第60話 決闘前の相談
昼食のために寄った街、
なんだかんだ言って王都から出発してすぐだと、
立ち寄れる街も結構あるんですよ、で、あえて他のみんなとは違う食堂へ。
(お金があるから個室を借りたよ!)
そこでこの後の、
S級冒険者パーティー『ガーデンオブリリーズ』との決闘について話す。
「なんでも夜に到着する街で騎士団の訓練場があって、そこで決闘できるらしいですよ」
「ふむセルフィ、どこ情報だ」「馬車の引手です」「ああ、騎士団員であったな、なら納得だ」
「話もつけてくれるそうです、夕方のうちに到着するので日の落ちない内ならと」「よし、そこで勝とう」
まあ負ける気はしないけど、
相手は何せS級冒険者パーティーだからなあ、
魔族領で対決したヤベエ連中に比べたら可愛いもんだけど。
「ちょっとアタシのこと忘れてないわよね」
「あっジマー、どこに居たんだっけ」「真ん中の馬車よ」
「ああ、冒険者ギルドの2人を護ってくれていたのか」「私が命令したわ」
さすがファロラ、
そのあたりはぬかり無い、
あの馬車に9人プラス更にデーモン一体は少女サイズでもぎゅうぎゅう過ぎだからね。
(ガーデンオブリリーズを前に移動させた時に、回収しても良かったんだけど)
まあ中央の馬車に2人は寂しいだろうから、まあいいか。
「んで冒険者ギルドの2人はどんな話を」
「なんだか研修? してたみたい、行った先での」
「あーもうこの段階で、かなりの大変な所みたいだからね」
噂では毎日のように死人が出るとか、
最も行ったっきり帰ってこなくて諦めてたら、
半年後にけろっと戻ってきた、なんてこともあるらしい。
「それで決闘だが」
「はい、まずマロウさんとシグリヌさんの真剣1本勝負」
「アシストは無しか」「ええ事前付与魔法も、これならまあ勝ちは堅いかと」
小細工が入る隙が無ければ、
作戦負けみたいなことは無いはず。
「それで終わりか」
「は可哀想ですし、相手の連携も知りたいので」
「では次は」「付与魔法アリで、ただそれだとこっちが」「ああ、無敵になるな」
で2戦目も完勝、のはず。
「わたくしも参加してよろしくてよ?」
「あっルビアさん話が早い、最後の3戦目は集団戦で」
「でも~、それだとセルフィさんが~」「うんリムラさん、僕を狙われたら負けるねっ!」
自分で言ってアレだが、
つまり情けないが、事実なんだから仕方ない、
にしてもこのランチ美味しいな、店で一番良い料理を出して貰った感じ。
「ではいかにセルフィを守って相手を倒すかのテストか」
「その前に僕抜きの4対4で、人数を合せて、その後で4対5をやっても良いかなあって」
「まるでセルフィが中に居ると負ける可能性が増す、ハンディのようではないか」「そうですが何か?」
ジマーになぜか頭を撫でられる僕。
「可哀想ね、頑張って生きるのよ」
「いや、そんな慰められても、余計に惨めになるから」
「何ならアタシが慰めてあげ」「おい」「そこまでですわ」「駄目ですよ~」「張り倒していい?」「ひいっ」
さすが我がサキュバス達、
少女に見えるデーモン相手でも容赦ないな、
まあ実際のところはみんな僕の従魔なんだけど。
(ジマーの場合はファロラの従魔だけどね)
従魔の従魔、
いままで同じケースはあったんだろうか、
王都の冒険者ギルドで調べれば良かったかも。
「け、決闘にアタシの出番は」
「無いかな、相手に従魔が居れば話は別だけど」
「じゃあ見ていれば良いのね」「ひょっとして闘いたい?」「別に……」
何を腕組んでどっか見てるんだか。
「まあジマーのちゃんとした強さも見ておきたいから、向こうで相手は探してみるよ」
「け、怪我とかしないわよね?」「どうだろ相手によるかな、まあ適した従魔とか居れば」
「それはそうとセルフィ、この街の教会に挨拶は」「あー、顔だけ見せに行きますか、顔だけ」
お布施もちょこっとね。
「セルフィ様、一応は確認を」「はいはいルビアさん」
「あの『ガーデンオブリリーズ』どういたしますの?」
「いや、とりあえずは同じクエストの仲間として、でいいかな」
魔の谷に到着するまではね。
「興味はあるの?」「えっ何の」
「様々な意味でですわ」「んー、戦力的には決闘で様子を見て」
「それ以外では?」「女性としてはほら僕、もうサ……みんなでしか、さ」
危うく『サキュバスでしか』と言いかけた、
個室とはいえどこで誰が聞いているかえあからないからね、
しれっと防音魔法をかけてくれている可能性もあるけれども。
「では~、ハーレムに加える予定は~」
「無い無いリムラさん、ていうか彼女達が欲しいハーレムの主はシグリヌさんだから」
「私が引き渡される事は無いのだな」「ていうか僕が居ないとシグリヌさんは」「だな」
この後、
食後に教会で顔を出して出発しました。




