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よわよわ勇者のサキュバス無双~最弱勇者は冒険者に化けたサキュバスと最強まで成り上がります!~  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第一章 王都に現れた聖なる白い一団、その正体は勇者と魔物!

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第3話 宿で確認、パーティーメンバーの正体は……

「セルフィ、良い湯だったぞ、やはり風呂は夕食後に限る」

「あっはいシグリヌさん、さすが王都の宿、お風呂がついていて広かったですよね、宿泊客供用だからでしょうが」

「それなのだがチップを払って私達4人だけの時間にして貰った」「言われたら見張りくらいしたのに」「役に立つか?!」


 ま、まあ確かに、

 勇者としては最弱の僕は、

 単体では頼りない、それはわかってはいるが。


「いやその、元聖職者の女性冒険者が4人入ってますよーって」

「そんな顔をするな冗談だ、少なくとも私はセルフィを湯冷めさせたくは無い」

「あ、ありがとうございます」「では今から、私達専用の食事を」「えっもう?! って、他の3人は」「色々と風呂上がりのケアらしい」


 女性だからね仕方ないね、

 逆にシグリヌさんはあまりそういうのをしないのか、

 しても全てにおいてあの素早さだから手際が良いのだろう、にしても相変わらず、身体全体の迫力が凄い。


「とりあえず軽く魔力を分けて貰おう」

「そ、それは良いのですが、ここって4人部屋ですよね?」

「ベッドが4つだが一応、追加の毛布があってそこのソファーでセルフィが寝る建前だ」


 宿の主人にそういうことで同室を許されている感じ、

 もっと冒険者としてランクが上がり名声を高めれば、

 特別なVIPルームとか泊まれるんだろうけれどもね。


「確認なんですが、声は漏れませんよね?」

「もちろんだ、入った早々、結界を張ってある」

「じゃあその」「なんだ、人間体のままでは不満か?」


 ……どっちでもいいけど一応、

 他の3人を待ちたいな、どうせ


『あー、まーた先に始めて!』


 とファロラあたりが言いそうだ、

 なのでちょっとでも時間稼ぎをしたい。


「いえ、ちょっとお話を」

「なんだ、人間は前後に長話をするのが好きとは聞いてはいたが」

「シグリヌさんは何もかもが早いんですよ」「先手必勝という言葉があってだな」


 僕をベッドに押し倒す、

 いやそれだけで並の男なら畏怖を覚えそうだ、

 冒険者であってもね、でも、お風呂上がりの良い匂い。


「ええっと」「言いたい事があるなら聞こうか」

「いやほんとシグリヌさんって男前の女性ですよね」

「途中の街の大衆浴場でも、人間の女性に取り囲まれたな」


 かっこ良すぎるんですよ、

 あと貴族っぽい男性に金貨撒かれて


『これで我を踏んでくれっ!!』


 とかもあったし、

 一応は教会出という立場もあって断ってた、

 そんなお金の稼ぎ方をしたくも無いからね、って誰か来た。


「ふう、良いお風呂でしたわ、元の姿で湯に浸かるのは最高でしたわ」

「あっルビアさん!」「なんだルビア、その割には人間の姿で戻ってきたが」

「当たり前ですわ、人間とすれ違う可能性だってありますもの、それよりもう始めますの?」


 眼鏡を外すルビアさん、

 相変わらず色気が凄いんだよなあ、

 魔法使いの女性冒険者って地味なイメージがあるけど、彼女は美人学者風、大きい教会なら名物案内人になりそう。


「僕としてはもう少し落ち着いてからっていうか、シグリヌさん近いです!」

「時間なら、心の準備とかいうのであれば私たちの入浴中、猶予があったはずだが」

「いえ今更そういうのは良いのですが、あっルビアさん」「人間の男性はデリケートなのですわ」「それこそ今更だが」


 ルビアさんも僕らのベッドに乗ってきた。


「さて、では勇者の魔力を御馳走に」

「ちょ、ちょっと待って」「お水でしょうか、それとも」

「王都に来ておいて何ですが、改めて確認を、本当に良かったんですか?」


 ふうっ、とため息をつくルビアさん。


「良いとか悪いとかいう話ではありませんことよ」

「ま、まあそうなんだろうけど」「合言葉が必要でしたら」

「なんだそんなことか、セルフィ、お前いつから乙女になった」「いやいやいや」


 とかやっていると……


「あら~、まだ手を着けていませんでしたか~」

「リムラさん、ま、待っていました」「そうかセルフィ、回復役待ちだったのか」

「確かに私達が、激しいからですわね?」「そういう訳では」「先ほど~、怪我を痛がっていた冒険者の殿方を治療致しました~」


 まーたそんな辻治療を、

 感謝されるのは良いが引き抜きが面倒なんだよな、

 教会出は教会が認めたパーティーにしか入れないっていうのに。


(そのためにも僕が居るんだけれども)


 それよりもリムラさんまでベッドに……

 さすがに狭いな、と思ったらシグリヌさんが降りて、

 離れていた他のベッドとくっつけはじめた、いや凄い力だけど床は大丈夫なのか。


「いや済まない、セルフィはベッド1つでは狭いということを言いたかったのだな、それでか」「え」

「シグリヌさん、勘付いてさしあげるべきでしたわ、シグリヌさんの巨体相手に『ベッドが狭くなる』は言い難いですわ?」

「さすがセルフィ様です~、お心遣い感謝です~」「いやまあ僕は単にその、って4つともくっつけるのお?!」「よし、あと少しだ」


 などとガタゴトやっていると……


「あー、まーた先にやってるう!!」

「ファロラ、まだだよまだ」「あら珍しい」

「というか声が大きいぞ、ドアが開いていれば結界も意味は無い」


 静かに閉めるファロラ。


「ていうか広く大きなベッドね、ハーレムベッド?」

「ファロラさん、たったいまシグリヌさんが詰めてくれたのよ」

「これで思う存分~、補給できますね~」「そういう事だ、それよりファロラ、遅かったが」


 首から勇者の紋章が付いたペンダントを外す。


「絡まれたのよ、変な冒険者の男連中に、どこの娼館から来た、もう終わったのかって」

「あー、この宿でもやっぱそういうの居たんだ、高い宿なのに」「で、紋章見せたら嘘付けっていうから」

「ふむ、一戦交えた訳か」「元神官勇者って言っても信じてくれないから」「勇気ありますわね」「飢えてたんでしょ」


 それこそ自分で娼館行けっていう。


「でも~、もし現役の神官勇者様だったら~、全教会出入り禁止になっても、おかしくないでしょ~」

「そうね、でも現役はこんな所に泊まらないでしょうし、元でも女勇者自体が珍しいから気もちはわかるわ」

「だとしてもファロラ、もう出たとはいえあの煩い教会に面遠しは済ませてあるんだから、報告はした方が」「セルフィ、面倒くさいわ、それより」


 あーあ4人揃っちゃった、

 繋げたベッドの上、中央で取り囲まれた僕、

 いつもは真面目な、聖女然とした表情の4人の顔が恐ろしく感じてくる。


「ではセルフィ、魔力の補充をさせて貰おう」

「魔力の面でお腹が空きましたわ、大人しく捕食されてくださいませ」

「本日も~、今回も横になっているだけで構いませんので~、よろしくお願いします~」


 そして最後に……


「じゃセルフィ、覚悟は良いわね?」

「……無いって言ったら」「良・い・わ・ね?」

「はいファロラ、その、それじゃあ」「変身を解くわよ」


 こうして姿形が変形した彼女達は、

 白い角に白い翼、真っ白な肌の……

 魔物だった、そう、サキュバス、正確にはホーリーサキュバス……


「今更、緊張はするな、なあに天井を見上げている間に終わる」

「そうですわ、眠くなって寝ても、意識が無くなっても勝手にやっておりますわよ」

「苦しくなったら~、言って下さいませ~、いくらでも回復魔法を~」「それ拷問になる時あるから!」


 脱がされる僕、そして……


「それじゃ、い・た・だ・き・ま・す」


 覆いかぶさってくるサキュバス姿のファロラを見ながら、

 これまでの事を思い出す、そう、どうしてこうなったか、

 話は18歳の誕生日、僕が辺境伯家で、父上から命じられた言葉から……始まった。

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