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よわよわ勇者のサキュバス無双~最弱勇者は冒険者に化けたサキュバスと最強まで成り上がります!~  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第一章 王都に現れた聖なる白い一団、その正体は勇者と魔物!

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第61話 勝ったらどうする負けたらどうする

 昼食後の馬車移動、

 魔王ジマーは早くもおやつを食べている、

 いやほんと少女だな、喰い過ぎ注意は担当のファロラさんに任せてっと。


(あっ、もちろん馬車内は音声遮断魔法をルビアさんがかけています)


 なので馬車を運転している騎士団の人には会話は聞こえません、改めて。


「ではあのシグリヌさんに夢中な『ガーデンオブリリーズ』に勝った時の要求はどうしましょ」

「ふむ、私のことは諦めろ、ではもったいないな」「かといって身ぐるみ剥いでもねえ、っていう」

「私が剥ぐと喜びそうだが」「ご褒美をあげてどうするんですか」「では何かさせるか」「うーーーん」


 させるって言ってもねえ。


「ではいっそのこと」「はいルビアさん」

「手下として使うのは」「うわ、めっちゃ喜びそう」

「あくまでも『魔の谷』の基地で、ですわ」「あっ狩りでじゃなくって」


 でも、それもそれで喜びそう。


「とりあえず~、修繕や建設関係を~」

「あーリムラさん、それ騎士団の方の仕事らしいですよ」

「では予定外のも~」「ていうかむしろそれ、僕もやりたかったり」


 よわよわ勇者の、

 数少ない出来る仕事だ、

 こんなのでも男手ですから!


「とりあえず食事係でもやらせる?」

「ファロラ、給仕かあ、僕だけ眠り薬入れられそう」

「薬師のあの人に?」「意外とああいうのが毒があるんですよ薬師なだけに」


 一応、魔王にも聞いてみよう、と目を合わせる。


「何よ、面白くなかったわよ?」

「いやジマーの意見も聞こうと思って、勝ったらどうしよう」

「アタシの散歩でもして貰おうかしら」「そのまま逃げる気じゃ」「♪~」


 な~に口笛吹いてるんだか。


「セルフィはどうなのよ」

「うんファロラ、あれとどうこうする趣味は無いし」

「私たちとする趣味はあるのにね」「いや趣味というか奥さんだし」


 あと餌だし。


「むう、結論が出ないな」

「まあ決闘までは、いや『魔の谷』までは時間はあるんで、じっくり考えましょ」

「それでだが、もし負けた場合は」「シグリヌさん行きたくないでしょ」「当然だが」


 うーん、正体明かすのもなあ。


「僕の意見としては、少しの間だけシグリヌさんを貸してみるのもいいかなと」

「お試し期間か」「で、逆に彼女達の方が足手まといになれば」「そういう作戦か」

「こっちのフルパーティーが一緒に居ると誰かがフォローしちゃうので、シグリヌさん単騎で」


 ただ、問題は意外とスムーズに行った時なんだよなあ。


「セルフィ、わざと嫌われるって手はどう?」

「うーんファロラ、あの感じだとシグリヌさんが何をどうやっても喜びそう」

「塩対応しても?」「そうだね」「暴れても?」「そうだね」「襲っても?」「そりゃあもう大喜びだろうね」


 逆効果だ。


「それでは~、セルフィさんが一緒に行って~、彼女達を襲うのは~」

「うんリムラさん、確実に僕が返り討ちにあうね!」「私が護るが」「いやそれだと2人で襲うことに」

「では~、いっそ『ホーリーアンライヴァルド』で襲うというのは~」「何そのくんずほぐれつ、それこそ喜ばれるよ」


 気が付いたら僕だけ放り出されていそう。


「整理いたしますと負けた場合の対処方法ですわね?」

「ルビアさん、良い案でも」「しばらくは周囲をうろつくのを許すくらいしか」

「それで済むかなあ」「あまり積極的な部分は拒否して良いと思いますわ」「まあね」


 いくら決闘で負けたからって限度がある、

 まあそれは勝った時にも言えることなんだけど、

 当のシグリヌさんはどのくらい許容範囲があるのだろうか。


(と、視線を向けると考え込んでいるや)


 そして目を見開いた!


「おっそ、やるか」「えええ」

「それで済むのであれば」「済みますかねえ」

「私はセルフィの魔力さえ吸えれば、他の事は多少は我慢しよう」


 多少ねえ。


「あっ、ちなみにジマーはどう思う?」

「そんなの相手に聞けば良いでしょう」

「なある、そりゃそうか」「それで擦り合わせれば?」


 戦う前にか、

 確かに勝った時と負けた時、

 それぞれにやらされる事の重みが吊り合わないと。


(意外とジマー、しっかりしてるな)


 それでも魔王をやるには早すぎた感はあるが。


「それじゃあ決闘の時に聞いてみましょう」

「でだセルフィ」「はいシグリヌさん、あと何か」

「戦うのは夕食の前か後か」「日が残っている内だから、前でしょうね」


 食後の運動に丁度良いかも知れないけど。


「わかった、では早めにおやつを頂こう」

「あっはい、おやつ、ですよね」「魔力は足りているが」

「……そういえば魔の谷って、魔力供給できるんですかねえ」


 ウチのホーリーサキュバスの地元、

 あの魔族領だと自然と魔力回復した、

 またいだ人間領でも近ければある程度は。


(だから、魔の谷でも自然回復しれくれれば……!!)


 まあ、着けばわかるか、

 その前に、いよいよ決闘だ!

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