第49話 ご褒美という名の返品
「何よアンタたち、キーーー!!」
「あっ魔王」「ふむ、これが特別報酬とやらか」
「ご褒美というより返品ですわね」「いかがなさいましょー」
僕らが渡した魔王少女、
扱いに困ったあげく僕らにくれるらしい、
いや処分が面倒だからって投げ返された気分だ。
(ティムモンス小屋の個室に居ます)
音声遮断の魔法をルビアがかけてくれているので、
今のここでの会話は外には漏れません、そのあたり慎重に。
「ハルクどうする?」
「うーん、ファロラはどう思う?」
「いやセルフィが決めてくれないと」
リーダーですからね、
と同時に唯一の人間だ、
ティムモンスターに聞かれても困るってか。
「魔王ジマーだっけ」「何よ」
「ダンジョンに戻しても悪さしない?」「するわ」
「それは困るな」「だったらどうするのよ」「仕方ない、ティムするか」
仲間を見回す僕。
「ええっとティム魔法が使えるのは」
「わたくしですわ」「私もです~」「セルフィ、私もよ」
「シグリヌさん以外の、みんなかあ」「いやセルフィも使えないだろう」「そうでした」
ティム『魔法』はね、
実情はサキュバス4体ティムしている状態だけど!
それ言ったらシグリヌさんもファンの人間女性をある意味、ティム出来そう。
「何よ私は魔王よ、ティムなんか効くわけないでしょ!」
「ええっと確認、リスクは他の魔物をティム出来ない」「魔王レベルですとですわ」
「そうだよね、ワーウルフ複数連れてるテイマー見た事あるし」「あとは魔王をティムできる人間はおりませんわ」
うん、連れてきた時の馬車で聞いた。
「でもファロラの勇者スキルってことにすればギリいけるかな」
「えー、ティムとか面倒くさーい」「逆にジマー以外、ティムする気ないなら、うってつけでは」
「んもう、セルフィがどーーーしてもっていうなら」「しばらくは多めに吸わせてあげるから」「本当?!」
意外とそんなことで喜んでくれた、
おやつ増量、いや食事に1品多く付けるみたいな。
「ええと、でもティムモンスターが更にティムすることになるのか」
「セルフィ、我々がセルフィのティムモンスターというのはバレたときの保険だ」
「あっそうかシグリヌさん、実際に僕がティム魔法で従えさせている訳じゃないから」
なら平気だ。
「じゃあファロラ、夫の頼みってことで」
「んもう仕方ないわね」「って餌は何かな」
「人間の心臓よ!」「またまたあ」「ふむ、この魔王、虚勢を張っているな」
あっ、ファロラが光の剣を取り出した!
「ちょ、ちょちょ、何をしようっていうのよ」
「えいっ!」「ひゃっ?!」「剣を平らにして頭に乗せて、ってこれでティムできるの?!」
「……できたわ」「ほ、ほんとにぃ?!」「私の名はジマー、デーモン族、元魔王よ」「あっ素直になった!」
ちょっと生意気感は残っているけど。
「餌は?」「普通の食事と、勇者魔力ね」
「じゃあ私のを分けてあげるわ」「本当に?!」
「ということでセルフィ、これからは2人分、お願いね」「えええ」
4人でも結構ぎりぎりに近いんだけどなあ。
「あの~、手続きをしませんと~」
「リムラさん何の、あっそうかティムしたなら従魔登録を」
「ファロラさんが飼い主で~」「うん、びっくりするだろうね」
確か商業ギルドでも冒険者ギルドでも、
どっちでも出来たはず、ここは商業ギルドの管轄だから、
流れでこのまま、こっちで済ませてしまおうっと、にしても魔王が従魔かあ……
(ほんっと、人外ハーレムがこんな増強するとは)
いや、さすがに見た目12歳の少女にどうこうは出来ない、
リムラさんとか低身長だがきちんと大人な骨格はしている、
もちろんサキュバスだけどね、いやそれ言ったらこの魔王の実年齢は何歳なんだ。
(嫌な予感がするので聞かないでおこう)
とにかく登録をして、
今夜、ハーレム宿で改めて話を聞くかな、
って従魔って連れ込めるんだっけ、いざとなったらチップでゴリ押そうっと。
「それでセルフィ」
「はいはいファロラ、どうしたの」
「名前はジマーのままでいい?」「任せるよ!」
特に付けたい名前とか無いからね。




