し終わった)
ジマーのアイテムボックスへ多めに入れたが、
今の所は大丈夫そうだ、ってまさか人が入れたりはしないよな?
と試してみると、やはり生物は入れられない、これはアイテムボックス特有の仕様だ。
「あーーー、もう無理~~~」
「ファロラ、さすがにアイテムボックスがパンパンとか?」
「ううんカラカラ」「えっ」「あそこで休みましょう」「どこどこ」
ってどこかと思ったら、
倒したワイバーンが重なり合っている上だ。
「ふむ、まあここなら悪くないか」
「セルフィ様、さっさと始めてしまいますわね」
「えっどういうこと」「私たちの魔力が~、もうありませ~ん」
あー、やっぱり、
だからってこんな所で、
と言いたいが他に横になれる場所が無いか。
「ということでセルフィ、帰りの飛行分の魔力、お願いするわ」
「うんまあ、お手柔らかに」「それは無理、勇者魔力もうほとんど無いもの」
「……じゃ、じゃあ死なない程度に」「それはもちろん、だって死なれちゃ困るもの」
という感じで勇者魔力を吸われている間、
僕はこの後の、まずはギルドの爺さんへの言い訳を、
夜空を見上げながら色々と考えるのであった、うーん、どうしようかなあ。
(時間はたっぷりあるけど、これ朝帰りになっちゃうかなあ)
いやこれ多分、
最後は疲れ果てて眠っちゃうな、
全てが終わった後で僕の仕事が、出番が来たって感じ、まあ、いつものことです!




