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朱色のゲートウェイ ー 御神体 ー  作者: 此花 陽
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26/28

収束する四百年、最後の器


 時代は、

 情報の氾濫、虚飾の金、孤高の承認、

 そして閉塞の隔離……


 そのすべてが混濁し、出口を失った

「究極の停滞」へと至っていた。  


 二XXX年。


 かつて「奇跡の歌声」と称えられた有馬蓮は、

 四畳半の牢獄で、スマートフォンの青白い光に

 焼かれながら、己の最期を待っていた。

 

 私は、彼の背後に音もなく立ち、

 その震える肩を見下ろした。  


 彼の中に流れているのは、

 もはやただの血液ではない。


 四百年の間、八つの鳥居が吸い込み、

 処理しきれなかった「負債のかす」が、

 彼の血管をドロリとした朱色に染め上げている。



「蓮さま。準備は整いました。

 八つの地獄を潜り抜け、

 あなたは今、すべての時代の

『絶唱』を束ねる唯一の指揮者となったのです」___。





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