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変化
「3年間の競翔で、競翔の奥深さも難しさも身を持って知ったわ。けど・・」
「分かっていれば良い。美里・・今のお前に言うのは酷だろうが、芳子さん(美里の母)が亡くなってから、お前は自分の殻に閉じこもり一切誰とも口をきかなくなった。心配した哲茂は必死の思いで、色々な病院にお前を連れて行ったが、全く効果が無かった。見るに見かねてわし等がお前を引き取り、面倒見ようと申し出た」
「貴方!美里ちゃんに今そんな事を言ったら駄目よ!」
伯母が怒る。
「いや、美里聞いてくれ。今のお前なら分かる筈だ」
「伯父さん、伯母さん、分かってます。感謝してもしきれない位私は伯父さん、伯母さんにお世話になったわ」
「美里・・わしはお前を本当の娘だと思って面倒を見て来たし、これからも血の繋がった可愛い姪なんだ。だから、聞いてくれ」
伯父の眼に涙を溜めた顔を見て、美里も感詰まって頷いた。伯母が泣いた。




