第2話 我らが冒険者パーティーを紹介!
毎日更新目標で頑張ります!
「初心者担当のルミナスよ、受付嬢というよりギルド職員と思って頂戴」
眼鏡のおばさん、
衣装は受付嬢より少し上級、
ギルド内の通された簡素な部屋でリーダーの僕が改めて自己紹介。
「はい、『ホーリーアンライヴァルド』のリーダー、セルフィ、勇者です!」
「スキルは何かしら」「ありません!」「……じゃあ剣士として登録し」「勇者です!!」
魔力の種類が勇者なので勇者なんですよ、
もちろん勇者魔法なんて上等なものは使えないけれども……
我がパーティーメンバーもウンウンと頷いてくれている、心強い。
「他の皆さんは教会出ですのね、教会発行の冒険者カードが」
「はいはい、リーダーである僕が1人ずつ紹介しましょう、まずは」
「個別に私が伺いますが」「いやいや、ここはリーダーの僕が」「そうですか」
まずは前衛の先陣、
薄い灰色の髪はそのかっこ良さを際立たせる、
腕を組んで様子を伺っていた高身長剣士さまだ。
「彼女はシグリヌ、両手に1本ずつ剣を持って戦う前衛で素早いですよ!」
「温い依頼は大概、私1人で片付いてしまう、出来れば歯応えのある依頼をお願いしたい」
「……確かに強そうですが、まだE級ですよね?」「地元の冒険者ギルドではEまでしか上げられなかったようだ」
そう、王都まで来たのは、
きちんとランクを上げるためというのもある、
あと『造って貰った』仲間の冒険者カードがきちんと有効かどうか……。
(受付でちょっとドキドキしたのは、ここだけの話!)
ルミナスさんちょっと見惚れてるな、
地元の街や教会でも女の子がわーきゃー言ってた、
でも男にも十分、魅力的に感じるタイプの女性、特にマゾに。
(次に行こう、次に)
2人目に紹介するのはクリーム色した髪の僧侶、
背の低さは僕とそう変わらないがとても可愛いタイプ、
それでいて着ている僧侶服はいかにも高貴な感じ、売ればお金になりそう。
「こちらの彼女はリムラ、範囲回復魔法が使えます」
「解毒も~、解呪も~、お任せ下さい~」「軽い病気も治せてしまいます」
「教会では~、かなり引き留められましたが~、このパーティーのために頑張ります~」
喋り方がやさしい、
声を聴いているだけで癒される、まであるな。
「失礼、魔力に自信は」
「最大魔力量のことでしたら~、結構もちますね~」
「具体的には」「20人くらいでしたら~、瞬時に体力をフル回復させられます~、何度も~」
本当かしらといった表情のルミナスさん、
いやここで変に盛ったら命の危険があるのは僕らだ、
どっちみちランク上げ試験とかあったら嘘ついてたらバレる話だし。
(そういうの測定できる魔水晶とか無いのかな)
まあいいや、
依頼をきちんとこなし続けていけば、
それがある意味で証明となる、無理に証拠とか出さなくてもいいだろう。
「青みがかった白い髪の彼女は魔法使いのルビアさんです」
「お初にお目にかかりますわ、実は属性は光ですの、光の攻撃魔法ですわ」
「……教会の魔導師に数名、いらっしゃるとは聞いていましたが」「その中の1人かも知れませんわね」
ましてや表に、
教会から出て冒険者になるので光属性はそうそうは居ないだろう、
王都でなら過去に居てもおかしくないが、本来は教会が外へ出さないレベルのレアさだ。
「もしそれが本当でしたら、アンデッドや闇属性の魔物を」
「ですわルミナス様、そういった依頼がありましたら是非ですわ」
「しかしEクラスを行かせるのは」「順番に階段を駆け上がってさしあげましょう」
うん、段階を踏んで、
徐々に徐々に認めさせるしかないな、
まーたさっきいたいな変なのに絡まれないためにも。
「最後に紹介するのが教会の神官勇者だったファロラ、銀髪の」
「セルフィの幼馴染よ、ねえセルフィ、どんな依頼が来るのかしらね」
「どんな依頼でも、こなしてみせるさ!」「セルフィがそう言うのなら、間違いないわね」
ぽかんとするルミナスさん。
「女性勇者は珍しいのですが、教会内勇者ですか」
「はい、ファロラは神官勇者です」「冒険者でない教会内の勇者が神官勇者、だから厳密には元神官勇者ね」
「……よく教会がお出しになられましたね」「だってセルフィのためだもの!」「まあそのあたりは、色々と」
辻褄合わせる設定を考えるのが大変だった、
そのあたり、このあと突っ込まれるのだろうから、
きちんと理論武装はしてきたし、地元に手も回してある。
「ではファロラさん、勇者としてのスキルは」
「魔斬と言って魔物に対する攻撃が強いようです、剣が光ります!」
「まあ素晴らしい」「後は8つ程」「や、ややや、やっっっつぅ?!」「合計で9つですね」
普通は1つか2つ、
3つあっても大概は2つ3つはあまり役に立たないものだが、
ファロラの持つ9つは、どれもこれも素晴らしかったりする。
「それは王都の冒険者ギルド記録になりますが」
「付けておいてくれても良いわ」「といったメンバーになります!」
「……ねえセルフィさん」「はいルミナスさん」「彼女達を教会から連れ出した経緯は」
きたきたきた。
「幼馴染であるファロラが、僕が冒険者として地元から旅立つ時、どうしても一緒に行きたいと」
「そうよ、それで教会内で仲の良い3人に相談したら、一緒についてきてくれるって言うから、後は流れで」
「私は剣士としてファロラの相棒だ」「冒険者としてなら~、教会関係なく大勢の方を癒せますので~」「教会に居ると受け身ですわ、わたくしは攻めに出たいのですのよ」
しかし疑問は尽きないようで。
「だからといって、もし本当にそれだけの腕前でしたら教会が手放さないのでは」
「それがですね、僕は辺境伯家の出で」「あっ、その権力を使われたということで」」
「あと彼女達の教会の司教様が亡くなられて、その直前に自由にしてくださいました」
続いてシグリヌさん、リムラさん、ルビアさん、ファロラも説明を。
「私たちの師匠とも呼べるお方、タリーシャ様といえばそこそこ有名だった時期があるらしい」
「なんでも~、教会トップ50に数年ほど入っていた事があると~」「ですのでそちらの権力の方が大きかったですわ」
「もちろん、寄る街、寄る村の教会へ挨拶は欠かせませんが、元々、勇者は教会から必要な人材を引き抜ける掟があったはずよ」
ファロラの言う通り、
優者特権で本来はタブーな教会員を、
相手方の協会長が許可すれば冒険者のメンバーに出来る。
(その時に発行されるのが、白いきらきら冒険者カードなのですよ!)
僕以外が4人とも、その冒険者カードなのです、
ルミナスさんが教会出の4人に口調がきっちりしているのは、
冒険者ギルドよりも教会の方が、ちょい上の立場だからだと思う。
「なるほど、だからセルフィさんがリーダーに」
「納得していただけましたか」「形だけのリーダーなのですね」
「否定はしません! だからシグリヌさん、剣を抜こうとしないで」
何気にファロラもね。
「わ、わかりました、しかしながら実際のところは見てみないと」
「ということは」「ギルドから先生を出しますので、ご一緒にダンジョンへ」
「わかりました、依頼よりそっちが先ですか」「一応、そのダンジョンに関する依頼もありますが、深い階ですね」
ちょっと焦ってるなルミナスさん、
僕に対して少し声が震えている感じ。
「それでいつ行きましょう」
「早ければ明日にでも」「了解しました!」
「では明日朝で」「それで相談ですが、良い宿はありますか?」「金額によりますが……」
ということで、
僕らはルミナスさんから紹介された、
同じパーティーであれば男女同室可な、そこそこ良い宿に泊まるのでした。
(さて、そこで仲間の正体がバレないと良いのだけれども……!!!!)




