第48話 それで打ち合わせはどうなったの
「来たか」
「あっはいタリオンさん、ここで合ってますよね?」
「予定ではな」「って予定時刻より少し早めには来ましたが」
冒険者ギルドの広い会議室、
椅子を繋げた所に横になっているギルマスのタリオンさん、
他には若い受付嬢さんだっけあれ、が1人、メイドみたいに立っているだけだ。
「他には誰も来ないぞ」
「えっ今日ですよね?」「今日だった」
「夜ですよね」「その予定だった」「延期?」「中止というか解決だ」
ですよねーーーっていう。
「じゃあみんな、帰ろう」
「待て待て待て、話くらいはさせろ」
「あっ、じゃあS級に上げて下さい!」
ガタッ、と起き上がるギルマス。
「いくら魔王を生け捕りにして来たとはいえ、
お前たちは生きている以上、1つずつしか上げられん」
「じゃあ死んだら2階級特進だったんですか」「魔王と刺し違えていればな」
でもそんなのでS級貰っても意味が無い、
僕が死んだら4人は、いやサキュバス4体は、
真っ先に魔族領へ戻るだろうし、僕の骨は手前のラホス村に埋まるかな。
「でもA級にはなれるんですよね」
「ああ、今回は講習は免除で良いぞ」
「えっなんで」「俺がする形になるからだ」「なある」
この面倒くさがりめ!
ってこの場合は僕らが面倒くさがってるからね、
ギルマス権限で免除できるのならば、お言葉に甘えよう。
「本当なら危険な狩場でテストするつもりだった」
「例えば」「グランドダンジョンを自力で潜れるだけ潜らせる」
「もう行ってきましたが」「だからだよ!」「あっはい、すみません」
テストを先に済ませちゃってたかー。
「一応聞こう、なぜS級になりたい」
「実家を、貴族を追い出されて生活していくために」
「教会へ入れば喰いっぱぐれなかっただろう」「まあ僕以外は」
だから問題なんですよっていう。
「S級になって、何をやりたい」
「ええっとS級の人って特に用が無ければ王都にはあんまり来ませんよね?」
「そんなことは無い、王都に家を持つ者も多い」「つまりは」「あっちこっち行くには逆に拠点は必要だ」
つまりはそれでクランに入ったりもしているのか。
「僕らは魔族のエリアに行きたくて」
「確かにS級しか許されんな」「だからです」
「沢山あるが、どこも危険だし場所によってはS級でも入れんぞ」「らしいですね」
うちのサキュバスの出身地とかね、
おかげでダンジョンは貸し切り状態でしたよ、ええ!
冒険者ギルドっぽいのもあるにはあったけど基本、魔族専用でした。
「ちなみにだがA級でも行ける方法はある」
「それってどういう」「S級冒険者用のベースキャンプへの、物資を運ぶ依頼だ」
「あっなるほど」「本来は行って戻る必要はあるが、特別に向こうへ到着したら依頼完了、S級に上がるようにしてやる」
おお話がわかる、
さすがは王都のギルマス様だ!
「ええっ、いっ、いいんですかあ?!」
「なんだかわざとらしい言い方だな、まあ良い、ただし行先は『魔の崖』だ」
「場所は」「ここからずっと西だ、届けて欲しいアイテムはまとめて明後日の朝に渡す」
つまりは、
もう王都を離れることになるのか、
いやこれ以上居てもデートくらいしかする事が。
(グランドダンジョン制覇しちゃったからね)
仲間のみんなを見る。
「ということで明後日、出発で良いよね?」
「ああ問題ない」「いよいよ旅の目的地その1つですわね」
「とっても楽しみです~」「セルフィ、私が絶対に守るからねっ!」
うん頼もしい、
さすが僕のティムモンスター、
そして婚約者、事実上のハーレムパーティーだ。
「じゃあタリオンさん、それまでに素材の換金も」
「間に合わせる、あと今回のグランドダンジョン調査もとい攻略で特別報酬がある」
「えっそれは嬉しいですね」「今から受け取るか」「あっはい」「ではこっちの受付が終わったら、商業ギルドへ行ってくれ」
ということで、
まずは冒険者ギルドの受付へ、
カードをAランクへ更新、相変わらず仲間のはキラキラカード。
(僕のも立派になってるけど、おそらく通常のA級カードだね)
それでもやっぱり嬉しい、
続いては今回の目玉報酬?
であろう物を商業ギルドへ受け取りに行く僕らであった。
(何が貰えるのかなぁ~ワクワク)
そして、行った先で待ち構えていたのは……!!!




