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よわよわ勇者のサキュバス無双~最弱勇者は冒険者に化けたサキュバスと最強まで成り上がります!~  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第一章 王都に現れた聖なる白い一団、その正体は勇者と魔物!

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第40話 C級講習会のはずが

「そのなんだ、これはあくまで講習の実技なんだが」


 ばつの悪そうな冒険者ギルマス、

 隣に居るのは緑を基調とした服のお爺さん、

 例のクランその重鎮というか髭まで緑なのな別に良いけど。


「ワシは『オールウェザー』先々々代のクランマスター、勇者ミゲルであーる」

「はあ、偉い方なんですか」「こやつの師匠じゃ」「あっギルマスの」「すまない」

「講習の一環として、我がクラン員の解呪を頼んだぞ」「そういう手を使ってきましたか」


 うん、クランというものが、

 いったいどういう組織なのかよくわかった、

 クラン員のためならどんな手を使っても助けたいらしい。


(もっとこう、ぎりぎりで慈悲をかけるつもりだったんだけどな)


 並べられた廃人寸前の3人、

 もうこれは冒険者としては駄目かも知れない、

 とはいえ僕にあんなことをしてきたんだからね、当然の報いではあるが。


「断ったらB級にあげないとかあるんですか? ってやっぱいいや」

「あ、あくまで講習というか、か、貸しで良い」「いや、貸し借りを押し付けられても」

「なんじゃ、ワシの100年に1度の『必殺土下座』でも見たいのか」「ミゲルさん何歳ですか」「101歳じゃ!」


 なんだかここまでくると、

 また違った意味で可哀想になってくるな、

 どっちみち最終的に許すつもりはあったんだし、適当な条件で終わらせるか。


「じゃあミゲルさん」「おう見ておけ」

「いえ、お爺ちゃんの土下座を見ても特に何ともなんで」

「では何が見たいんじゃ? あんまり腰に負担がかかるようなことは」「何か面白い冒険談を、鉄板のやつ」


 元クランマスターならあるでしょ。


「実はな、ワシの嫁はかつて、現役冒険者時代『淫乱バーサーカー』の二つ名で呼ばれておってな」

「あっ、面白そう!」「インキュバスという魔物の集団8体を相手にした時の事じゃったんだが……」


 あっ、インキュバスはサキュバスのオスね、

 なお話の内容は面白かったけど下品すぎて省略、

 いや泣かすなよインキュバスを、一番怖いのは人間だったとさ。


「どうだセルフィ」

「はいギルマスさん、まあ合格で、リムラさん」

「では~、ささっと解呪いたします~~」「おお、無詠唱で!」


 驚くギルマスの声とともに、

 催眠魔法がかかったように眠る3人、

 よっぽど眠れなかったんだろうね本能的に。


(やっぱり身体が解呪をわかるんだろうね)


 ミゲル爺さんも、

 ほっと一安心といった感じ。


「済まなかったのう、やり方が全面的に間違っていたとは言わぬ、

 ただ相手を完全に間違えた、それに関しては詫びよう、もう土下座はせんがの」

「いえ、面白い下ネタ冒険談が聞けて良かったです」「そちらの女双剣士、現役時代の嫁に似ておるのう」「止めていただきたい」


 あっシグリヌさんのマジトーンが出た!

 一応、人前ではお堅いイメージで行くんだっけ、

 サキュバスが下ネタに乗り気だと尻尾が出ちゃうからね。


(物理的にじゃないよ!)


 そんなことより講習どうなった。


「ではセルフィよ」「はいギルマスさん」

「先ほどのミゲル師匠の話を講習としよう」

「えええええインキュバス5体同時に●玉握りつぶした話がですかあ?!」


 あっ、受付嬢長のルミナスさんが思わず吹き出した、

 慌てて取り繕っているが今更、眼鏡クイッしても遅いっていうか。


「重要な先人の体験談だ、そういうことにしてくれ」

「まあギルマスの決定なら」「内密に頼む」「そんな人には言うなよ的な」

「ではワシの仕事は終わったの?」「師匠、申し訳ありませんでした」「なに構わんよ」


 大仕事が終わったみたいな貫録だなこの御大《おんたい》、

 杖ついて出て行った、そしてギルマスが何か書類にサイン。


「これを受付へ持って行けばB級だ」

「わあいわあい」「……無理して喜んでいないか?」

「一応、先を見据えているので」「やはりか」「ええ目的は」


 納得といった表情のギルマス。


「ではその前にグランドダンジョンを頼む、明日夜に各代表が集まっての打ち合わせだ」

「各クラン集まるんですよね」「それと王宮騎士団、教会からもだ」「教会って誰が代表で」

「ホーリーアンライヴァルドというパーティーが」「聞いてないんですが」「これから聞くのだろう」


 なんだかネタバレを聞いた気分、

 まあ確かに、午後は教会へ行く予定だったけど。


「わかりました、そこまでどうしても嫌だって訳じゃないですから、で、その打ち合わせに出たらA級に」

「気が早いな、確かに軽微な依頼でもクリアしたら昇格だが、打ち合わせは打ち合わせだ、せめて調査に出てからだ」

「……ですよねー、まあそのあたりは従います」「正直、君たちはかなり重要なメンバーだと思っている、期待している」


 そこまで言われると、

 うん、そうだ、良い事を思いついちゃったぞっと。


(でもまずは教会に行かないと)


 珍冒険談(下ネタ)の次は、

 こっちの師匠の思い出話を聞こう。

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