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よわよわ勇者のサキュバス無双~最弱勇者は冒険者に化けたサキュバスと最強まで成り上がります!~  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第一章 王都に現れた聖なる白い一団、その正体は勇者と魔物!

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第19話 すごい宿があったもんだ

「なんか本当だったね、この部屋」

「ええセルフィ、表の看板は本当ね」

「すごい宿が、あったもんだ」「そうね」


 ファロラと頷きあう宿の部屋、

 とんでもなくでかいベッドに隣の部屋は大きなお風呂、

 いやね、王都で見つけてしまったんですよ、看板にでっかく書かれた……


『ハーレム冒険者パーティー専用の宿はこちら』


 ちゃんと僕の冒険者カードを確認されて、

 こんな見た目よわよわ勇者がつよつよ女性陣を連れているもんだから、

 違う意味でびっくりされたな、ただ最後にファロラの勇者カードを見てなぜか納得された。


(つまりファロラ中心のハーレムに思われたのか)


 まあそれもある意味ハーレムだよね、

 とシグリヌさんについてきてた女性冒険者を思い出す、

 しっしって追い払ったからここに泊まったのは知らないはず、多分。


「セルフィ、フロントで聞いてきたのだが」

「あっはいシグリヌさん、どうしたんですかいったい」

「食事は『ハーレムコース』とかいうのが出るそうだが、どうする」


 なんだろそれ、

 女性陣が『あーん』してくれるような?

 もしくはお酒いっぱいな、サキュバスは酔わないんですよ実は。


「具体的には」

「精のつく食材だそうだ」

「あっそういう」「セルフィ次第だが」


 よくよく考えると、

 ハーレム専用宿なんだけど、

 人間は僕だけなんだよな、あとは従魔。


「通常コースでお願いして下さい」

「そうかわかった、行ってくる」「ありがとうございます」

「ただいまですわ、地図を買ってきましたの」「ルビアさんもありがとう」


 とりあえず拡げてみる、

 リムラさんが教会から戻ってないけどまあいいか、

 ええっと確か、あったあった、グランドダンジョンとは反対側、この森かあ。


「セルフィここね、依頼は」

「うんファロラ、通称『ドラゴンの隠れ森』ここに本当にドラゴンが居るか調査」

「存在を確認出来れば良いのよね?」「最悪、糞でも良いらしいけどワイバーンのと見分けつくかな」


 そう、受けた依頼というのがドラゴン討伐、

 ではなく昔からドラゴンが住んでいるよとされる広い森、

 ただ、ここ十数年、目撃情報が無いらしい、その調査である。


「私の鑑定でそこは何とかなるわ」

「さすがはファロラ、つよつよ勇者様なだけのことはあるね」

「それじゃセルフィが、まるでよわよわ勇者じゃない」「ええ、よわよわ勇者ですが何か?」


 ただしテイマー勇者として見るならば、

 従魔の強さから言って無類無敵な勇者様だ、

 もちろんそれは秘密、よっぽど何か追い詰められない限りは。


「セルフィ、さすがに『ドラゴンは確かに居た、以上』では終わらないか」

「シグリヌさんがいかに嘘つかない人だったとしても、さすがにそれは」「無理か」

「ではいっそ、本当に討伐してみては?」「ルビアさん、それが最後の1体だったらどうするの」


 まあ素材は高く売れるだろうけど。


「なら私のスキル使う?」

「ファロラのティムかあ、うーん」

「何か問題でも?」「ドラゴンくらい知能が高いと、1度ティムした個体は解放しても仲間外れにされるかも」


 コイツ人間の匂いがついてるぞみたいな、

 いやもちろんティム主がサキュバスだとしてもね、

 なぜなら僕が居るから、あと冒険者ギルドという人間の場所に連れて行かないとだし。


「ただいまです~」「あっリムラさんお帰り、どうだった?」

「報告してきましたが~、少しだけ面倒なことを言われました~」「何を言われたの」

「教会を使った以上~、教会本部に仲介、斡旋させて欲しいと~」「えええ」「できればと~」


 つまりはアレだ、間に入って取り持ちたいのか、

 治療してほしい冒険者は教会で神官や僧侶にお願いして、

 それで教会側が僕らに依頼すると、そんなの中抜きする気満々じゃないか!


「うーん、あくまで教会にお布施を、は僕らの教会への義理というか、いわばサービスだからね」

「本来は~、関係ないと言っても過言では~」「回復力を上げる教会内で治療した以上は、っていうのはあるけどね」

「とりあえず~、教会既定の料金を請求はするみたいですが~」「払えなくても正規の手続き踏んでないから、冒険者は大丈夫と思うけど……」


 いやほんと、

 ややこしい事になる予感が、

 厳密にはもうなっているのか。


(ちなみに教会同士が揉めたら、聖女のランク勝負になります)


 ただし過去何位か、現在何位か、

 その応酬で不毛な議論になったりもする、

 抜けた僕らは厳密には関係ないんだけど、まあ。


「地図ですね~」

「あっリムラさん、この森にドラゴンが居るか調査を」

「どんなドラゴンなのでしょうか~」「興味あるね、興味は」


 ドラゴンはある意味、

 男のロマンでもあるのです!

 とはいえ個人的にはホーリードラゴン見飽きた。


(魔族領で、えらばってたなあ)


 まあ実際偉いし。


「じゃあ明日、早速行ってみるか」

「ええ、ただその前に」「ファロラ、つまり」

「せっかく広いお風呂があるんですもの」「せめて夕食まで」「私の夕食が喋ったーーー!!!」


 ということで、白々しいファロラに、いやファロラたちに、

 僕は無事、捕食されましたとさ、めでた、くねえ! そんな感じで、

 結局今日は夕食の前と、夕食の後に……終わったら急激に眠くなってきた。


(明日も明日で、よわよわ勇者は、つよつよサキュバスと頑張ります、っと)


 ちなみに『ハーレム深夜食』もあるらしい、

 なんだか無理矢理、口の中に詰め込まれそうな予感!

 いや窒息の可能性があるので、小さいお子さんは真似しないでね!


「まあいいや、みんな、おやすみぃ……」

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