表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
華と紅蓮  作者: 白木
102/361

変化

「まだ幼いお前には、過酷な現実だった筈だ。だからわし等は守ろうと思った」

「パパ、泣いちゃ駄目って、私が泣いた時、やっと目が覚めた気がしたの」

「美里・・わしが何を言いたいのか分かるか?今・・お前が目指そうとしている事は、香月博士が苦しみ抜いて使翔した、紫竜号の歴史を辿ろうと言う事なんだぞ?お前は哲茂や、香月博士の辛さを自ら背負うと言うのか?」

「分からないの。でも、私は競翔をする事で、きっとそこから何かを見出す事が出来るような気がする」

「美佐江・・・どうする?美里はこう言ってる」


 伯父が伯母に言う。


「・・私には分からないわ。貴方や美里ちゃんが言う事は。でも、美里ちゃんが今から一歩進みたいと思うのなら、好きにさせてあげたい」

「あの時・・あの講演会に伯父さんや伯母さんが来てくれたわよね、香月博士はその時こう言われたの。花川さんのピアノからは、大空を飛ぶ鳩が見えるようでした。優しい気持ちが見えるようでした・・素晴らしかったと」

「素晴らしい演奏だとわし等も思った。美里の才能は誰よりも知っているさ」

「私ね、伯父さんの家で毎日眺めていた鳩達を思い出して演奏したのよ。その気持ちを香月博士は見抜いて下さった。私は、そんな大それた事は考えて無いけど、せめて同じ世界を見てみたかった、香月博士と、一緒の」

「分かった・・もう何も言うまい。思うがままやって見たら良い」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ