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よわよわ勇者のサキュバス無双~最弱勇者は冒険者に化けたサキュバスと最強まで成り上がります!~  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第一章 王都に現れた聖なる白い一団、その正体は勇者と魔物!

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25/28

第25話 何もしていませんが勝ちました!

「ふんっ!」

「ぐおおっ?!」


 僕の前に出たシグリヌさんが、

 突進してきた神官勇者を思いっきり蹴り飛ばした!

 相手は剣の動きばかり気にしてて、巨体から、下から突き出た足は盲点だったみたいだ!!


 ドカッ!!


「ぐあっっ?!」


 そのまま、ガタイのでかい神官勇者にぶつかる!

 おそらく様子を見て後から攻撃に入るつもりだった所へ、

 予想外の攻撃を喰らった感じかな、こっちもシグリヌさんの双剣しか見てなかったのだろう。


(そして僕の背後では……)


 うん、あと1人、

 ムッキムキの神官勇者が、

 ファロラに抑えつけられている。


「な、なぜだ、気付かれないように回ったはずがっ!」


 突進してくるのに僕らが気を取られた隙に、

 こっそり背後に駆けて僕の真後ろを狙ったのだろうが、

 ファロラの察知能力なら勇者スキルに関係なく、難なく対処出来てしまう。


(もちろん相手の神官勇者も、凄い速さ&強さなんだけどねっ!)


 それを軽く上回るウチの前衛サキュバスよ、

 レベルが違うとはこういうことか、シグリヌさんが二本の剣、

 それぞれで重なって倒れている神官勇者の首を指している、これで完全に勝負アリだ。


「しょ、勝者、ホーリーアンライヴァルド!!」


 あーあ勝っちゃった、

 僕は本当に何もしてないのに!

 静まり返る訓練場、いやウチの後衛は拍手喝采だ。


(2人分でも拍手は嬉しいものだ)


 さすがにこの完勝は文句無いだろう、

 書類は写しも貰ってるから破かれても無意味だし、

 これでゴネたら冒険者ギルドや王都内で言いふらしてやる。


「なっ、なぜだ、なぜなんだーー!!」


 おっ、ガウベルさんが頭抱えてる!

 自慢の神官勇者3トップがこうも簡単に、

 事実上の3対2で瞬殺されたとあっては信じたく無いのだろうな。


「なぜこれほどの勇者と剣士を、大聖女は手放したのだーーー!!!」


 えっ、そっちぃ?!

 まあ気持はわかるけど、

 これまた1から説明しないと駄目なのかなあ、面倒くさい。


(とりあえず、夜も遅いし帰ろう)


 その前に仲間を褒めなきゃ。


「シグリヌさん、さすがです、剣を囮に蹴るなんて」

「奴らずっと見ていたからな、わかりやすい、本当に勇者か?」

「きっと勇者っていうだけで負け知らずだったんでしょう、うらやましい」


 事実上、負けしか知らない僕からしてみたらね!

 この試合だって参加してないようなものだから、

 チームとしては勝ちでも僕個人のよわよわ勇者はノーカウントです!


(どっちかっていうとノーコンテストか)


 続いて僕の守りに徹してくれたっぽいファロラにも。


「ありがとうファロラ、きっちり僕を助けてくれて」

「間違いなく狙われるのはわかっていたから、待っているだけで勝ち確だったわ」

「いやほんと、僕にとって最高の相棒、相方だよ、勇者と勇者、これからも」「任せて!!」


 とはいえ魔物と餌である。

 まあ大事な大切なサキュバスを奪われないで良かった、

 おっと忘れないようにナルさんの方へ、別に『今晩どう?』とか言う気はないぞ。


(サキュバスの先約があるし!)


 ちょっと困惑してるなナルさん、

 負けるだなんて思ってもみなかったのだろう。


「約束は守って下さいね」

「ええっと何でしたっけ、あの、私、結構、垂れてますよ?」


 むしろ、どんとこいです!

 ではなくて、ってどんな約束したと錯覚してるんだこの聖女。


「うちの元教会員の師匠、タリーシャ様についてのお話を」

「あ、あっ、ああ、ああ!!」「思い出してくださいましたか」

「わかりました」「改めてそれを聞きに伺いますから、よろしくお願いしますね」


 これは書類にしてないけど、

 まあ約束は守ってくれるでしょ、

 これでタリーシャ様への過去の恨みつらみとか出てきたら悲しいけど。


(でも、2回ランクインするくらいの実力は、あるのだから……)


 もう眠い、後の事はまた後だ、

 まだ呆然とした空気の訓練場を後に、

 さっさと僕らは出て行くのであった……


(何人か引き留めたそうにしてたけど、もう理由が無い)


 あと神官勇者の3人、

 ちょっと可哀想、ちょっとだけねっ!

 そして教会から出ての帰路の途中にて。


「それにしても素晴らしかったですわ」

「ルビアさん、うん、本当にそう思う」

「ですわ、セルフィ様のあの雄姿!」「えええええ」


 なぜに僕?!


「あの立ち振る舞い~、さすがセルフィさんです~」

「いやいやいや、何も考えずに立ってただけだから!」

「全てを計算し尽くしたうえで~、そうなさっていたんですよね~?」「ちがーう!!」


 いやそんな無理してハーレムあるじに仕立てなくても!

 これはアレか、このあと宿に帰ってから思う存分、吸うために準備か!

 持ち上げて気分を良くさせておいて……いや、やる事はいつもと変わらないぞ、やられる事は。


(……明日はどうしよう、普通にダンジョンで良いかな?)

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