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魔王になろう(本当の異世界にMMO-RPG要素をぶちこんでみた)  作者: Tand0
Saga 2 ヒストリカル・ブラック
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47/53

あるときは剣で死んだ

多少残酷なシーンがあります(とういうかSaga 2は全体的にダークです)。

 異世界に戻ったジアはそして殺され続けた。

 およそ週に1度のペースだろうか。


 あるときはスキルポイント/暗殺イベントのために。

 あるときは欠損した部位の回復のために聖戦(PvP)モードを狙われて。

 あるときは政敵からの策略によって。


 あるときは剣で死んだ。

 あるときは斧で死んだ。

 あるときは毒で死んだ。

 あるときは鈍器で死んだ。

 あるときは岩で死んだ。

 そして、犬に噛まれて死んだ。


 ありとあらゆる方法で殺害を試みられた。

 手足が潰された。

 顔が吹き飛んだこともある。

 いやらしいことに事がおよびそうになったことも、ある。


 多くは退けることができたが、倒す相手は生身の人間だ。

 ゴブリン戦や、戦争時の対魔王戦のような状況ではない。

 ジアが使える唯一の攻撃魔術は≪次元の壁≫からの壁ドンのみ。

 ぷちりと人が潰れていく感覚は慣れるものではない。

 もちろんメイドのリナは助けてくれた。だけど殺しているのはリナも同じだ。体験しているものは同じなのだ。

 ケインやエアリが助けてくれたこともあった。しかし高い攻撃力や回復魔法が加わることでもたらされたのは、高い戦闘のヴァリエーション。戦いはより高度で凄惨なものへと変わっていくだけだった。



ジア  「ねぇ、タッキー(マスター)。助けてよ」

GM3 「あぁ、この前の舞踏会でだいぶ知名度があがっちゃったからねぇ」

タッキー「えー。でもMMO-RPGで対人戦闘とか面白くない? 強い敵と戦って全滅してもゲームとしてはやり直せばそれはそれで」

ジア  「そりゃ、タッキー(マスター)にとってはこの世界のことなんてゲームかもしれませんけど。私にとってはゲームじゃないんですからね! 今こっちに住んでいるんですからねッ

タッキー「ぉー。なかなかジアちゃんも廃なこと言うようになってきたねー」

ジア  「魔王ロロにセーブポイントをこっちに変えてもらったら、それはよかったけど」

タッキー「えー」

ジア  「……。いやらしい」

タッキー「うわ。ジアちゃん。そんな蔑んだ視線で俺を見ないで……」

ジア  「とにかく! 痛いのはもう嫌なんです。こうなったら最後の手段にでますわ」

タッキー「ほぅ。どんな手段なんだい?」

ジア  「この無意味な暗殺イベントを止めないと、タッキーのこと、嫌いになっちゃうぞ☆」

 ジアは媚を売った。


タッキー「やばい、ジアちゃんのキャラが壊れて黒くなってる。はやくなんとかしないと…。たすけてようこちゃん」

 タッキーはクリティカルヒットを負った。


GM3 「うんわかった。なんでもしますよ。で、なにします?」

タッキー「ん? 今なんでもって?」

GM3 「いまならこだわりぎっしりパック1,080円! 権力(うんえい)という名の魔法のステッキをぶんぶん振ってやるのです」

タッキー「それじゃ、まずはジアちゃんに権力付けて他から攻めさせないようにするとかどうよ?」

GM3 「んー。でもすでにジアちゃん公爵家令嬢なんだけどねー。だったらもっと高いところいっちゃう?」

タッキー「よし、んっじゃ簒奪して皇帝いってみよう」

GM3 「それだ?!」

ジアー 「やめてください! 皇帝とか最も暗殺されそうじゃないですかヤダー」

GM3 「もうしょうがないなぁ。じゃあ、僕が暗殺されないようにする最も簡単なヒントを出すね。

ヒント:イベント/要人暗殺」

タッキー「あー、それに触れてしまうん」

ジア  「えーっと、それが問題の全部、とはいわないまでも暗殺の半分以上の原因を占めていると思うのですが……」

GM3 「問題はイベント関連って、つまりシステム系だから、キモたん説得しないといけないことだねぇ」


 タッキーはキモたんを思い出しながら首を捻った。


タッキー「説得ねぇ……。俺はようこがいろいろされそうだから嫌だな」

GM3 「タッキーが嫌ならしょうがないね」

ジア  「うぉーぃ」

GM3 「まずは連絡してみましょうか? 話の流れでジアちゃんに何かお願いするかも知れないけど、手伝ってね?」

ジア  「それはもう―」

タッキー「あとは慢性的なプレーヤー(スキル使い)の少なさだよねー。特に回復職。聖戦(PvP)モードなんてめんどくさいもの使わなくったって、回復魔法で1発なのに何考えているんだ、って感じ?」

GM3 「回復職になるかどうかは分からないけど、プレーヤー(スキル使い)枠は増やせるからちょっと待ってね。いまロロたんが正式オープンに向けて動いているのです」

タッキー「なにそれ初耳」

GM3 「そりゃ今言ったもの」

タッキー「ふーん。ようこ、後でおしおきね」

GM3 「わーぃ(喜」

タッキー「ほらそこ! 喜ぶな。それから後は政治系? 陰謀で殺されるのはえーっと、ヴァリエール家からみだからイベント潰してもどうにもならんのじゃない?」

GM3 「それについても幾つかジアちゃんにお手伝いをお願いすることがあるのです。たぶんそれを交換条件にすれば、全部なんとかナルンジャナイカナー」

タッキー「あぁ、何か手があるなら始めから言えば……」

GM3 「え、おしおきする? おしおきする?」


ジア  「(いったいナニをする気ですか……)」



 ・

 ・

 ・

 ・

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 ・


 それから3日後。


 エンパイヤ帝国と妖精帝国の間で併合が成立した――


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